カニサレス、ジャパンツアー。
今回は兵庫、豊橋、焼津、横須賀、北九州、仙台、そして東京が2公演にディナーショーと盛りだくさんなスケジュール。
私はこのうちの東京の2公演へ。
ひとつ目が昨夜のすみだトリフォニーホールでの「スーパーソリストmeets新日本フィル~カニサレスのアランフェス協奏曲」だ。
もちろんアランフェスだけでは短いので、アランフェスの前にはCDでも発表しているマヌエル・デ・ファリャの作品や、第二部ではフラメンコを聴かせてくれた。
アランフェスは、一昨年のラフォルジュルネで聴いているので、だいぶカニサレスの演奏になじんできたとはいえ、相変わらずのフラメンコなアプローチのアランフェスはニヤニヤしてしまうほど(笑)ムイ・フラメンコでカッコイイ。
今回は珍しく女性の指揮者だったね。松尾葉子さんという藝大指揮科の招聘教授で、私は存じ上げなかったけれど、とても才能あふれる素晴らしい指揮者なのだそう。
このコンサートのために再びホールの会員になったにもかかわらず、先行発売の電話がなかなか繋がらず6列目左ブロックしか買えなかったので、特に第二部になったらほとんど手元が見えずに残念だった。でもまぁ仕方ないね。大方の席からは手元は見えないんだもんね。それでも前半のファリャとアランフェスの時はやや遠いながらも肉眼で十分指遣いを見ることができたのでよかった。
ファリャの作品をカニサーレスが編曲したものは、第一部の冒頭から6曲が演奏された。
三角帽子から「粉屋の踊り」
はかなき人生から「スペイン舞曲第一番」
恋は魔術師から「情景」と「きつね火の歌」
「パントマイム」
「火祭りの踊り」
と、よく聴かれる有名どころの曲ばかりだけど、「ギターで演奏することによって、ファリャが作曲した時にフラメンコのスピリットから受けたインスピレーションを改めて引き出した」とカニサーレスが語るように、聴きなれた曲だからこそ、細部に渡ってカニサーレスが引き出したフラメンコの魔法によってどの曲もワクワク感とスリリングさを味わうことができて新鮮な印象を受けた。
粉屋の踊りはもともとラスゲアード炸裂するあまりにもフラメンコっぽい曲だけど、さらにパワーアップ、大好きな火祭りの踊りは「おお!ここ高音で来るの!?」みたいな新鮮な驚きに満ちたアレンジで凄く素敵だった。
おなじみチャロ・エスピーノとアンヘル・ムニョスのバイレも曲と見事に融合し、曲から抜け出てきたような雰囲気で楽しませてくれた。
アランフェスは、先ほど少し触れたけれど、最初に聴いたときのような衝撃はもうないにしても、何度聴いてもやっぱり彼のアランフェスは好きだ。
もちろん楽譜通りに弾いているのだけど、ちょっとした部分にフラメンコが顔を出してきて、思わず頬が緩んでしまう。
こんな素敵なスリルに満ちたアランフェスは本当に今までなかったからね。
休憩をはさんで第二部はフラメンコ。
カニサーレスの本領発揮。自由に彼のフラメンコのスピリットがホールの空間を駆け巡る。
めくるめくようなひととき。ただただそのリズムや音に翻弄される心地よさ。
ファーストアルバムからのお約束的「彗星の雨」は今回も弾いてくれた。
夢の中を揺蕩うようなバイラオーラのチャロのアバニコさばきが堪能できるグアヒーラや、ブレリアス、ルンバ、バラード、アレグリアス、そしてCDタイトル曲のルンバ「魂のストリングス」まであっという間の素敵な時間だった。
満場の拍手に応えるカニサーレスとメンバーたちもうれしそう。
もちろん私たちもうれしい。
アンコールは1曲タンゴスを弾いておひらき。
終演後はサイン会。お疲れなのに終始にこやかにファンのサインに応じてくれた。
「Muchisimas gracias por tocar Aranjuez otra vez en Tokio」(東京で再びアランフェスを演奏してくれてありがとう)と声をかけると「¿Te gustó?」(気に入ってくれた?)と微笑んでくれた。
アランフェスはもうやらないけれど、火曜日には王子ホールがある。
今度はトリフォニーより小さなホールだから、指板の上を駆け巡り、弦の上で鮮やかに音を紡ぎだすあの長い指をしっかりと堪能できることを願いつつ・・。
************************************************************
「スーパーソリストmeets新日本フィル
~カニサレスのアランフェス協奏曲」
2015年9月26日(土) 1730開場/1800開演~
東京・すみだトリフォニーホール 1階6列12番
今回は兵庫、豊橋、焼津、横須賀、北九州、仙台、そして東京が2公演にディナーショーと盛りだくさんなスケジュール。
私はこのうちの東京の2公演へ。
ひとつ目が昨夜のすみだトリフォニーホールでの「スーパーソリストmeets新日本フィル~カニサレスのアランフェス協奏曲」だ。
もちろんアランフェスだけでは短いので、アランフェスの前にはCDでも発表しているマヌエル・デ・ファリャの作品や、第二部ではフラメンコを聴かせてくれた。
アランフェスは、一昨年のラフォルジュルネで聴いているので、だいぶカニサレスの演奏になじんできたとはいえ、相変わらずのフラメンコなアプローチのアランフェスはニヤニヤしてしまうほど(笑)ムイ・フラメンコでカッコイイ。
今回は珍しく女性の指揮者だったね。松尾葉子さんという藝大指揮科の招聘教授で、私は存じ上げなかったけれど、とても才能あふれる素晴らしい指揮者なのだそう。
このコンサートのために再びホールの会員になったにもかかわらず、先行発売の電話がなかなか繋がらず6列目左ブロックしか買えなかったので、特に第二部になったらほとんど手元が見えずに残念だった。でもまぁ仕方ないね。大方の席からは手元は見えないんだもんね。それでも前半のファリャとアランフェスの時はやや遠いながらも肉眼で十分指遣いを見ることができたのでよかった。
ファリャの作品をカニサーレスが編曲したものは、第一部の冒頭から6曲が演奏された。
三角帽子から「粉屋の踊り」
はかなき人生から「スペイン舞曲第一番」
恋は魔術師から「情景」と「きつね火の歌」
「パントマイム」
「火祭りの踊り」
と、よく聴かれる有名どころの曲ばかりだけど、「ギターで演奏することによって、ファリャが作曲した時にフラメンコのスピリットから受けたインスピレーションを改めて引き出した」とカニサーレスが語るように、聴きなれた曲だからこそ、細部に渡ってカニサーレスが引き出したフラメンコの魔法によってどの曲もワクワク感とスリリングさを味わうことができて新鮮な印象を受けた。
粉屋の踊りはもともとラスゲアード炸裂するあまりにもフラメンコっぽい曲だけど、さらにパワーアップ、大好きな火祭りの踊りは「おお!ここ高音で来るの!?」みたいな新鮮な驚きに満ちたアレンジで凄く素敵だった。
おなじみチャロ・エスピーノとアンヘル・ムニョスのバイレも曲と見事に融合し、曲から抜け出てきたような雰囲気で楽しませてくれた。
アランフェスは、先ほど少し触れたけれど、最初に聴いたときのような衝撃はもうないにしても、何度聴いてもやっぱり彼のアランフェスは好きだ。
もちろん楽譜通りに弾いているのだけど、ちょっとした部分にフラメンコが顔を出してきて、思わず頬が緩んでしまう。
こんな素敵なスリルに満ちたアランフェスは本当に今までなかったからね。
休憩をはさんで第二部はフラメンコ。
カニサーレスの本領発揮。自由に彼のフラメンコのスピリットがホールの空間を駆け巡る。
めくるめくようなひととき。ただただそのリズムや音に翻弄される心地よさ。
ファーストアルバムからのお約束的「彗星の雨」は今回も弾いてくれた。
夢の中を揺蕩うようなバイラオーラのチャロのアバニコさばきが堪能できるグアヒーラや、ブレリアス、ルンバ、バラード、アレグリアス、そしてCDタイトル曲のルンバ「魂のストリングス」まであっという間の素敵な時間だった。
満場の拍手に応えるカニサーレスとメンバーたちもうれしそう。
もちろん私たちもうれしい。
アンコールは1曲タンゴスを弾いておひらき。
終演後はサイン会。お疲れなのに終始にこやかにファンのサインに応じてくれた。
「Muchisimas gracias por tocar Aranjuez otra vez en Tokio」(東京で再びアランフェスを演奏してくれてありがとう)と声をかけると「¿Te gustó?」(気に入ってくれた?)と微笑んでくれた。
アランフェスはもうやらないけれど、火曜日には王子ホールがある。
今度はトリフォニーより小さなホールだから、指板の上を駆け巡り、弦の上で鮮やかに音を紡ぎだすあの長い指をしっかりと堪能できることを願いつつ・・。
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「スーパーソリストmeets新日本フィル
~カニサレスのアランフェス協奏曲」
2015年9月26日(土) 1730開場/1800開演~
東京・すみだトリフォニーホール 1階6列12番
アランフェスがフラメンコ的だとノリやリズムが軽快になりますね。あとはオケのリズムと合うかどうかですが、オケが日本人なので少々心配しましたが好演だったみたいですねU+266B
いい席でよかったですね。ホントにギターもフラメンコも絶対に前の方の席だと迫力がちがいますよね。
私は今日は王子ホールに行って来ました。
1列目のほぼ真ん中だったので、幸せな席でした♪
王子ホールのレビューはまた次の記事に書きますね。
アランフェスはオケともよく合っていたと思います。
もちろんカニサーレスも歩み寄っていたと思いますが、それでも自由にフラメンコなアランフェスを楽しんで弾いていました。さすがマエストロです!