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長円寺の涅槃像

2011-08-29 09:11:09 | 建造物

毎年6月の下旬に行われる『奥津軽虫と火まつり』の参加団体のひとつ“飯積蟲會(いいづめむしかい)”のある五所川原市飯詰地区。
飯詰の虫おくりは、江戸時代前半に津軽藩4代藩主津軽信政公が飯詰の新田開墾を祝い豊作を祈願したのが始まりとされ、現在も飯詰地区の人々に脈々と受け継がれているようです。

また、大晦日には、飯詰稲荷神社で350年以上前から伝わるとされる『飯詰稲荷神社裸参り』が行われます。
男衆たちがまわし姿で雪の中を練り歩き、新年の無病息災と五穀豊穣(ほうじょう)を願う行事です。
「サイギ、サイギ」という威勢の良い掛け声とともに、神社までの約500mを大しめ縄や俵、鏡餅などの奉納品を担いで歩く姿からは、かなりの気合が伝わってくるようです。

 

こちらのお寺は、そんな五所川原市飯詰地区にある『太伊山 長円寺』


1667(寛文7)年、弘前市津軽藩主菩提寺長勝寺十四世、聖眼雲祝大和尚の勧請により開山したお寺です。
何回かの火災によって歴史的な物が焼失してしまったため、創建年代は定かでないようです。

 

 


力の入った表情の亀の上には、【幸福観音】と記された石碑が。
平成6年の火災により焼失した長円寺の本堂と位牌堂が2年後に無事再建されたお祝いにと、東京都渋谷区恵比寿の「魚がし寿司店」店主によって寄付されたのが、右写真奥の幸福観音なのだそうです。

 
そのまわりには、にっこりほほ笑むお地蔵様の姿がありました
穏やかな表情を見ていると心が和みます

 

 

 

こちらは、県の重要文化財に指定されている【長円寺梵鐘鐘楼堂】です。
この鐘には伝説がありまして・・・


むかし、京都から2つの大きな鐘(雄鐘、雌鐘)を積み十三湖経由で岩木川を遡ろうとしたのですが、湖上で暴風に遭って船が転覆してしまったそうな。
2つの鐘とも湖中に沈んでしまったのですが、幸い当時の雄鐘は引き揚げることができたのだそうです。
しかし、長勝寺行きの雌鐘はあらゆる手段で捜しても見つからず、湖底に沈んで所在不明となってしまいました・・・
そして、十三湖の主になったと伝えられています。
当寺の雄鐘を鳴らすと、今でも雌鐘を慕って余韻が「十三恋し十三恋し」と響くそうで・・・
湖底の雌鐘もこれに応えて、「長円寺恋し長円寺恋し」と時折なくことがあるということです。
 
切ないですね・・・

 

 

さて、こちらが珍しいと言われている【長円寺涅槃(ねはん)像】です。


涅槃像(仏)とは、お釈迦様が入滅された姿をいうのだそうです。
あまりに穏やかな表情なので、眠っている姿なのかと思いました

 

 

 
ところで、なぜ珍しいのかというと
涅槃像自体、日本ではそれほど例がないそうで・・・


さらに、お釈迦様は北を枕に西を向いた状態で入滅されたそうなので、このように上を向いた童子の涅槃像は特に珍しいようです。

津軽・五所川原方面へ訪れた際、一度拝観してみてくださいね 

 

§太伊山 長円寺§
■住所 青森県五所川原市大字飯詰字福泉224
■TEL 0173-37-2658 / FAX 0173-37-3846
■拝観時間 境内自由
■拝観料 無料
■最寄駅 津軽飯詰駅(津軽鉄道)/ 駅から徒歩約10分
■HP http://www.tyouenji.org/top.htm

by ヴァ♪


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