優勝争いの終わり、これからの始まり

大分０―１鹿島

優勝争いは終わりました。

０対1という数字以上の大差を感じました。

選手一人一人の技術も上。
チームとしての連携も上。
リーグ戦終盤のこの時期に、ともに優勝争いをし、この日天王山の決戦を迎えたチーム同士・・・というにはその差はありすぎて。
身の程を思い知らされたような感じでした。

だからかえって、くやしさというより、ぽかんとした敗北感というか・・。

「リーグ戦に集中しなきゃ」といいつつ、まだカップ戦制覇の甘い夢にひたっていたところを、ばんっと風船をわられたような感じです。。


鹿島はなんてきれいにパスがつながるんでしょう。

それでも耐えて耐えていた大分・・
下川がはじいて、はじいて、はじいて・・ついに後半、耐え切れずに。

技術はほんとに負けているんだけど、
1点いれられてからの大分の熱い気持ちは伝わってきました。

不器用にボールをおいかける姿はすごく必死で、ただスタンドでみていることしかできない身がはがゆいほど。

後半投入された家長は、今期最高の出来。
局面を打開できる力は、あの時点では確かに家長にしかなかったと思います。

その家長からうまれたチャンスだったか、ゴール前での攻防。
ウェズレイ、エジとシュートをたたみかけてもかないませんでした。

エジは何度も足を痛めて、ずっといたそうにさすっていました。
でも、ホベがいない現状では交代することもできず。

終了間際にひきあげる姿は憔悴しきっていました。

そして、手も足もでないまま、終了。

バックスタンド、ゴール裏、メインスタンドと、拍手で選手をねぎらうサポーターたち。

選手は一様に厳しい顔で、最後までベンチにすわっていたエジは、足をひきずりながら帰っていきました。



今日は31744人の入場者。


Pumaからくばられたブルーシートに太陽の光が反射して、きらきら・・きらきら・・


キレイだったあ・・。


優勝争いという夢からさめたトリニータ。
くやしいけれど・・でもある意味これからが、本当のトリニータの姿が見えるときなんじゃないかって思います。

よく「ファミリー」とか、「絆」とかの言葉が乱舞していたけれど、
調子のいいときは仲良くなることなんか簡単で、「監督を信じる」ことや「選手を信じる」ことなんか簡単です。「トリニータ最高」なんていくらでもいえます。

なんか、うまく表現できないんだけれど、
「優勝争い」の魔法からとかれて、目標を見失ったまま呆然としていたら、すとんと順位は落ちてしまう。
賞金圏内にも入れずに、中途半端におわったら、この一年はなんだったのか。
あと2試合。これからが、本当に大切な2試合が始まります。