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白神山地、暗門の滝へ -前編-

2011-11-01 22:01:22 | 風景

風の便りでは、紅葉も見収めが近づいているという白神山地。
鮮やかな紅葉は期待できないものの、トレッキング日和になりそうな天気だったので、ルンルン気分で西目屋村へ向かいました

今回の待ち合わせ場所は、「アクアグリーンビレッジANMON」
11月3日(木・祝)までは、弘前バスターミナル(弘前駅経由)から津軽峠への直通バスも出ているので、そちらを利用すると便利ですよ

 

この日の目的は、暗門の滝(第1~3の滝)を制覇すること。

ちなみに、暗門の滝までは最低でも往復3時間はかかるそうです。
日が暮れるまでに帰ってこないと危険なので、今の時期だと14時頃までにはスタートしてほしいとのことでした。
 
さて、暗門の滝句碑と紀行文碑の周辺は紅葉真っ盛り
これはちょっと期待できるかも・・・と淡い期待を抱きつつ、トレッキングスタートです。
※途中でぬかるんでいる場所があるかもしれないということで、長靴をレンタル(¥350)しました。

 

 

 


今回お世話になったのは、白神マタギ舎の工藤茂樹さん。

工藤さんは、白神山地が世界遺産に登録される以前からガイドをされているそうで、ガイド歴は約25年にもなるとのことです
非常に頼もしいベテランガイドさんなので、安心して散策を楽しめそうですね

 

 

 


まず、遊歩道に入る手前に、丸太を組んで作った屋根付きの水飲場があります。
 
竹筒から流れ出る白神山地ブナ原生林の水で喉をうるおせば、心なしか身が軽くなったような気分に

 

 

「よ~し!歩くぞ~!!」と、気合注入・・・したはいいものの、遊歩道はしょっぱなからこのような上り坂

余裕しゃくしゃくの工藤さんの横を歩くのは、既にヘトヘトのUJ
それでも、その人に合ったペースで案内してくれるので、体力に自信のない方でも安心です
 
(※右画像クリック

遊歩道を進んでいくと、薄黄色の葉っぱが落ちていました。
これは【コシアブラ】という植物で、漢字で書くと“漉油”となるそうです。確かに、油漉し紙のような雰囲気ですよね。
最初は緑色の葉をしているのですが、秋になるとだんだん色が薄くなっていくのだそうです。
特に餌がなくなる冬場に、このコシアブラの新芽や樹皮を猿が好んで食べるのだとか。

 

 

 

 


と、猿の話をしていた後に、ホンモノのお猿さんの姿を見つけてしまいました
(この時期のお猿さんは、冬に向けて脂肪を蓄えるために沢山食べて太っているのだそうです。)

後ろを向いて何かをしているようですが・・・!?

 

 

 


気になるので、前へまわってみると・・・・・ んんっ?眠っている??
そこで、お猿さんに声をかけてみると・・・・・・・ こっちを向いてくれました
 ⇒  *
(※画像クリック

さらに、道の先にはほかの猿もいて、猿同士で会話を交わしていました。
初めて耳にした猿の会話。このような出来事は予想だにしていなかったので、感動です・・・

 

 

 

 


遊歩道の途中にあったブナの木。半分は黄色く紅葉していて、もう半分は落葉しかかっていました。
 
そんなブナの木肌は、まだら模様が特徴的。
本来、ブナの木肌は灰白色に近い色をしているそうですが、地衣類が付着することによって、このようなまだら模様になるのだとか。

 

 

 


途中で、こんな生物を見つけました

一見、カブトムシの幼虫のようにも見えますが・・・ 【ヤマナメクジ】という軟体動物です。
真っ直ぐに伸びると、10cm以上になるものもいるそうですよ

このヤマナメクジは、ブナの木に付着している地衣類を食べて生きているのだそうです。
これから冬籠りするために、朽木を探して移動していたのではないかということでした。

 

 

 

さて、一行は暗門の滝を目指して、落葉と紅葉が混ざり合った山を横目に下っていきます。 
 
ふと足元を見ると、ブナの落ち葉の中に半分赤くなりかけたヤマモミジが。
役目を終えると、散っていく・・・ 儚いですね。

 

 

 


山道の後は、暗門川沿いを歩く遊歩道に変わります♪
※山道を通らず、全て暗門川沿いを通るコースもあるのですが、そちらは工事中のため通行できませんでした(※2011年10月31日現在)。

ところで、この“暗門”という名前ですが、昔は“安門”という字を書いたのだそうです。
そこには、このような物語があったのだとか。

紀行家であり博物学者でもあった菅江真澄が、江戸時代後期にこの地を訪れたとき、安門の滝を案内してほしいと申し出たそうな。
しかし、津軽藩は菅江を幕府の隠密ではないかと疑い、その申し出を断り続けたのだとか。
最終的には、草木が雪で覆われる冬であればよいという答えを出して解決したそうです。

というのも、鎮痛剤を製造するために、当時の津軽藩は安門の滝付近でケシの栽培をしていたそうで・・・
滝を目当てに訪れる見物客が増えると、ケシを栽培していることが知られてしまう危険があるので、怪しまれないように読み方はそのままにして、近寄りがたいイメージの『暗門の滝』へと名称を変更したといわれているようです。
ん~なるほど・・・( ̄~ ̄)ξ  以前から“暗門”という文字の意味が気になっていたので、これでスッキリしました

 

 

 

それにしても、このように澄んだ流れを“暗門川”と書くのは、やはり似つかわしくありません・・・

ただ、この清流も、ひとたび雨が降ると表情が豹変するそうで・・・
一気に水かさが増し、身動きが取れなくなってしまうくらい激しい流れになるようです

そういう時は、近付かないのが一番ですね。

 

 

 

途中、鉄パイプを組み上げて作られた足場の下に、2匹のイワナがひっそりと佇んでいました。

(※画像クリック

まさか、こんな場所にいるとは・・・ 工藤さんに教えてもらわなければ、全く気付きませんでした

 

 

 


おっと!この辺りから、だんだんと水音が大きくなってきましたよ~

岩沿いの道を進んでいくと(※実際は、写真と反対方向に進んでいきます。)
その先にあるのは・・・


後編へ続く ⇒⇒⇒

※暗門の滝遊歩道は、11月10日以降冬季閉鎖となります。


§ブナの里白神館§
■住所 青森県中津軽郡西目屋村田代神田60-1
■TEL 0172-85-3011 / FAX 0172-85-3013
■営業時間(しらかみの湯) 9:00~21:00 (但し宿泊者は、6:00~22:00)
■最寄駅 JR弘前駅(奥羽本線)/ 駅から車で約40分
 駅から弘南バス[田代行き]・[大秋行き]・[川原平行き]で約50分、「西目屋村役場前」下車、徒歩約3分
■白神公社HP http://www.kumagera.net/index.html


§アクアグリーンビレッジANMON§
■住所 青森県中津軽郡西目屋村大字川原平字大川添417
■TEL 0172-85-3021 / FAX 0172-85-3023 (冬季は白神館へ)
■営業期間 4月下旬(25日頃)~11月10日
■営業時間 9:00~17:00 (但しレストランは、~15:00)
■最寄駅 JR弘前駅(奥羽本線)/ 駅から車で約1時間10分
 駅から津軽峠直通バス(11月3日まで営業)で約1時間30分、「アクアグリーンビレッジANMON」下車すぐ
■白神公社HP http://www.kumagera.net/index.html
 

§白神マタギ舎§
■住所 青森県中津軽郡西目屋村田代字神田104-35
■TEL・FAX 0172-85-2415
■最寄駅 JR弘前駅(奥羽本線)/ 駅から車で約40分
 駅から弘南バス[田代行き]・[大秋行き]・[川原平行き]で約50分、「西目屋村役場前」下車、徒歩約5分
■HP http://www.geocities.jp/matagisha/


by ヴァ♪


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