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GのBIM備忘録

それでもヤッパリBIMのすすめ

2017年09月21日 | BIM
昨日はBIMのススメ、を書きました。

が、実際のところBIMは発展途上であり、そのアプリケーションはまだまだ不都合な部分が多くあります。
それを改善する為に毎年バージョンアップが行われます。
そしてその費用も馬鹿にならない。

メーカーにしても、数多くある改善項目の中から何を選ぶかは、頭の痛いところなのかもしれません。



Archicadの今年のバージョンアップの目玉は「階段」なのだそうです。
確かに階段の設計は難しいのでしょう。
それが自由自在?にできれば良い事に違いありません。

ただ、Archicadのユーザーとしては、他に優先すべき項目があるのではないか?と言う気はします。

たとえば建具。
とても自由自在に設計できる状況では無いように思えます。
決して特殊な収まりではないのに、用意されている部品では対応できない事があります。
そしてこれはプログラムの技術の問題というよりも、日本語へのローカライズとメーカーの姿勢の問題のように感じます。

Archicadの持つ問題は、大手や、プログラムに興味を持つ設計者がBIMに関わっている組織であれば、GDLを使って対応は可能なのでしょう。
ただ、多くのというよりも、殆どのユーザーはGDLによるカスタマイズなど出来ないのでないか、と思います。根拠はありませんが。



Rhinocerosというすばらしいアプリケーションがあります。
このアプリケーションは、Archicadとリンクさせて、さまざまなシュミレーションが効率よく行えるようです。
ただ、これも、やはり上級ユーザーでないと使いこなせません。

Archicadのバージョン20までの状況を見る限り、Graphisoft社は先ずは上級ユーザーをターゲットとして営業展開をしているのだろう、と思います。



BIMを導入する際には、BIMアプリケーションで何ができるか、だけでなく、何ができないのか、出来ない事を可能にする為にはどのような手立てがあるのか、を検討する必要があります。

昨日はBIM導入を進めましたが、BIMを使いこなすには、実のところ時間にも資金にも余裕が無いと少々シンドイのかもしれません。


いろいろな問題はありますが、それでも建築の質を高める為には、そして設計の収支を改善する為にも、BIMは有効であると思います。


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