三月投稿句
3/1(火) 改めて「傀儡」辞書で引く始末・人害も獣害ですとけものたち・面白そうしかし買って読むほどでなく
3/2(水) 民主主義高貴なものは妬まれる・愛猫に己の生き方訊く賢者・金刀比羅さん背面跳びの罰当たり・
3/3(木) 濡れ衣を着せられハマグリひなまつり・気晴らしにポンペイよかと西郷どん・オミクロン内憂外患ウクライナ
3/4(金) 寝覚めれば前線にいるテレビ前・アメ横の機嫌もついでポンペイ展・好奇心足手纏いが気にはなり
3/5(土) 百米けしかけられて息が切れ・詠むことは生きることだと木偶の坊・声合わせプーチン諭す老夫婦
3/6(日) 核巡り悪乗りするヤポンスキー・週一のなまけ掃除も板につき・計点をゆうゆう超えて一世紀
3/7(月) マルクスも頭抱える覇権主義・冬眠から醒めた金魚と目を合わす・ガス屋さん電気もいかがとしたり顔
3/8(火) 超大国鳥も通わぬ島と化し・ポンペイの〆はハヤシの精養軒・千人の閻魔が待ってる方がおり
3/9(水) 黒電話回線断って家宝とし・貝でさえ津波の恐さを覚え込み・依存症なりそうワクチン三度打ち
3/10(木) 三度目は微熱が出た身ままならぬ・仕事柄予報士無理やり春を撒き・この冬もシンビの下部になる習い
3/11(金) 値上がりも平和のためと割りを喰う・懇ろに今年はあまちゃん三陸路・内申書よもやあるまい訴訟沙汰
3/12(土) 大人びて難民受け入れ恙なく・ちびちびとやった挙句に猪口こぼし園児似てわれもわれものビオラ咲く
3/13(日) 恋人を想うに足りぬ十七文字・拙い句はいつまで小骨引っ掛かり・ずばり春青葉未だでも初かつお
3/14(月) 嘘の壁塗り重ねて装う国・四十雀エサ撒き爺の片思い・我が余命ワクチン頼りの齢となり
3/15(火) 紅梅は春の訪れ待って散り・やてもうたセーター裏で街歩き・寝て三度ネットに起こされウクライナ
3/16(水) 朝一のラインは孫の超寝ぐせ・シジュウカラひまわり一粒目配ばせし・おお神よ何度も祈るこのところ
3/17(木) 議事堂に投影したらゼレンスキー・釣る人がいれば釣られる人もいる・人と物絆を結ぶ質屋業
3/18(金) そう言えばあのひまわりはウクライナ・寸志だが文句あるまい五千円・本番の前に御免と予震あり
3/19(土) ボスの息かかれば指揮棒ポキと折れ・はやぶさは時速300あの辺り・彼岸入り春はあけぼの馴染みだし
3/20(日) 彼岸入りぼた餅足りずウズラ煮る・水温み揺らぐメダカは五匹十匹・餌撒きもメダカに替えて彼岸入り
3/21(月) 解かれても蔓延防止まといつき・桜咲くサクラサイタを待った頃・夏柑も熟れて二度目のママレード
3/22(火) イヌフグリ咲けば咲いたで身を屈め・高安は剛毛逆立つ獅子となる・ゴーグルが壊れカロリー持て余し
3/23(水) 節電もすでに極まり老世帯・装いも新たな冷戦新世紀・底知れぬ彼の孤独を誰が救う
3/24(木) 国境いエルミタージュも興が醒め・震度6政宗足を踏み外し・ロボットに着せればいいさ明日の服
3/25(金) 大文字火床もやっぱり大文字・ラッシュでも朝の電車に爺の余地・生きるためただ生きるため花は咲く
3/26(土) 熊本産あっさり名を捨て実を取り・大文字一辺やっと這い上り・木の芽時挿し木差し芽の死活時
3/27(日) 醍醐寺はしだれ桜で鉾収め・京一分江戸は三分のさくらかな・きぬさやは天から二物与えられ
3/28(月) かつて連れ今は連れられ孫と旅・顔も老けこれで仕舞いと新免許・試供品ラガービールをグビと飲る
3/29(火) 修学院離宮の尼さん羨まし・憧れのリモートワーク子の望み・五千円誰が呉れると言ったやら
3/30(水) 鯛焼きは小豆ですねと念押され・安全と自由を担保 S N S・おばんざい馳走となって旅を了え
3/31(木) 撤退をもまともにとらぬ蛇の道・シャクナゲも咲き過ぎたれば小憎らし・三寒四温よくぞ言ったり昔人
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