Del Amanecer

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チャンピオンズ・オン・アイス 2008 レビュー5 ~ジョニーの白鳥

2008-09-29 00:53:44 | フィギュア・スケート
ジョニー・ウィアーが2度目の登場。今度は「あの名作が帰ってくる」みたいなアナウンスが流れて
いる。
純白の白鳥の羽があしらわれたような衣装で右手に赤い手袋。これは白鳥の頭。
2006年のトリノオリンピックの時のシーズンのSPとのこと。
曲はサン・サーンスの白鳥。優雅な白鳥の舞は女子の選手のプログラムに多い。
そう、男子で白鳥を舞う人はあまりみたことがない。
でもジョニーなら・・・不思議なほど違和感がないのだ。

ジョニーはあの16歳だったオクサナ・バイウルの白鳥にインスパイアされてフィギュアの世界に惹かれたのだという。彼女がリレハンメル五輪で金メダルをとりエキシビションで白鳥を滑ったのはジョニーが10歳の時・・・。その後スケートを始めたのが12歳というから驚いてしまう。
そんなバイウルの白鳥を今度はジョニーが彼らしく舞う。

ステファンやペーゼラが氷の上でサパテアードを踏むように、ジョニーは氷の上でトゥ・シューズを履いているかのようなつま先立ちのバレエダンサーの足捌きをみせてくれる。
あくまでも優雅に美しく・・・。
男子も女子もない、性別さえも超越してしまっているユニセックスな雰囲気がジョニーの魅力だ。
それでもバイウルの白鳥とはちがう、しなやかで強い白鳥が氷の上にいる。

でも昨シーズンより何だか安定感があってシャープになったみたい。
繊細で美しい中にもなんだか強くたくましくなった感じがする。
ジャンプも確実に跳び、ふわりと優雅に氷上に舞い降りる。
自信に輝いているような、そんな感じなのだ。

ジョニーは立ち姿からして完璧に美しい。
羽を振るわせる白鳥の様子を見事に演じきった。
テレビで観るよりも数段美しく、強いオーラが感じられるジョニーの演技。
フラメンコを踊るステファンに対してバレエを踊るジョニー。
DOIの時のスウィングのようなモダンなナンバーも素敵だったけれど、こちらも素敵。
まさに観客を陶酔させてしまう魅力だ。
そんな2人が今、同じコーチの元で研鑽の日々を過ごしているんだね・・・。
スタンディングオベーションの観客の歓声と氷の上の白鳥の余韻が漂う中、次に登場するのはその
ライバル・ステファンなのだ。

なんて贅沢な時間!





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