日々雑感  ~ 青亀恵一

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小泉元首相引退と小泉幻想

2008-09-26 09:34:32 | 政治
小泉元首相引退と小泉幻想



小泉元首相が引退を表明した。
しかし、マスコミは、相変わらず小泉人気を言う。

総裁選前、時々、街角のインタビューで次期総裁に
小泉元首相の再登板を期待するコメントを流した。

まず、マスコミの報道は、
その局の都合の良いように編集しているかも知れない
ということを念頭において受け取る必要がある。
数値にしても、無意識に誘導することもあるかも知れない


「小泉元首相のようにやってほしい」
というような報道は、今も・・・


ただ、小泉元首相の堂々とした姿勢は、評価に値するが、
そのやった事は、決して全面的に是認できない。

構造改革は必要であるが、そのやり方には、間違いがあった。
セーフティ・ネットを考えていなかったこと。

恋人である「郵政民営化」のために、
他の政策を官僚にマル投げして、そして今がある、
と感じている。


地方の経済は崩壊し、地方都市の駅前通はシャッター通り。
当時、駅前を跋扈していたサラ金業者も、今は、淘汰されつつある。

地方病院の崩壊、高齢者医療の崩壊。
今年10月から、また、高齢者が病院から追い出される。

期限を切って、リハビリ効果の無い病人には、医療は施さない。
実態は、リハビリは、機能回復と同時に機能保全の意味もあるのだが・・・

医療改革の名を借りた重篤患者の見捨て策でもある。

後期高齢者医療制度も、視点が高齢者の医療費抑制であり、
健康保持や健康回復への意識が薄い。
軽減措置を受けている人も、いずれは、大きな負担になろう。

この制度も小泉政治の遺産である。


小泉氏が支持されたのは、その政策ではない。
「私の政策に、自民党が反対すれば、その時、自民党をぶっ壊すという。」
並々ならぬ強い姿勢に、
今まであった閉塞感が解消されるだろう
という期待感によるものであろう。


国民は、その姿勢には、共感したが、
衆議院3分の2を超える大与党の前に、
訳もわからぬうちに、数々の政策が法案化し、
それが、今われわれの生活を圧迫しているのである。

結果的に壊したものは、自民の派閥の結束力と勢力分布。
そして、若者の生活、地方の生活である。


それなのに、マスコミは、まだ、小泉幻想の中にいる。

さすがに、先の総裁選では、小泉氏の力は、
国民に通じないことを示したが、
日本は今も、小泉氏のような強力な指導者を求めてはいる。

但し、それは正しく使ってこそ、意義あるものである。



PS
小泉家は、次男を次期立候補者にする予定らしい。
当選すれば、小泉家、4代にわたる政治家の継承である。
これを、単純に世襲とは言いがたいが、
先代の基盤という大きな優位性を持って、
選挙にあたるということは、
一面、世襲的要素も大きい。
そして、それは、最終的には選挙民の判断に任される。

今回の麻生内閣の3分の2が2世3世議員ということを見れば、
いかに自民党の中に、世襲的要素が大きいことがわかる。

選挙制度の改善も必要であろう。



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