川柳 ~日々新た~

「川柳で世の中小さく折りたたみ」
日々の喜怒哀楽を川柳に託して綴っています。

8/1 七月投稿句

2020-08-01 | 川柳

 

七月投稿句

7/1

マスクせずパンデミックを呼ぶ男

ベゴニアを隣家の塀で謳わせる

コロナ禍でふるさと急に近くなり

7/2

大海老や名文少年ダイカイロウ

電池切れ三日も探した声の主

キチン前バックシャンのキウリ誉め

7/3

大方は直すどころか壊す家電

老所帯キウリも間延び今朝一本

川柳子三十一文字の草枕

7/4

百人を超えた途端のバッシング

ヒト以外誰も騒がぬこの騒ぎ

五輪旗もいやいやしながら遠ざかり

7/5

絶対になってくれるな第一号

梅雨明けも近い三線よく響き

香港の夜景も黄砂で埋め尽くし

7/6

若いもん危ない所ほど行きたがり

水遣りに替えて雑草取り梅雨最中

大雨やメダカ零れず鉢溢れ

7/7

七夕や短冊加護を書き連ね

五月雨を集めて猛し球磨の川

有難く鮎へ変身ミニトマト

7/8

露出過多悩殺される古老たち

釣り好きや妻が頼りの釣果あげ

タチアオイ花もてっぺん梅雨の明け

7/9

見物人なくもモナリザ絶えぬ笑み

アウトローなる俳句ただならぬ

鳥葬もツアーに組み込む強欲さ

7/10

袖の下通してよろしく下心

子守歌のんびり唄えぬ温暖化

マスクまでして筋トレ痩せ我慢

7/11

東京弁怪しむ友の故郷ことば

朝三寸夕に食べごろ鉢キューリ

温暖化堤の嵩も切りがなく

7/12

密林に分け入るような緩和策

五千人集えばコロナも五千倍

ポリバケツ俄か予報士覗く日々

7/13

Go toに尻叩かれて旅支度

球場のデシベルやっとMLB

コロナ禍でホストすっかり身の近く

7/14

理科嫌い線状降雨を棒読みし

対策が看板となる赤チョーチン

コロナ禍でホスト俄かに身の丈に

7/15

コロナ禍に怯えて鉾は蔵籠もり

諮らえどよきに計らえ御処

夏の雲梅雨明けまだかともどかし気

 

 

7/16

夫の無念晴らす剛毅や妻に問い

有料が恥ずかしそうなネット記事

梅雨時は箪笥のコヤシ陽の目見る

7/17

コロナ禍で巷に溢れる哲学者

旅に出よ命の保証はありませぬ

どちらからえっ東京からまあ怖い

7/18

梅雨晴れ間一瞬ニイニイ捕らえ鳴く

十七で早々棋聖背負う覚悟

蜜もたぬベゴニア 揚げ羽蝶素っ気なく

7/19

見逃さず妻の眼力尺キウリ

女医さんに褒められたくてBMI

神奈川にGO TO/アラート入り混じり

7/20

羨やまれ今は疎まれ華の江戸

中トロもまずはスマホに下見させ

安寧がなくちゃオチオチ旅もなく

7/21

生きる甲斐無用無駄の力添え

才能は人を十倍大きくし

紅梅が心当たりの射幸心

7/22

ぬか漬けは隔世遺伝の孫好み

足止めを食らって伸びる孫の丈

通知表もらう姿なき紙面

7/23

へぼきうりなってみなはれその気持ち

山の湯に体沈めて意欲炊く

大谷石掘り出し跡の仮屋園

7/24

木道のその先泥濘七十路

冬は雪夏も惹かれてユリの花

宇都宮ギョーザも縮むコロナの禍

7/25

感染者のっぴきならぬ数となり

来月も×××のカレンダー

どうしても GO TO Trouble と聞こえちゃう

7/26

子どもでも命は一つ知るところ

大谷石イエスもホテルも飾り立て

大クサメ背中に刺さる数多の眼

7/27

土俵際押し切るはずの小笠原

Xデー五輪は何処カレンダー

那須の野に蝦夷蝉鳴いて夢現

7/28

梅雨空の上に青空あったのね

そのうちに急くことはなくGO TO論

明日はコレ明後日アレと鉢きうり

7/29

マスクするしないか瀬戸際奴さん

棘を立て朝獲りきうり粉も吹き

Tシャツに嗚呼歯磨きが今朝も垂れ

7/30

木道をおっととっと七十路

パジェロでもコロナの坂に往生し

素直さがこれ見よがしのきうり獲れ

7/31

被爆国黒い雨は降り止まぬ

如何ともし難く長梅雨ミーンミン

アベマスク殿に仕えて尻ぬぐう

 


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