”黙殺の音”低周波音 silent killer

サイト「黙殺の音 低周波音」http://yatanokarasude.gozaru.jp/tei/tei.htm

改稿 空振 聞こえないけど”体感”するって超低周波音

2022-07-04 22:02:26 | 低周波被害

初稿 110201

 このところ霧島山の新燃岳の爆発では「新燃岳火口から約11キロ離れた同市立大田小学校では、空振で窓ガラスが割れる被害が出た。」り、「気象庁は、火口から4キロ以内では大きな噴石が飛散する恐れがあるとしたほか、3キロ以内でも火砕流の恐れがあるとして、警戒を呼び掛けた。」りしている。

 今回、私としては初めて耳にする「空振」なる言葉を聞いて、低周波音云々している人たちからすれば、状況からして、これは単に「空気振動」の省略語で、それをマスコミがまたぞろ聞き慣れない専門用語を突然ばらまいたと思ったのだが、実はそうではなく、桜島などの活火山が有る地域ではそれなりにニュースに出ていた言葉らしく、一応それなりの火山系の専門用語らしく、知っている地域の人は知っていたらしい。
 
 因みに、wikiでは、「空振(くうしん)は、火山噴火などに伴って発生する空気の振動のうち、人間の耳で直接聞くことが難しいもの。人間の耳に聞こえる振動は爆発音と呼ばれる。…。瞬間的な低周波音であるため人間の耳で直接聞くことは難しい。」とある。

 とすれば、言うまでもなく、やはり「空振」の本質は低周波音である。敢えて言えば、「聞こえないのに感じる」のだから、その本質は低周波音の"専門家"が言うところの、周波数20Hz以下の超低周波音である、などと能書きを垂れてみたが、なんと英語では「infrasound (as produced by volcanic activity) (≒火山活動の際に生じる低周波音)」と言うことで、当にそのものズバリに言われている

 何で日本の”専門学問業界”は同じモノでも業界的には何となく別物であるような印象を与えるような業界用語的表現をするのであろうか。専門性の問題か。それは言ってみれば江戸時代幕府の隠密の侵入を恐れた外様藩で、ワザと他国人には通じないように”創られた(?)”薩摩弁"みたいなモノではないか。将に、「薩摩飛脚」「鳴門秘帖」の世界か。


 「聞こえない音では人体に被害はない」とする低周波音の"専門家"は、もちろんこれに似た現象がかつて問題になった事を記憶しているはずだ。それは言うまでもなく、「新幹線がトンネルを出るときに引き起こす衝撃音」と非常に良く似ていることだ。で、今回それを参照しようとしたのだが実は中々ヒットしない。
 
 で、ヒットしたのが、「新幹線走行に伴うトンネル周辺の住宅における低周波音事例」である。ここでは、「騒音・振動は問題となるほど大きな数値ではかったが,低周波音については,新幹線鉄道に起因するトンネルからの衝撃音の影響を受けていることが判明した。」と結論づけている。この論文は2009年のモノである。こうした事実は私の記憶では、以前は良くネットでもヒットしていた記憶がり、何で今更こんな結論で研究となるのであろうかと思う一方、実はこれまで「新幹線がトンネルを出るときの爆発音は低周波音」と言うことが解っていなかった?と言うことになるのだが、勿論そんなことは無いはずで、改めて、低周波音は黙殺どころか、内容的に駆逐されてしまったのかしらと勘繰ってしまう。

 それはそれとして、即ち、空気圧縮によって生じる振動の仕組み的には、新幹線がトンネルから出てくるのは火山が噴火するのと同じなのである。タダ桁違いに”空気を振動させるエネルギー量”が違うのであろう。


 では「空振」なる言葉は、火山学の専門用語かと思いきや、火山学専攻の京大・理横尾亮彦博士の「火山噴煙による微動型空気振動」にあるように、やはり「空気振動」と言うのが正しいのであろう。空振は専門用語と言うより単なる業界用語に過ぎないのではなかろうか。ついでだが、この「火山噴煙による微動型空気振動」と言うのは私にはよく解らないのだが、どうも地震でいう、予知的振動というような感じなのだが、それは「空振のスペクトル構造は1Hzあたりに明瞭なピークが認められ」と言うことで、敢えて言えば物理的エネルギーとしては”風車騒音やエコキュートの主犯”であると考えている「極超低周波空気振動」である。

 因みに”エコキュート業界”は隠蔽に隠蔽を重ねているエコキュート被害を流石に黙殺しきれなくなり「何やら研究会」なるモノを立ちあげ、影響の実験を始めた様だが、はっきり言って遅い!!!! 尚かつそれでハッキリした結果を出してそれまでの被害者にゴメンというならまだ良い。しかし、そんなことをしたら”それまで気にしてもいなかった住民”からも苦情が出ることは必定で、結果は恐らく「問題無い」と言うことになるのであろう。と言うことで、対策を講ずるための研究会なんだろうが、その対策は今後のモノとなるのであろう。が、それは「格別問題は無いが、少し隣家から離すか、方向を変えるだけの事であろう。

 そして、最近エネファームについても同様な苦情が出てきている。ただ、大きな被害の声が上がらないのは設備的に優秀なのではなく、一機あたり300万円前後と高価で普通の家では設置数が少ない等が一番の原因。だからお隣が敷地面積は狭いが豪邸だとこうした被害が生じる可能性は充分ある。
 ガス会社よ、電気会社の不利を見て売上を伸ばそうなんて甘い。もちろん、これはエコアイスも同じ。いずれにしてもこれらのエコ商品を造る企業に少しでも企業的良心があるとするなら、エコキュートの二の舞を演じない対策を講じておくことだ。


 ”空気を振動させるエネルギー量”なるものはどうも気圧と同じPa(パスカル)で表すらしい。それの詳しいのがどこかにないかと探したが、結局、毎日に新聞の記事◇ことば 空振とパスカル  噴火に伴う空気中の圧力変化によって空気の振動が波のように伝わる現象が空振。パスカルは圧力を表す国際統一単位。秒速1メートルで動く1キログラムの物体を秒速2メートルにするのに必要な力(1ニュートン)が、1平方メートルに加わる圧力が1パスカル。その100倍が1ヘクトパスカル。気象庁火山課によると、人が音による空振を感じるのは10パスカルからとされ、数百パスカルになるとガラスが割れることもあるという。」というのが、一番解りやすいという事になる。

 と言っても、「空気中の圧力変化によって空気の振動が波のように伝わる現象」これは何も噴火に限ったことでなく音は全てそうなんだし、「秒速1メートルで動く1キログラムの物体を秒速2メートルにするのに必要な力(1ニュートン)が、1平方メートルに加わる圧力が1パスカルという」に至っては、それが定義なのだろうが、この意味があなたは良くお解りか?私にはトントピント来ない。

 ※2/2になって(と言うことは当方も昨日まとめていたので同じ頃)こちらに毎日のこの記事の「不思議な解説記事の補足と訂正」が出されている。それでも根本の所が文系脳にはピント来ない。困った脳だ。蛇足ながらこちらのブログには「風力発電の闇」というページで有り難いことに当サイトの紹介も有るが、汐見文隆公式サイト「低周波音公害を語る」「黙殺の音 低周波音」とを混同されている。後者はあくまで私、矢田野鴉の私的サイトであり、汐見先生には文責は一切ない。

 そして、「人が音による空振を感じるのは10パスカルからとされ」とすれば、新幹線がトンネルから出るときは「それ以上パスカル」であり、そして、風車やエコキュートの空振は感じる人と感じない人がいるのだから”10パスカル前後”なのかも知れないと言う観点から誰か専門家の方アプローチしていただけませんか。

 こうしたことのそれらしい話が素人にも良く解るようにはサイト上には出ていないので間違っていたらゴメン。どうして、マスコミの人たちは、専門家の言う言葉をそのまま鵜呑みにして、そのまま撒き散らすのであろうか。取材の段階で、是非とも自分の頭で理解して、もう少し一般人にも解りやすく咀嚼して書いてくれると嬉しいモノだが。

 「火口から南西に約3キロ離れた地点で、458.4パスカルの大きな空振を観測した」と言うことは、「数百パスカルになるとガラスが割れることもあるという。」事であるから理工学的には何ら問題のないことであろうが、その時人間は割れたガラスの破片で刺されでもしない限り死なないのであろうか。


 2011/2/1 のNHKニュースに「爆発的な噴火に伴う空振に備えるには、窓ガラスを針金入りなどの割れにくいものに交換したり、ガラスが割れて飛び散らないようフィルムなどを貼っておいたりするのも有効だということです。」とあるが、確かに有効は有効だが、別の放送では一枚ガラスの大きなのが見事にバリバリになっていた。こうしたのは「針金入り」ではなくともそれなりに相当に厚いはずで、こんな窓ガラスを施設中そうそう急に交換できるモノではないし、第一その費用もタダならぬモノだ。「フィルムなどを貼っておいたりする」のも、おいそれと早々に業者がきてくれるモノではないし、自分で貼ればシワシワになる。
 緊急事態に殆ど有効でない方法を、言う方も言う方だが、たぶんこれは専門家だろうが、それを鵜呑みにして報道する方も報道する方だ。せめてこのくらいの純粋な素人的な質問くらいできないモノなのであろうか。

 現段階で即効的に有効で簡単で安価なのはガムテープを貼りまくることだ。勿論その後の始末、即ち剥がすのは結構大変で、上手く剥がさないととても汚らしいことになるのは覚悟していただくより仕方ないのだが。それが嫌なら戦争中の空襲時のガラス割れ(これは空振と言うより”空爆”)による飛散を防ぐために新聞紙を帯状に切ってフノリで貼るのがよろしいでしょう。もちろん昔の映画で観ただけでやったことはないが。


 そして、日経記事の「宮崎地方気象台では体で感じることのできる震動「体感空振」も確認された。100パスカル以上の空振で窓ガラスが割れるなどの被害が出る恐れがあるという。」にある「体感空振」こそ当に低周波音被害者がいつも言っている「音を感じる」と言うことなのである。こうした話を低周波音"専門家"は知らなかったのだろうか。

 火山活動に言う「空振」は火山噴火の衝撃による瞬間技的な一時的なモノで、これが大きくなれば、”戦艦ヤマトの音波砲”ということで敵船を破壊することも可能になるわけだ。一方、”風車やエコキュートの空振”は噴火に比べれば桁違いに小さいが、長期的、継続的に続くわけで、「雨だれ石をも穿つ」ではないが、人間の鼓膜や脳みそに変調を来すには充分なのではなかろうか。


最後まで読んでくれて有難う

201003,110202,110201


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続く

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