サラ・バラスの「ボセス、フラメンコ組曲」を鑑賞

サラ・バラス。
2005年の来日公演を観た。あれから10年の月日が流れ、その間に出産なども経てサラ・バラスが再び東京に来てくれた。
新作の「Voces Suite Flamenco～ボセス、フラメンコ組曲」を携えて・・・。

幸いにも2列目のセンターという臨場感あふれる良い席が取れた。
21日、22日と2日間あった公演のうち、2日目の方に行ったのだけど、実は21日の公演の後にはトークもあったので、こちらにも行きたかった。マリア・パヘスの時も終演後、彼女の生の声が聴けて感激したから、今回もサラの声が聴きたかった。

今回の作品は、サラがスペイン・フラメンコ界を代表する6人のアルティスタへのオマージュとして創り上げたもので、様々な曲種のフラメンコで彼らの姿を紡ぎあげていくというもの。
パコ・デ・ルシア、カマロン・デ・ラ・イスラ、アントニオ・ガデス、エンリケ・モレンテ、モライート・チーコ、そして6人のうちで唯一人サラが直接会ったことのないカルメン・アマジャ。（この方はサラが生まれる前に亡くなっているので会えませんよね。）

鍛え抜かれた体。無駄が一切ない研ぎ澄まされた姿に圧倒される。
美しく歳を重ねてきたサラ・バラスというバイラオーラの空気が舞台を支配する。
激しすぎるサパテアードの力強さが心地よく伝わってくる。
そう、2列目だと振動も伝わってくるのよね。すごい迫力が感じられた。
衣装を次々と変えて様々な曲種を踊るサラ。

共に舞台に立ったコルドバ出身のホセ・セラーノもすごい迫力だった。
彼も国立バレエ団に在籍していてメデアのイアソンなども演じたそうだから、過去にも観たことがあるのだろうと思う。
そしてサックス奏者のティム・リースの共演もあり、音楽に刺激と広がりをプラスしている。

ラスト、緑の衣装で踊るサラ。
素敵な内面を持っているからこそ、彼女の踊りは美しく輝いている。
トークがなかった二日目もサラはマイクをもってみんなにお礼の言葉を述べてくれた。
あたたかくて可愛らしい雰囲気がとってもチャーミング。
サラ・バラスという素晴らしいバイラオーラにまた会えて本当に幸せだ。


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Boces Suite Flamenco　ボセス、フラメンコ組曲
SARA BARAS　サラ・バラス
2015年9月22日（火・祝）1330開場/1400開演～1500終演
渋谷、東急シアターオーブ　1階2列24番