映画を2本観た。「パプリカ」と「悪夢探偵」。どちらも夢に係わる話。どちらも、エンディングテーマにひかれる。パプリカのほうは、好きなタイプの楽曲でもボーカルでもないのになぜか気になる、という。作ったのは、Y.M.Oと同時期にテクノをやっていて、テクノ御三家みたいなバンドの人らしい。名前は忘れた。今は、映画音楽などをやっているとか。悪夢探偵は、フジファブリックがやっていて、フジファブリックは〝決めかねているバンド〟だ。こちらも、気になるのだけど、好きといっていいのかどうか、という。何がそういう逡巡をもたらせるのかワカラナイのだが。多分、狙い所がはっきり見えないのが要因だと思う。いわゆる売れ線狙いなのか、そうでないのか。歌詞のあるものは、歌詞も把握したいのだが、フジファブリックはそこまでちゃんと聴いたことがない。聴いたことがない、というよりこのヴォーカルは言葉としてより音として入ってくると言ったほうがいいか。だから、もしかしてわたしの大ッ嫌いな負けないでメッセージたっぷりの言葉を発しているのかもしれない。どうなんでしょう、フジファブリック。そうそう、RADWIMPSも同じような位置付け。
肝心の映画。
パプリカは疾走感に溢れていて、気持ち良かった。1名、声が絵と合っていなくて違和感があったが。伊東四朗を思わせるバーのおいちゃんのファンになった。あそこ、行きたい。
悪夢探偵は、は・・・。塚本晋也監督のは感想が難しい。死はともかく、暴力はとても苦手な領域だ。だけど、塚本晋也監督と三池崇監督の暴力は恐れながら目を反らせられない、それどころか、認めたくないが引き付けられる何かがある。悪夢探偵は、珍しくストレートに前向きな台詞で終わる。なのに、音楽はかなり追い詰められる印象のものを流した。やはり、歪みを加える、のか?
一緒に観た友人が「塚本監督は、美しいものとグロテスクなもの両極端が無茶苦茶好きなんやろうな。」と言ったが、その通りなんだろう。それを、ぐちゃぐちゃにやり尽くそうとする。マザーグースの詩のように、両極端は一緒。
ただ、悪夢探偵はhitomiの演技がいただけなかったり、あるモノの作りが気にいらなかったり。前半、音楽がちょっと過剰だな、と思ったり。塚本監督の、包丁の舞は、おもろかったです。舞いたかったんやろなー、と。
他人の夢の中に入る。どちらも。夢と現実が交錯する。どちらも。他人の夢を見たい、入りたいとは思わないが、自分の見た夢を再生したい。