カプアン通信

青山霊園へ2

カプアンの散歩

2020年01月16日 00時15分01秒

連休の最終日、13日月曜日も青山霊園へ行きました。

祝日でも、母のデイサービスがあり、
送迎のために10時までに家に戻らなければならないので
けっこう早い時間のお散歩になりました。

この日はいいお天気で、ひなたぼっこをするにゃんこに会えました。
お水の容器みたいなお皿が見えますね。この墓地の管理者に可愛がられてるのでしょうか？

変わった植物を眺めるのも、墓地散歩の楽しみです。

こちらのお墓は、成長した巨木に侵食されています。
拝石が割れてます。かと言って、直径1メートルくらいありそうな
巨木を伐採するのは、容易なことではないでしょう。
たぶん、お墓を建てたときは、小さな木だったんでしょうね。

青山霊園はとても広いです。南北およそ800m、東西およそ500m
面積はおよそ8万坪あります。
墓地はだいたい迷いやすい場所ですが、ここは周囲の高層ビルが目印になるので
だいたいの方角はわかります。

散歩をしていると、なかにはとんでもなく大きなお墓に遭遇します。
こちらのお墓は、相馬家。ご先祖は平将門さんだそうです。

こちらは、やや荒れてますが、狛犬さんたちが可愛いです。

大きな石碑がたくさん並ぶお墓。
吉田香竹先生とは、明治維新後に活躍した書家だそうです。

このへんは、外国人墓地です。

とても美しい絵がありました。
松野クララさん。日本人男性とドイツ人女性の国際結婚の第1号だそうです。
東京女子師範学校附属幼稚園の最初の主席保母さんです。
日本における近代幼児教育に取り組みました。
ピアノを弾いて一緒に子どもたちと遊戯を楽しむ保育者の第1号なんだそうです。
この絵は、日独交流150周年の記念事業の一環として行われた
クララさんの顕彰碑だそうです。

「故チャリヘッス」と刻まれたこちらのお墓。
あとで調べたら、すごい物語がありました。

カール・ヘス　Carl Jacob Hess　
英語読みで「チャーリー・ヘス」と読むことから、「チャリヘス」という
愛称で親しまれたスイス人です。

フランスで料理の修業を積んだのち。明治2年に来日し洋菓子店で働きますが
3年後、築地精養軒ホテルの開業にあたって料理長として招かれます。
築地精養軒は、日本の西洋料理の源流です。
しかし、開業した年に、ヘスは列車事故に遭い片腕を失います。さらに、
職場の精養軒も銀座の大火に巻き込まれて焼失し、職を失います。

そこで、築地でフランスパンと清涼飲料の店「チャリ舎」を開業します。
「チャリ舎」のパンは日本における本格フランスパンの開祖と言われてます。
ヘスは片腕で器用にパンをこねたそうです。

明治17年にチャリ舎の経営を続けながら精養軒の料理長に復帰します。
また、ヘスは日本人女性と結婚し、大変な愛妻家だったそうです。

精養軒の料理長を弟子の日本人に引き継がせた翌年、59歳で病没。
臨終の際に「縮緬の浴衣と、入船堂の塩煎餅と、およしさん（奥さん）がいて、
日本に来て本当に良かった、ありがとう」という言葉を遺したそうです、

南北に縦断する車道は春に桜のトンネルになります。

そして、青山霊園といえば「ハチ公のお墓」

正式には、ハチの主人だった、農学博士　上野英三郎教授のお墓です。

主人のお墓は簡素ですが、ハチを祀る、小さな祠は
常にたくさんのお供えもので賑わってます。

なお、青山霊園は動物を埋葬することは禁じられてますので
青山霊園の案内では、埋葬をイメージする「ハチ公のお墓」とは書かず
「忠犬ハチ公の碑」と紹介されています。

そもそも、ハチのからだははく製にされて、上野の科学博物館にいます。
ここは、魂を祀った場所ですが、「ハチ公のお墓」でかまわないと思います。

上野英三郎教授は、ハチと1年ほどしか生活できませんでしたが
ハチはその後10年間も主人の帰りを待ち続け、やっと、
ここで主人と一緒になれたのです。

青山霊園には、都心では貴重な土の地面やいろんな植物があります。
カプアンたちは、いろんな匂いを嗅ぎ、土を掘って
存分にお散歩を楽しみました。

この夜、お母さんとの添い寝は終了し
ひさしぶりに自分の寝床で寝ることにしました。
犬は、穴蔵のようなこのねぐらが落ち着くのでしょう。

寝る直前のアンジェロ。この前のバリケンでカプアと並んで寝ます。
すこしずつ、日常を取り戻しています。

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