ヨット「ARCADIA号」の航海記

「ARCADIA号」の自由で気ままな航海記。自然の雄大さ、寛大さ、また、訪問地での出会い等を写真で記録しました。

2014年4月八重山諸島ダイブ・セーリング(後編)波照間島~宜野湾

2014-04-24 08:48:41 | ダイブセーリング

最終更新

4月17日  与那国島~波照間島 100NM(約180KM)

結局、天候の都合で与那国島に6日間滞在したが、風も穏やかになり天候が回復したので、7時に与那国島久部良を出港して次の目的地の日本最南端「波照間島」に向かった。

 7:00出港 朝日が昇る

 

17:00 10時間の航海後、波照間島の漁港に入港

フェリーの売店で八重山そばや、カレーライスなどの軽食が食べられる。 

4月18日

波照間島は、高い山が無く、お好み焼きのような形をした日本最南端の島。町の産業はサトウキビと牛の放牧が主体。製糖工場もある。

徒歩で島を回るのは距離が結構あるので、時間貸し(@¥800)のレンタルバイク(原付)を2時間借りることにした。

フェリーターミナルから歩いていけるニシの浜。 素晴らしく美しいビーチが広がる。八重山諸島で一番美しいビーチのように思う。午後は、ダイビングをしようと思ったが、予約が一杯で、次の機会にとした。 夕方6時の出港まで、綺麗なニシの浜でゆったりとした優雅な海水浴を楽しむことが出来た。 *シャワー設備有り。

 

 

水平線の向こうには西表島が見える。

 

日本最南端の碑。 自転車でも40分くらいはかかるとのこと。 花も咲いており、素晴らしい自然の風景が眺められる。

 

 

 

町営の星空観測タワー、天文に興味ある方は、必見。 星が降る島と言われるくらい夜間は、灯台以外全ての島の明かりが消されるので、島は、天然のプラネタリウムと化する。 波照間到着時の夜に心地よい風が吹く中で、満天の星空が楽しめた。

星空観測タワー付近で見た仔ヤギ。 実に、のびのびと飼育されている。

サトウキビの収穫風景。 島中、サトウキビ畑が広がる。

島の製糖工場。 途絶えることなくサトウキビが運び込まれていた。

島中、自然が一杯で楽しく散策できる。

島の中央部には、生活観の感じさせられる集落があった。台風時にそなえてか、石垣や樹木は念入りに手入れされていた。

 

 

  

 

4月18日 波照間島~宮古島(平良港) 100NM(約180KM)

18:00 日没前の波照間港を出港 ここから宮古島まで約20時間の航海が始まった。

 

出港後、1時間もしないうちに太陽は東シナ海に沈んでいった。 海は穏やかで、追っ手の風に乗り順調な航海であった。 うねりは1m~2mであった。 特に島の付近の海域は、複雑で強い潮流があるので、注意が必要!! 夜間は、月の出が22:00頃であったので、それまで真っ暗闇の満天の星空を楽しんだ。

 

 22:00 月の出 普通のデジタルカメラでは、このような月や海面に揺らぐほのかな光は暗すぎて撮れなかったが、iPad Miniに搭載されているカメラで撮影。 実に素晴らしく明るいレンズが付いているようだ。 

4月19日

日が昇ってから暫く経つと灰色の雲が所々に現れ始めた。前線が発達しそうな嫌な予感がした。 

懐かしい宮古島の平良港が見えて来た。

 11:00 宮古島(平良港)着 気温28℃で湿度は高かった。 地元セーラーの好意によりヨットに横付けさせてもらった。

 

干潮時の岸壁への上り下りは、梯子がないと苦労する。

なんと、 平良港に着くと宜野湾マリーナの宮古・台湾国際ヨットレース参加チームが、既に到着。4月23日のスタートに向けて英気を養っていた。 レースに出るヨットは「Goody Liza」(三浦艇長)。 約1ヶ月ほど台湾にレース+観光で行って来るそうだ。

 

港の前の公園でBBQ。 関係者10名ほどが集まった。

 

地元セーラーのUさんが三線で弾く「豊年」は、更に雰囲気を盛り上げた。

 

 

 日が落ちた後は、ヨット「GoodyLiza」で更に盛り上がった。

4月20日 

晴れ、気温27℃、湿度50%

6:30 突然、外から私を呼ぶ声がしたので、外をのぞくと宜野湾マリーナのトライアスロンアスリートのN氏が現れた。 今回は、大会のサポートで参加とのこと。 そう言えば、当日は、宮古島トライアスロン大会が行われる日であった。

港のそばを通る道でトライアスロンの転車競技が行われていたので、見物に行く。 応援している内に自分自身も競技に参加しているような気分になった。

 

4月21日

宮古島~宜野湾 176NM(約317KM) 

曇り、気温24℃、湿度70%

楽しい宮古島の3日間であったが、そろそろ宜野湾に帰らないとまた、天候が悪化するような気配だったので、沖縄本島の宜野湾に帰港することにした。 約30時間の行程なので、出来るだけ早く走れるよう、燃料も水も必要最小限の量に絞って積むことにした。

9:30 GoodyLizaのメンバーに見送られ平良港を出港。

航海中の海は、いたって穏やかであったが、曇り空の真っ暗闇の中の航行は、不気味であった。約2時間の仮眠は出来たもの濃霧警報が出ていたため、ぐっすりとは眠れず、5~10分の細切れの仮眠であった。

4月22日

6:39 日が昇る

慶良間諸島の南側辺りから連れ潮と追い風を受けて7ノット前後で、順調に走る。 時折、前線が現れ風も強くなった。

前方に宜野湾マリーナが現れた。

 

14:30 宜野湾マリーナに入港 29時間の航海であった。 入港後に強い雨が降る。 そろそろ沖縄は梅雨入りか!?今回は、ほとんど、良い天候に恵まれ事故も無く楽しいセーリングとなった。 また、与那国島の古代遺跡でのダイビングも貴重な体験であった。 帰港後、早速次の航海の準備を始めた。

 

...to be continued.

 

 


2014年4月八重山諸島ダイブ・セーリング(前編)宜野湾~与那国島

2014-04-16 22:59:18 | ダイブセーリング

やっと4月に入って風も少し弱まり天候も落ち着いてきたので、北風が無くならない内に昨年から計画していた南西諸島へのセーリングを決行。 本土では桜前線が北上中のさなか、沖縄の今の時期は、これから始まろうとしている梅雨の前の小康状態かもしれない。

 

4月7日 

宜野湾~宮古島 176NM(約317KM) 曇り時々小雨 波高 1.5M~2.0M

・朝が早いにも拘らず、ヨット仲間から見送りをして頂く。 当日は、長袖のジャケットを着るほど寒かった。 宜野湾を7:20に出港。

デッキのマスト前方に置かれた見慣れない黄色の物体は、近海を走るために急遽、備え付けた膨張式救命ラフト(法定安全備品のひとつ)。出来れば、使いたくは無いが、重量が、40Kgもあり、いざという時に使えるかが問題。

 暫く走ると気温も上昇し、半袖、短パン姿になる。

東シナ海の夕日は、特に美しい。

夜間は、満天の星がのぞいたこともあったが、ほぼ、曇りで、時折小雨。 仮眠は、こまぎれに4時間ほどとる。 とにかく夜間は寒かった。

待ちに待った朝日がやっと昇る。

4月8日

13:30 宜野湾を出てから約30時間後に宮古島の平良(ひらら)港に到着。

先ずは、腹ごしらえに近くのステーキハウスへ行くが、あいにく臨時休業。

宮古市内をうろうろ散策した結果、しゃぶしゃぶの店が営業をやっていたので、やっと、まともな食事となった。

平良港

ここから見る夕日も格別に美しい!!

台風で犠牲になったヨットが無残な姿となっていた。 こちらの、地元のヨットマンの話によれば、台風時は、マストを抜いて頑丈なもやいをしても、岸壁の上にヨットが乗りあがったこともあったとのこと。

4月9日

夕方の出航まで市内を散策する。当日も、かなりの距離を歩いたので、足にまめが出来る。

大和井(やまとがー) 18世紀の支配者の役人が独占的に使った飲み水の井戸。 当時の石工技術が素晴らしい。

森の精でもいるかのような、ひんやりとした不思議なたたずまい。

 

ドイツ皇帝博愛記念碑 19世紀に台風で座礁したドイツ船の乗組員を島民が献身的に救助したとのこと。 

 

 

宮古島市総合体育館 4月20日に宮古島で全日本トライアスロン大会が、宮古島で開催されるし、ヨットの宮古島・台湾レースも、もうすぐ開催される。 また、ビーチバレーも近々、開催されるので、暫くの間、宮古島は賑わいそう。

 

 

4月9日 宮古島~石垣島 86NM(約155KM)

18:40宮古島平良港出港 

安全確保のため、暗くなる前に平良港を出港した。 風は、北風で島と島の間の潮流は特に激しい。その夜は、風はアビーム(横風)で潮もほぼ同じ方角から流れたので、船の揺れで一晩中、仮眠も出来るような状態でなかった。

4月10日

沖縄の日の出は遅く、これは、石垣島付近で6:50に撮影したもの

 

 石垣島港の海保の横を通る。

石垣島港 9:00入港 (約14時間)一睡も出来ず。

 

石垣の町を徒歩で散策、以前来た時は、フェリー乗り場が中心で小さなコンクリート造りの建物が一軒あっただけで、食べ物も琉球色の濃い食べ物で取りあえず置いてあるだけののんびりした感じだった。 今は、港も大きく様変わりして別の島の来ている様だった。

 

石垣市中心街

図書館

フェリー乗り場付近の土産物屋

竹富島

学生の頃、毎回の様に訪れた竹富島へフェリーで渡る。 往復の乗船料は¥1,350也。

竹富島の近代的なフェリーターミナル。 頻繁に発着するフェリーを見てると観光客も増えたようだ。

 

島には牛が放牧されていた。

凄く鮮やかな花の咲く樹木だった。

竹富島の集落。 珊瑚の白い砂を敷き占めた道と石垣は昔と変わらないが、家は、こぎれいに観光用にメークアップされていて生活の匂いが昔ほどしない。 昔の名残を残していそうな建物を中心に撮ってみた。

昔も今も、たくさんの美しい花が咲いていた。

浜辺に通じる道

以前と同じ、まるで、ハワイのように美しい浜辺であった!!

 

 

4月11日

石垣島(石垣漁港)~西表島(船浮)  33NM(約59KM)

9:00石垣漁港出港

前方に船浮港の入り口が見えてくる。 船浮港はこれより2時間ほど走ったところにある。 途中の浅瀬に要注意!!

指先の方角に船浮の集落が見える。 赤い標識は浅瀬の印のため注意が必要。

15:00漁港の桟橋にとめる。フェリーの桟橋の周辺には、民宿が数件あり、シャワーが借りられる。 桟橋の目の前に立派なトイレがある。

フェリーは、船浮への唯一の交通手段。 車では、行けないので、船浮は、孤島の孤島である。

昔から使われているような、飲み水の水源。

イダの浜辺に通じる道。 500mほど歩けば浜に出る。

星型の花びらの珍しい植物が咲いていた。

誰も居ない海。 独り占め出来る素晴らしい浜辺。 風は、心地よく、聞こえるのは白い珊瑚の砂浜に打ち寄せる波の音だけ。時が止まったような素晴らしい時間をもらった。

山の夜道はハブが出ると言われたので、急ぐ。 イリオモテヤマネコには出くわさなかったが、山道の途中で蛍の大群に遭遇。 まるで、イルミネーションのように美しかった。

 

 

4月12日

西表島(船浮港)~与那国島(久部良港) 47NM(約85KM)

7:30出港 悪天候を暗示するうろこ雲が見える。

案の定、暫く経つと海上に何百匹の白兎が跳び始める。風はアビームで、潮流は逆潮と連潮をミックスした変化球。 船は、揺れに揺れる。 宮古~石垣間に次ぐ悪海況。 腰痛がぶり返すようだった。

 

 

大型船は、悠然と通り過ぎる。

前方に日本最南端の島「与那国島」の姿が現れる。 島影に入れば、南風は避けられるので、それまでは、じっと我慢する。

 

ナビの画面が示すように与那国島は、台湾から約110KMの距離にあり、日本の最西端の島である。

日本最西端の灯台

15:30久部良漁港に入港

久部良漁港は、カジキ鮪の漁で有名である。

早速、最西端の地まで徒歩で行く。 港から約30分ほどで到着する。 道端には野生のテッポウ百合などが生息している。

日本最西端の碑 以前来た時は、こんな立派なものでなく、木の標識だけであった。

最西端の西崎灯台

日本最先端の地から見る日本で一番遅い夕日

 

 

4月14日

与那国島の天気は、少し寒く(24度)どんよりした曇り空であったが、古代の海中遺跡へのダイビングツアーに参加。 

ダビングショップの船でダイビングポイントまで行き、そこからドリフトダイビングを行なった。

曇り空のため、残念ながら鮮やかな珊瑚や魚の色が消えてしまっている。

竜門と呼ばれる石のアーチ

人工的なようにも見える。

石段にも見える。

 

テラスのようなだだっ広い岩面。

 

水面を水中から見ると幻想的な風景が広がる。 まるで、天空に舞う魚のように見える。

大型の魚が悠々と泳ぐ。

 

洞穴の上を泳ぐアオウミガメ

 浦島太郎を運んだアオウミガメ!?

 ダイビングサービスマーリンのボート。 スタッフ全員、丁寧で親切。 結局、本物の遺跡かどうかは分からないが、ロマンチックで美しい与那国の海を十分に楽しめた。 必見のダイビングスポット!!

 

 

 4月15日

久部良漁港近くで見たウミネコ

 4月16日

与那国島にも独り占め出来る素晴らしいビーチがあった!!

 右手に久部良漁港灯台が見える。 水が実に澄んでいる。

 

面白い形の岩が中腹に止まっている。

奇妙な岩肌が露出している。

 昨日は、大潮であったので海面は、岸壁から約2m近く下がった。 これでは、梯子無しでは、上陸できない。 仕方なく、マストに登り、ターザンの如くロープで岸壁に飛び移った!! 

 

...to be continued.

 

 

 


2014年4月宜野湾沖セーリング

2014-04-04 09:27:37 | ヨット

チリ地震の津波の影響も無く、沖縄は初夏のような天気を迎えている。 また、先週あたりから、各地で海開きが催さるている。

4月1日

沖縄は、春と初夏のような天気だが、突如発生する台風並みの低気圧(台湾坊主)の影響で思うように航海計画が立てられない。当日は、南の風で、気温が24度くらいまで上がり、久しぶりのセーリング日和となったので、長距離航海に備えたウォーミングアップを行った。 

リーフに波打つしぶき

無事、宜野湾マリーナに帰還

 

 

...to be continued.