僕は小説を書く

　僕はずっと駄々をこねてきた。
　優しい人間になりたい。大好きな人達に優しくありたい。
　なんて、ずっと駄々をこねてきた。
　もちろん最初からわかっていた。
　そんなことは出来ないんだって。
　そりゃあ、優しくすることは簡単さ。問題は、優しさってなんなのかってことだよ。僕の考える優しさは、人とはちょっと違うんだ。相手の望むものではないんだね。
　だから、上手くいかない。困っている人や、苦しんでいる人達に手を差し伸べることはあったけれど、それは余計なお世話なんだ。彼等は現状に満足しているんだよ。本人は否定するだろうさ。でも、結局のところはなにもしないんだ。解決策をいくら提示してあげたところでね、なにもよくはならないんだよ。

　僕はそれが辛くて。自分の未熟さが嫌で嫌でたまらなくて、色々足掻いてみたんだけど、やっぱり上手くいかなかった。

　だから、もう終わり。そういうことはしないように努力していくんだ。困っている人がいたとしても、それはその人個人の問題なんだから、本人が望まない限り、僕にして上げられることはないよ。

　それでもきっと僕は未熟だから、そんな人を見たり、現実にうまく立ち回って誰かの役に立っている人を見る度に、僕もなにかがしたい、だなんて思う時が来るだろう。

　そんなとき、僕は小説を書くよ。

　読んだ人が幸せになるような。ちょっとだけ満たされた気分になって、他の誰かに優しくしてあげられるような。

　そんな小説を僕は書く。

　内容はきっと様々だよ。僕は書きたいものが多いからね。バリバリのアクションだったり、胸がこう、デレッとするような甘々の小説だったり。
　結末だって多種多様で、スカッとするものやハッピーなものばかりではないかもしれない。
　それでも、そこには想いを込める。どうか、あなたが幸せでありますようにって。強い強い想いを込める。

　とりあえず、そんな小説の第一弾が近々完成する予定。

　乞うご期待！


　追記
　五月の頭に書いたブログの記事。気づいたことを近々発表する予定、なんて書いていたけど、こんなに遅くなっちゃった。
　なんとか五月中に間に合ったからやれやれだけど、少し期待して待ってくれていた人、お待たせしてしまって申し訳ありませんでした。