”黙殺の音”低周波音 silent killer

サイト「黙殺の音 低周波音」http://yatanokarasude.gozaru.jp/tei/tei.htm

オスプレイ「音」の重圧 沖縄で基準値超す低周波

2013-03-31 20:36:00 | 低周波被害

http://digital.asahi.com/articles/TKY201303300388.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201303300388

 【其山史晃】沖縄県内の3カ所で、米軍の新型輸送機オスプレイの飛行時に、防衛省の定める基準値を超える低周波音が測定されていることがわかった。琉球大学の渡嘉敷健准教授(環境工学・騒音)が調べた。飛行ルート周辺では「ヘリとは違う重低音」への不快感を訴える住民も出ている。

 低周波音は、人間が感知しにくい周波数100ヘルツ以下の音で、圧迫感や振動感によって不快に感じる「心理的影響」と、窓や置物が揺れる「物的影響」が生じる。防衛省はそれぞれの基準値(閾値〈しきいち〉)を設けている。

 渡嘉敷准教授は、オスプレイが沖縄に配備された昨年10月以降(1)普天間飛行場に隣接する普天間第二小学校(宜野湾市)(2)オスプレイが訓練で発着するキャンプ・シュワブ近くの沖縄工業高等専門学校(名護市)(3)同じくキャンプ・ハンセンの南約400メートルの専門学校(金武町)の3カ所で低周波音を調べた。

 基準値を超える低周波音が測定されたのは、(1)で4日間で7回、(2)で2日間で9回、(3)で1日で1回の計17回。このうち11回は1機の飛行、6回は2機編隊の飛行だった。15回で「心理的影響」と「物的影響」の基準値を超え、残る2回もいずれかの基準値を超えた。

 基準値は周波数によって異なるが、たとえば普天間第二小では、周波数63ヘルツで心理的影響の基準値80デシベルを大きく上回る91・7デシベルを測定。沖縄高専では、40ヘルツで基準値78デシベルに対し93・7デシベル、専門学校でも同じ40ヘルツで90・8デシベルなどだった。90デシベルは、騒々しい工場やパチンコ店内に相当する音圧という。

 普天間第二小では、防音窓を閉め切った教室内でも基準値を超え、従来の防音工事では低周波音を遮る効果が不十分なこともわかった。従来型のヘリCH46とCH53も低周波音の発生が指摘されているが、今回の測定では、いずれも心理的影響の基準値は下回っていた。

 渡嘉敷准教授は「国が早期に低周波音を測り、飛行や離着陸時の方法などについて米軍と交渉する必要がある」と指摘している。

 普天間飛行場名護市移設に向けた防衛省環境影響評価書は、オスプレイ低周波音について「影響の程度は個人差が大きく、未知の部分もあるため不確実性が伴う」として、事後調査の方針を示していた。

 オスプレイは沖縄での訓練以外にも、本土での低空飛行訓練を始めている。

 〈低周波音〉 人の耳は2千~5千ヘルツ付近の感度が最もよく、周波数が低くなるほど音も低くなり、聞きにくくなる。低周波音は100ヘルツ以下の音で、船やヘリ、トラックのエンジン音、波が防波堤で砕ける音などに多く含まれる。低周波音が気になると眠りにくさや気分のいらいら、頭痛、吐き気を引き起こすこともあるとされる。普天間飛行場の周辺住民が起こした「爆音訴訟」の2010年の控訴審判決では、福岡高裁那覇支部が米軍ヘリの低周波音と原告の精神的苦痛の関係を認定した。


 

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