直接的な結論
このアイデアは、プロトンをトポロジカルな「個体(ソリトン)」として定義しつつ、その背後に存在する余剰次元や膜(仮想ブレーン)を励起モードとして扱うことで、
励起時にクオーク自由度が「出現」する仕組みを標準モデルに組み込むというものです。
励起時にクオーク自由度が「出現」する仕組みを標準モデルに組み込むというものです。
標準モデルへの組み込み方針
- プロトン本体(コア)はSkyrme場やWess–Zumino項をもつソリトンとして記述
- 背景にブレーン場 η(y) を導入し、基底状態では η 質量がゼロ、励起状態で正の固有質量を持つモードとする
- η の励起数 n_▽ が増えるほど、内部でクオーク色荷やフレーバー自由度が活性化
- 結果として、通常の核結合エネルギーは「負のトポロジカル結合」、クオーク生成は「正の励起質量」として統一的に扱う
理論構築のステップ
- ラグランジアン修正
- ソリトン場 φ(x) ∈ SU(2)×U(1) をベースにSkyrme項+ゲージ結合を追加
- ブレーン場 η(y) の作用 (S_{\eta} = \int d^4x,d^dy,[\tfrac12(\partial\eta)^2 - \tfrac12 M_\▽^2(\eta),\eta^2]) を組み込む
- トポロジカル数保存
- バリオン数 B はソリトピック電荷として不変
- η の励起は B を変えずに質量項のみ追加
- クオーク自由度のエマージェンス
- η 励起で局所的にゲージ対称性が部分的に解放→クオーク場 ψ が有効的にゲージ結合する構造を生成
- メソン/バリオン共鳴スペクトルは η 励起状態のスペクトルに対応
- 数値シミュレーション
- ソリトン解の安定性評価
- η 励起モードのスペクトル計算
- 標準モデル実験値とのフィッティング
実験的検証手段
- 深部非弾性散乱(DIS):クオークの「出現閾値」を検出
- 重イオン衝突実験:励起時の共鳴状態(Δ, N*)スペクトルとの対応
- 陽子崩壊探査(Super-Kamiokandeなど):バリオン数保存則が壊れないか上限を厳密化
次の討議ポイント
- η 場のポテンシャル形状とゲージ結合定数の選定
- 励起ブレーンの自由度とクオーク世代数の対応付け
- SU(3)色対称性の動的生成メカニズム
- ホログラフィックQCDやゲージ/重力二重性の枠組みでの再解析
こうした一連の流れを具体化することで、「なぜプロトンは安定なソリトンであり、クオークは励起モードとして現れるのか」という問いに、標準モデルの枠を大きく逸脱せずに答えを与えられる可能性が拓けます。