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自分史のブログ

初めての自分史の書き方

自分史のブログ 山の辺書房自分史編集室より 自分史制作講座第9回

2019-09-13 09:57:02 | 自分史の書き方

 

★9月13日、自分史のブログ★

編集室より

★昨日までのAmazon電子書籍無料キャンペーン「平成の大洪水」ですが、多くの皆様にダウンロード購読頂き誠にありがとうございました。

「参考になった」「全て我が事として心の準備をしておく大切さを教えられた」「被災者の心構え、行動が参考になりました」など、感想メールを頂戴しましたことお礼申し上げます。

 改めてノンフィクション・実話手記の重要性を認識した次第です。

――――――――――――――――――――――――――

★扠、自分史の作り方ご案内にもどります。本日は連載第9回目です。

連載第九回 
時代が変わっても変わらないもの――人間の心

●感想文のなかの『こまやかな感情表現』『主人公の赤裸々さ』などは書き手が主人公を詳細に取材し同時に容赦なく丸裸にして書いたからだろうか?。

 このように、自伝というからには書く本人の相当な覚悟が要る。覚悟といえば大げさだが、ただ真実と素直さで何の気負いもなく書けばいいのである。そうすれば必ず読み手に伝わるものだ。とりたてて屁理屈を並べる必要など何処にもない。あらためていうが、自伝・自分史は純文学如何を競うものではないこと。

 わたしが実践している「文章描画法」であるが、難解なところなど一つもないといっている。そのかわり、最も大切なことは、くどいようだが真実を書くこと。

●情景描写は余分な形容など省略し短く書けばよい。肝心なのは、会話文である。前述の「夜の光」の如く、この会話にあらゆる情報が含まれている。時系列構成場面…そのなかで繰り広げられる会話の数々。これらは何の誇張もエエ恰好もない赤裸々な会話文であることが成功への鍵となる。

●この書き方について今一つピンとこない方は戯曲を見ていただきたい。例えば、文豪、菊池寛さんの「父帰る」など。わたしの「文章描画法」は或意味では自伝の戯曲バージョンでもあるのだ。

 さて、自伝の画期的表現「文章描画法」については、このあたりで説明終了として、次に、初めて自伝・自費出版にチャレンジする方を対象に、自分史全盛期に制作頒布した「自費出版のための書き方ガイド」から主なところを抜粋して次に掲げる。

●これは、古い話で、一九八五年初版、一九九〇年第三刷として世に出したもの。沢山の人に読んで貰った。何故か教員OBの方々に人気があったのを覚えている。同時に勉強会も実施した。

このガイドの内容は、描画法を考えるずっと前のことなので、通常といえば変ないい方であるが、自分史という言葉が世にデビューして間もない頃の常識的な記述方法である。

 しかし、書くという基本には変わりがない。それで、原文のまま掲載する。少しでも参考になれば幸甚である。
 時代の変遷とともに暮らす人間も変わる。当たり前のことだが、そのなかに「人間の真実」がある。
 これ無くしては、いくら人工知能が発達しても害こそあれ益にはならない。


復刻版
「自費出版のための書き方ガイド」

★ようこそ……自分史の森へ

◇はじめに
● 用意するもの

A. 四百字詰原稿用紙(一冊50枚綴りのものが良い。又は、チラシなどの空白部分を活用してもよい)

B. 筆記具(文字がはっきり読み取れるものなら何でもよい)

C. 辞書

D. 横に細長い巻紙(人生年表を作成する為のもので、障子紙などが適している)

E. 信念(何がなんでも、最後まで書きつづけるんだという不動の心得)

●以上五つをご用意いただく。このうち、A.~D.は「物」ですから楽にそろえることができます。だが、E.の信念となると何処の文具店でも売っていない。非売品である。従って、筆者自らの力でつくり出し、用意しなければならぬ。これが、個々人に確実に用意されると、すでに目的の九割は達成されたといっても過言ではない。

●最初、書き始めてしばらくは気負っているので何とかガンバル。そのうち、なれないこともあって段々息切れが起こる。行き詰っってしまい、放り出したくなる。幾度か「もう、や~めた」と思う。そんなときは、今まで書いてきた内容がなんともつまらないように思えてくる。それで、益々イヤになってくる。結果、本当にやめよう、と考える。

 せっかく一大決心しスタートをきったのだから、途中で放り出すのは実にもったいない。
「必ず完結するぞ。オレの一世一代の大事業だ。必ず本にしてみせる!」
こういう信念が是非とも必要となる。

●では、この不動の信念をどのようにして養うか……。
一つの方法として、
「絶えず、書き上げた時の喜び、本になったときの感動」
これらを頭に描きながら書きつづける。これが大きなはげみとなる。

●ものを書く、というのは、精神を主体とした特殊な知的作業であり、頭に浮かんだ事象を整然と組立て、それを、一定の約束事にそって、文字として一字一字原稿用紙のマス目に書き込むという非常に根気、忍耐を必要とする仕事である。

つづく

山の辺書房自分史編集室ホームページ http://web1.kcn.jp/y-pub

★山の辺書房自分史編集室発行、Amazon電子書籍のご案内

改訂版 平成の大洪水: 未曾有の水害で生まれ故郷を無くした被災者の赤裸々な手記
杉岡 昇
山の辺書房自分史編集室

 

改訂版 膀胱がん闘病記: 人生ポジティブに生きよう
杉岡 昇,よしい ふみと
山の辺書房

 

大台ヶ原 妖怪伝説
向井 靖子,よしいふみと
山の辺書房

 

癒しの山 大台ヶ原 : 開山行者の生涯
向井 靖子
山の辺書房

 

熊野の里山今昔噺: 紀州一揆 慶長一揆 その後
向井 靖子,よしい ふみと
メーカー情報なし

 

悪魔の手引き: 短編小説
向井 靖子
山の辺書房

 

ど根性: 昭和繁盛記 (実話物語)
下川殖久,向井靖徳
山の辺書房

 

まだ人間だった頃の脚本: シナリオの原点
よしい ふみと
山の辺書房自分史編集室

 

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などです。ちなみにモノクロですが私はKindle Paperwhite 防水機能搭載 Wi-Fi 8GB 電子書籍リーダーを使用してます。





山の辺書房自分史編集室より 無料キャンペーン9月12日まで

2019-09-11 15:16:36 | 無料キャンペーン9月12日終了

 ★9月11日 山の辺書房自分史編集室 自分史ブログ★

アマゾン電子書籍無料キャンペーン明日終了

弊社発行Amazon電子書籍 話題の手記「平成の大洪水」9月8日~12日まで無料ダウンロード出来ます。NHKローカルでも二度放映された話題本。異常気象の昨今、読んで無駄にならない手記です。

改訂版 平成の大洪水: 未曾有の水害で生まれ故郷を無くした被災者の赤裸々な手記
杉岡 昇
山の辺書房自分史編集室


 昨今、日本列島否世界中で異常気象が発生各所で甚大な被害となっている。自然の脅威――我々はどのような心構えで対処すべきか……。

この著者は、考えても居なかった未曾有の大洪水で我が家水没、転居を余儀なくされた。

【内容】

 多くの災害被災者にぜひお読みいただきたい一冊です。
 紀伊半島南部は過去に伊勢湾台風など数々の台風に襲われ、その度に川の氾濫で家屋浸水・水没し大切なものを失った。教訓はあったのだが、この半世紀間殆ど災禍に遭うことがなかった。それで油断していた。
 そんな折、平成12号台風が猛烈な勢いで襲ってきた。筆者は過去の経験から、多少の浸水はあるだろうが大したことはないだろうと高を括っていた。避難勧告を無視し、妻と共に二階に籠城した。市の職員の息子にそのことを伝え、風雨の収まるのを待っていた。
 ところが、意に反し大変な事態となった。かつて経験したことのない大洪水となったのだ。九死に一生を得て救出されたが、家屋は完全水没し。転居する羽目に。
 筆者曰く「この手記を書こうと思ったのは、日ごろの防災に対する心構え・侮ることのない万全の準備がいかに大切かを自身の体験から後世に残すべき」と言う。
 避難とは…
 被災者の心理とは…
 被災後の人生とは…
 生き続ける意義とは…
 などに焦点を当て実録手記として吐露した強烈な自分史です。
 本書発行後各地で話題を呼び、それに呼応してNHKローカルで現地ロケが行われ二度にわたり放映された。

 このブログを書いている今も台風が接近しつつある。迎え撃つ準備は出来ているだろうか? 最早、一昔前の備蓄にとどまらず「自分の命は自分で守る」心構えのステージにはいっている。

 本書は、緊急脱出・避難の日々・災害後の人心・噂・故郷を捨て〝終の棲家〟を求めて転居など、事細かく心の内を吐露している。被災者や、そうでない人々への真実のメッセージです。

山の辺書房自分史編集室 編集長 よしいふみと

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

連載第8回

文章を絵画的に表現した結果
何が起こったか!?

 ●「文章描画法」は読み易い。苦も無く読める。だが、果たして主人公の心の奥まで表現出来ているのか。このような疑問は物書きには陰の如くついて回る。いくら気力を込めて書いたつもりでも、自著のことは闇の世界だ。物書きの孤独もこの点に証明される。
 本当に中身はどうなのか? を出版後各界から頂戴した感想文の一部を次に掲げて考察する。

…………………………書評・感想文抜粋……………………

ど根性: 昭和繁盛記 (実話物語)
下川殖久,向井靖徳
山の辺書房


A氏
 児童図書「ど根性」発表記事を新聞で見て直ぐ買って知人にも送り紹介しています。
 極貧のどん底の生活から耐え忍び苦闘して立ち上がった根性は【金次郎、おしん】そっくりで、涙と力強さをもって読ませていただきました。
 万人必読の書。心から頭がさがりました。

B氏
 午後から仕事を休み、一気に読み終えました。夜はすでに一時過ぎになり、床のなかに入り眠らねばと焦りはしたものの、深夜の河原に、言語を絶する過酷な労働に骨身を削るひとりの小学六年生が脳裏をかけ巡り、とうとう朝まで一睡もできなかった。
 あまりにも凄まじい苦難の実話でした。
 激動の昭和に、しかも我が郷土に、明治、大正期に見る立志伝中の人物が実在したとは……。この本こそ一般人はもとより青少年必読の書といわずして何といえよう。

C氏
 地を這うような、どん底の人生から立上がる凄絶さ。誠に目を見張るような人生だと思います。
 一気に読みおえた私は、目を閉じた儘、暫く放心状態でした。やがて、万感交々去来するものがありました。
 今更のように、主人公の人間の深みを感じました。誰にでも真似る事が出来るものではありませんが、せめて心の糧にしたいものだと思います。

D氏 
 想像を絶するような苦労を淡々と乗り越えてきた主人公の鋼鐵のような強い意志と精神力に感動をおぼえた。
 母に心配させたくない、悲しませたくないと、がむしゃらに頑張り抜く少年の姿が今も瞼に焼き付いて離れようとしない。
 少年少女諸君がこの本に接するとき、今、自分たちが忘れかけている〝何か〟を思い出し、同時に、さらに大きな夢と希望を抱いてくれるであろうことを確信する。

E氏
 児童図書「ど根性」を読みまして只々感動するばかりです。まだ幼い十一才のときより真夜中のじゃり持ち土方仕事にでて、両親を思い、家庭を思い、また、自分に打ち勝つ精神力、たくましさ、その精神の粘り強さには驚嘆するばかりです。
 とくに、百頁の、母親が我が子に詫びて見送るあの情景が涙させるものでした。
 大阪の釜ヶ崎で立ちん坊で働き、ドヤ街の生活をしながらよく頑張りましたことは[ど根性精神]のひと言につきるものと思います。
 主人公の社会での生活された場面も、人間性の切磋琢磨が相まって築きあげられた人生観は、わたしの胸を深く打ちました。
 作者が、主人公の人柄を克明に掘り起こしたこの著作は素晴らしく、その執筆に感銘いたしました。

F氏
 嵐の中に、小さな舟が波にもまれつつ幼い魂を燃やし続ける主人公、主人公の人柄に感動しました。
 現在の中学生や高校生に、また、ひとりでも多くの方々に、この本を読んでいただきたい。
 学ぶことのみを知って、真に生きる力を失いつゝある昨今、失意のどん底にいる若者たちよ、この本の主人公のように、這い上がれ、地の底から這い上がれ。失敗を敗北であると思い込む若者。このことで、年間多くの命を自らの手で失う(自殺)。
 失敗をバネにして、雑草のように生き抜いてほしい。そんな訴えをしている本が少ないなかで、「ど根性」の本は、失敗は敗北ではなく、人生のバネであり、苦労は他人のためではなく、自分のものであると教えている。

G氏
 「ど根性」なる作品に接する機会を得て、非常に感激している。
 今、わたしは、この一冊の本を読み終えたが、自分自身呆然としてしまって、何だか、自分の頭に占めていた既定の概念というものがすっかり掃き消されてしまったような気がしている。

 書評を書くその糸口すら直ぐに出てこない始末だ。
 わたし自身の生活体験は勿論のこと、わたしの頭のなかでも想像できない、主人公おさむ君の壮絶たる生き様のなかに、現在の人々がとっくの昔に忘れてしまった人生の真の価値について答えてくれる何かがあるような気がする。


 昨今、こどもたちを取り巻く環境は誠に憂慮すべきものがあり、数多くの学生諸君が学校生活のなかで、自分の生きる意味を見失い、喘ぎ苦しんでいる姿を多く目にしますが、どうしたら彼らに、それぞれの人生目標を掴ませ、自分の生き甲斐を見つけさせてやれるのか……。日夜、悩み続けている。


 近年、わが国は、急激な経済発展により、国民生活は豊かになってきたが、反面、学校の荒廃等憂慮すべき問題が生じている。
 社会に於ける幾つもの退廃した現象、そのなかでの家庭崩壊。併せて低学力という三重苦を抱えた現在の悩めるこどもたち。そんな彼らが、自力ではどうすることもできない苦しみのどん底から激しく訴える姿……それが、教師に或いは学校に対して苦悩をぶつける行為……。こうしたことが、校内暴力の様々な姿となってあらわれているのではないか。


 この「ど根性」作品のなかで、主人公の置かれている生活実態は、現在のこどもたちと比較すれば、それは、とても想像できないほど凄まじい状況である。然し、その渦中に居ても決して自分自身を見失うことがなかった。自分の生きる目的をしっかり胸に抱いて、それを支えとして這いつくばって頑張ってきた。それには、彼自身、天性ともいうべき強じんな意思力を備えていたからだ。


 そんななかで、ただ一つ、彼にとって幸いしたことは、どん底生活でも最後まで家庭が崩壊することがなかったことだ。なかでも、どっしりとした母親の愛の姿が存在していたからだと思う。だからこそ、主人公の心の裡には、親に対する孝心、貧しくとも必死で家庭を愛する心が生き続けてこられた。


 そして、周りの皆が自分を蔑み、嘲笑しているなかで、自分を認めてくれ、心のなかに一筋の光をさしこんでくれた人……それは、教師、区長、役場職員だった。これらの方々の一言によって、自らのツッパリの殻を脱ぎ捨てやる気を奮起させた。ここのところを、この本の作者は、底辺に置き去りにされたこどもたちの心理をものの見事に描き出している。


 わたしは、この作品のなかに生き続ける主人公の生き様に、また、彼を取り巻く環境に今更ながら教育の原点を再発見、再認識させられた気がする。
 今日、わたしたちの周りを振り返ってみると、こどもたちに身体に汗して、そのなかで感動が得られるという直接体験を体感させられる機会が非常に少なくなっている。とりわけ、教育現場では五感を通して得られる喜怒哀楽感情を育てることが次第に困難になってきている。このことが、こどもたちに「根性の精神、強い意志力」を育てにくくしている原因ではないかと考える。


 たしかに、この本の主人公が育った時代背景は今とは別世界の感がある。しかし、この作品のなかに脈々と流れる主題(精神的な価値)は、時代を超え、いかなる社会に於いても相通じるものがあり、作品を読む人の心を揺り動かす。

以上、抜粋です。

――――――――――――――――――――――――――――――――

ここにお寄せ頂いた書評、感想文の殆どが教育関係者でした。今、教育現場ではいじめや、それに対する関係者の隠蔽事犯などが当然の如く発生しております。

真の教育とはなにか? 青少年の人間形成がねじ曲げられている現状。なんとかしなければという極一部の教師もいるが、我田引水をよしとする巨大組織になすすべがない。最早、昭和初期のような健全なる環境には戻れないのだろうか? 

私事の体験だが、中学で厳格な先生が居た。竹刀を腰に差して教室に来るのだ。皆直立不動で迎える。だがこの教師、生徒に注意するとき、竹刀でこっぴどく殴ると思いきや、当該生徒の前に立ち「実に優しくトントンと竹刀で脳天に触るだけ」だった。それでも生徒は震えていたが、心底反省もした。これが「教育の原点」だったと今でも懐かしく思い返している。

ゲームや漫画全盛の社会構造――これらは刹那的快楽を味わうことが出来るが、真の心の喜びを育てることは出来ない。

良書を読む……感じる……考えるなどは、人間成長に欠かせないものだ。このことに関係者をはじめ社会も真剣に考えなければならない時ではないのか。学生時代「心が折れそうになったとき」ヘッセ・トルストイ・ドストエフスキー……etc.などを読んだ。すると不思議に心が豊かになり一歩向上したような気持ちになったものだ。この感覚を現在の青少年、否、成人できていない大人たちにも味わってもらいたいと希望している。

異常気象もさることながら、人間世界にもリアルに虚無の世界が目前に迫っている感がします。

自伝作家 よしいふみと

次回に続く



自分史のブログ 山の辺書房のAmazon電子書籍無料&書き方連載7回目

2019-09-10 09:52:31 | 自分史の書き方

 9月10日 山の辺書房自分史編集室 自分史ブログ

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杉岡 昇
山の辺書房自分史編集室


 昨今、日本列島否世界中で異常気象が発生各所で甚大な被害となっている。自然の脅威――我々はどのような心構えで対処すべきか……。

この著者は、考えても居なかった未曾有の大洪水で我が家水没、転居を余儀なくされた。

【内容】

 多くの災害被災者にぜひお読みいただきたい一冊です。
 紀伊半島南部は過去に伊勢湾台風など数々の台風に襲われ、その度に川の氾濫で家屋浸水・水没し大切なものを失った。教訓はあったのだが、この半世紀間殆ど災禍に遭うことがなかった。それで油断していた。
 そんな折、平成12号台風が猛烈な勢いで襲ってきた。筆者は過去の経験から、多少の浸水はあるだろうが大したことはないだろうと高を括っていた。避難勧告を無視し、妻と共に二階に籠城した。市の職員の息子にそのことを伝え、風雨の収まるのを待っていた。
 ところが、意に反し大変な事態となった。かつて経験したことのない大洪水となったのだ。九死に一生を得て救出されたが、家屋は完全水没し。転居する羽目に。
 筆者曰く「この手記を書こうと思ったのは、日ごろの防災に対する心構え・侮ることのない万全の準備がいかに大切かを自身の体験から後世に残すべき」と言う。
 避難とは…
 被災者の心理とは…
 被災後の人生とは…
 生き続ける意義とは…
 などに焦点を当て実録手記として吐露した強烈な自分史です。
 本書発行後各地で話題を呼び、それに呼応してNHKローカルで現地ロケが行われ二度にわたり放映された。

 このブログを書いている今も台風が接近しつつある。迎え撃つ準備は出来ているだろうか? 最早、一昔前の備蓄にとどまらず「自分の命は自分で守る」心構えのステージにはいっている。

 本書は、緊急脱出・避難の日々・災害後の人心・噂・故郷を捨て〝終の棲家〟を求めて転居など、事細かく心の内を吐露している。被災者や、そうでない人々への真実のメッセージです。

山の辺書房自分史編集室 編集長 よしいふみと

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自分史の書き方 連載第7回め

※大正14年7月12日新潮社発行「夜の光」志賀直哉著抜粋

「好人物の夫婦」より
 【深い秋の静かな晩だった。沼の上を雁が啼いて通る。細君は食臺の上の洋燈を端の方に惹き寄せて其下で針仕事をして居る。良人は其傍に長々と仰向けに寝ころんでぼんやりと天井を眺めて居た。二人は永い間黙って居た。
「もう何時?」と細君が下を向いたまゝ云った。時計は細君の頭の上の柱に懸かってゐる。
「十二時十五分前だ」
「お寝みに致しませうか」細君は矢張り下を向いた儘云った。
「もう少しして」と良人が答へた。
 二人は又少時黙った。
 細君は良人が餘りに静かなので漸く顔を挙げた。而して縫った絲をこきながら
「一體何して居らっしゃるの? そんな大きな目をして……」と云った。
「考へて居るんだ」
「お考へ事なの?」
 又二人は黙った。細君は仕事が或る切りまで来ると、絲を断り、針を針差しに差して仕事を片付け始めた。
「オイ俺は旅行するょ」
「何いって居らっしゃるの? 考へ事だなんて今迄そんな事を考へて居らしたの」
「左うさ」
「幾日位行って居らっしゃるの?」  
「半月と一ト月の間だ」
「そんなに永く?」
「うん。上方から九州、それから朝鮮の金剛山あたり迄行くかも知れない」
「そんなに永いのいや」
「いやだって仕方がない」
「旅行おしんなってもいゝんだけど、……いやな事をおしんなっちゃあいやよ」
「そりゃあ請合はない」
「そんならいや。旅行だけならいゝんですけど、自家で淋しい気をしながらお待ちして居るのに貴方が何所かで今頃そんな……」かう云ひかけて細君は急に「もう、いやいや」と烈しく其言葉をはふり出して了った。
「馬鹿」良人は意地悪な眼つきをして細君を見た。細君も少しうらめしそうな眼つきでそれを見返した。……】
 
 ★これが、文章の神様といわれる所以である。
 解説してみましょう。 

――まず、情景描写――
●場景描写、時間、その他、改めて説明は無いが夫婦の会話のなかに全てのものをそっと含ませ、読んでもらうための諸条件を満たしている。

 さて、話を元に戻そう。物語の構成系列がしっかり出来ていれば、第一シーン、第二シーンと目を遷すとき「あぁ そうか……、成程…」と無意識のうちに自分流のイメージを膨らませているのである。


 そして、「次はどうなるんだろう?」と頁をめくり行を追う。ここまで行けばもうしめたもの。物語の森に呼び込み成功ということになる。著者は、紙芝居よろしく、「文章描画法」の手法でシーン展開をやればよい。ただし、ここに重要なポイントがある。これを外すと効果半減だ。それは、自伝であるがために真実を吐き出さねばならないという点だ。


「俺は、こんな凄い体験をした。けどょー、世間体もあるしなぁ、真っ正直には書けるもんか」という人が多い。
 せっかく本にするんだから立派にしたい。ちょっとぐらい恰好良いようにデフォルメ(改変)してもいいだろう。という気持ちになってしまいがちだ。これが、自伝をつくる上での最大の関所なのだ。

 弁慶じゃないが、勧進帳を読み違えるとせっかくの素晴らしい計画も水の泡になりかねない。

●フィクションを専門とするプロの作家なら、ここのところはうまく創作し、読者や観客の心をつかむだろう。しかし、素人はそうはいかない。いくら恰好よくみせようとしてもボロがでる。中身に真実がないからだ。目立つのは自慢話。

●これまでの経験では、およそ七割がこの傾向ありだ。これでは読み手はウンザリして、遂には本を投げ出してしまう。十分心得なければならない。
 わたしは、所属する日本自費出版ネットワークが行う「自費出版文化賞」の小説部門選考委員を務めたことがある。三十編余審査したが、やはりこの傾向がみられた。

 そんななか、ただ一編、素晴らしい作品があった。或有名な劇団リーダーとの青春時代の出会いを綴ったもので、詩的で素直で、文章に気取ったところもなく、作者の心の奥から湧き出る感情をそのまま文字に託した如く感じられた。

 ちなみにこの作者はご高齢のご婦人だった。にもかかわらず、若人のような瑞々しさをも感じた。それで、審査通過ということにした。結果は残念ながら賞には届かなかったが、見事最終選考まで残った。
…………………………
●このように、自伝を執筆する場合、気負い、エエ恰好、素人がよくやってしまう難しい漢字を使った難解な文章表現は百パーセント避けるべきだ。

 度々自著を持ち出して申し訳ないが「ど根性 昭和繁盛記」は、小学校高学年で充分理解できるよう漢字制限し、児童文学として書き上げた。これが成功を見ることになった。

つづく

★これから自分史書いてみたいが……という方は下記ホームページで詳しく解説しておりますので、お読み頂ければ幸甚です。

山の辺書房自分史編集室ホームページ→GO

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などです。ちなみにモノクロですが私はKindle Paperwhite 防水機能搭載 Wi-Fi 8GB 電子書籍リーダーを使用してます。
★次回は8回です。どうぞよろしくお願いいたします。
よしい ふみと
 

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2019-09-09 10:51:45 | 自分の身を守る時代

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自分史の書き方連載第6回

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 昨今、日本列島否世界中で異常気象が発生各所で甚大な被害となっている。自然の脅威――我々はどのような心構えで対処すべきか……。

この著者は、考えても居なかった未曾有の大洪水で我が家水没、転居を余儀なくされた。

【内容】

 多くの災害被災者にぜひお読みいただきたい一冊です。
 紀伊半島南部は過去に伊勢湾台風など数々の台風に襲われ、その度に川の氾濫で家屋浸水・水没し大切なものを失った。教訓はあったのだが、この半世紀間殆ど災禍に遭うことがなかった。それで油断していた。
 そんな折、平成12号台風が猛烈な勢いで襲ってきた。筆者は過去の経験から、多少の浸水はあるだろうが大したことはないだろうと高を括っていた。避難勧告を無視し、妻と共に二階に籠城した。市の職員の息子にそのことを伝え、風雨の収まるのを待っていた。
 ところが、意に反し大変な事態となった。かつて経験したことのない大洪水となったのだ。九死に一生を得て救出されたが、家屋は完全水没し。転居する羽目に。
 筆者曰く「この手記を書こうと思ったのは、日ごろの防災に対する心構え・侮ることのない万全の準備がいかに大切かを自身の体験から後世に残すべき」と言う。
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山の辺書房自分史編集室 編集長 よしいふみと

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自分史の書き方 連載第6回め

連載第6回
「書きはじめ」の重要性

 自分史などの通常の原稿は前述(例その一)(例その二)の如く、まず主人公の詳しい説明から始まる。
あれも、これも、……と欲が出るのか大変長い文章が多い。読み手は、余程のことがない限り、この冒頭部分で本を閉じる。
 書きはじめとは、謂わば、物語の森への呼び込み人だ。つまり、森の玄関口なのである。

 放浪記でおなじみの林芙美子女史は、この書きはじめ数十行に拘り何十回も直しを行い大変な努力をしたことは有名な話だ。
 あの大文豪トルストイなどもそうだ。つまりは、洋の東西を問わず殆どの文豪も同様に苦労した。それ程に[書出し数ページ]はフィクション、ノン・フィクションを問わず物語全体で最も重要なところなのである。

●わたしの実践している「文章描画法」では、この点に注目。その方法とは第一行目から読み手に強烈なイメージを与えることだ。主人公が最も表現したい一場面(人生を回顧するとき、決して忘れ得ない場面というのが誰にでも一つや二つある筈) を、会話を主としたシナリオ的記述でこと細かに表現する。その会話文はノン・フィクションでなければ書けない詳細な言葉が飛び出す筈。

 このとき、決して気取ってはいけない。より面白くしよう、もっと迫力を出そう、などの創作気取りは命取りになる。あくまでも真実。この点が要注意。
    
 ファーストシーンの段階では未だ、この物語の主人公は誰で、場所はどこで、家族構成はどうで、時代背景はどうで、などベースになるところは全く書かない。読み手が判ることはただインパクトのある主人公の、或いは、家族に起こった大事件か、大騒動か、又は、それに類する事象のワンシーンだけだ。

 テレビのスイッチを入れる。先ずタイトルが流れ次に最初の場面が現れる。もっとも、予告などで予備知識があれば別だが、大抵の場合は何も知らされていない。そこで、「さぁ どうなるのか……」という想像のスイッチが入る。

 予備知識が無いということは、頭の中は空っぽで真っ白な状態なのだ。そこに、強いイージをもった「文章描画」が出現するわけで、このファーストシーンの出来栄えが最高なら読み手はド胆を抜かれ、同時に「何だこれは……」という意識を抱くことになる。
 何度もいうが、これがわたしの狙いどころなのである。

●さて次に、第二のシーンに移る。あらためていうことではないが文章描画は本物の画像ではない。画像のもとになるシナリオ台本の文章画像だ。あるのはポイントをおさえた簡単な説明と、登場人物の重要な意味を含ませた仕草を描写した短文のみだ。読み手は、それらを理解しつつ含蓄ある心の叫びの「セリフ」を読むことになる。会話というものは、聞いても面白いが、読むと更に味があり、想像力をかきたてられる。

 ここに、文章の神様といわれた文豪、志賀直哉さんの大正時代に出版された[夜の光]という作品集がある。わたしの大好きな短編集だ。なかでも、大正六年七月に発表された「好人物の夫婦」というのがあり、この作品の会話部分が実に素晴らしいというか面白い。どんどんイメージが湧いてくる。
 次に抜粋してみましょう。

つづく

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2019-09-07 10:42:51 | 電書無料と自分史の書き方第五回目

★9月7日のブログ★

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自分史の書き方連載第五回

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弊社発行Amazon電書「平成の大洪水」9月8日~12日まで無料ダウンロードです。NHKローカルでも二度放映された話題本。異常気象の昨今、万人必読の書です。

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 昨今、日本列島否世界中で異常気象が発生各所で甚大な被害となっている。自然の脅威――我々はどのような心構えで対処すべきか……。

この著者は、考えても居なかった未曾有の大洪水で我が家水没、転居を余儀なくされた。

【内容】

 多くの災害被災者にぜひお読みいただきたい一冊です。
 紀伊半島南部は過去に伊勢湾台風など数々の台風に襲われ、その度に川の氾濫で家屋浸水・水没し大切なものを失った。教訓はあったのだが、この半世紀間殆ど災禍に遭うことがなかった。それで油断していた。
 そんな折、平成12号台風が猛烈な勢いで襲ってきた。筆者は過去の経験から、多少の浸水はあるだろうが大したことはないだろうと高を括っていた。避難勧告を無視し、妻と共に二階に籠城した。市の職員の息子にそのことを伝え、風雨の収まるのを待っていた。
 ところが、意に反し大変な事態となった。かつて経験したことのない大洪水となったのだ。九死に一生を得て救出されたが、家屋は完全水没し。転居する羽目に。
 筆者曰く「この手記を書こうと思ったのは、日ごろの防災に対する心構え・侮ることのない万全の準備がいかに大切かを自身の体験から後世に残すべき」と言う。
 避難とは…
 被災者の心理とは…
 被災後の人生とは…
 生き続ける意義とは…
 などに焦点を当て実録手記として吐露した強烈な自分史です。
 本書発行後各地で話題を呼び、それに呼応してNHKローカルで現地ロケが行われ二度にわたり放映された。

 このブログを書いている今も台風が接近しつつある。迎え撃つ準備は出来ているだろうか? 最早、一昔前の備蓄にとどまらず「自分の命は自分で守る」心構えのステージにはいっている。

 本書は、緊急脱出・避難の日々・災害後の人心・噂・故郷を捨て〝終の棲家〟を求めて転居など、事細かく心の内を吐露している。被災者や、そうでない人々への真実のメッセージです。

山の辺書房自分史編集室 編集長 よしいふみと

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自分史の書き方 連載第5回め

第五回
過去の思い出を訪ねる時、脳細胞が活性化される

 結論として、自伝・自費出版のジャンルは著者の自己満足という領域が大きいと言えるのではないか。
 それでも、何かを書くという行為は、今流行りの脳の活性化に効果的であると脳科学者が言う。


 考え、イメージし、心静かに往時を回顧する。これほど人生を歩むうえで有意義なことはない。

●そこで、もうひと押し!
 この素晴らしい事業を成し遂げた作品を世の人々に一人でも多く読んでもらうこと。この、ひと押し! 
 出版後の新たな扉を開くにはどうすべきか。

 なぜ読んでもらえない……本を手にした人たちが多忙なのか、或いは、読むことが好きでないのか。なぜ興味を示してくれないのか。
 答えは……ズバリ面白くないからだ。更にもう一つ……時代の変遷ということもあるのではないかと考える。現在は超情報化現象の渦中だ。指先だけでいとも簡単にあらゆる情報を受けることができる。

 一昔前は夢物語だったことが、もの凄いスピードで実現する。
「あぁスゴイ、便利だ、これは楽だ!」のみならず、これらの文明の利器には刹那的なる面白さも加味されている。いきおい、老若男女、さらには子供までもが当然のこととしてこれらを受け入れている。ある種の洗脳現象かもしれない。

●本を読むことが好きな人々は勿論だが、そうでない人でも一応は心得ていた筈の「行間を読む」という意識。この言葉さえ既に死語になりつつある。これが人間、各々の人生にとって良いのか悪いのか判らないが、現在とはそういう時代なのだ。
 こんな状況下で、先に掲げたような従来の書出しの本づくりでは通用しない。

  じゃ、どうすれば読んでもらえる本になるのか。
 本冊子冒頭第一頁め「ど根性」の書出し部分を思いだして欲しい。これはテレビ又は映画のトップシーンのイメージだ。本物の映像ではないが、文字で描いた文章描画ということになる。(この「文章描画」なる言葉はわたしの造語)わたしは約二十年前、この書き方で自著「ど根性」なる実話物語を児童文学として書き上げた。出版後の結果はどうであったか?

一気読み

 まず第一声は「一気に読んだ」という声だった。
 その後、この方法で今日までやってきた。結果は良好。
 そんな中、古い書き方に固執している或文士から、
「これは単なる演劇のシナリオ台本にすぎない」と酷評された。
 正に彼のいうとおり、わたしの「文章描画法」はシナリオ・台本的ではある。しかし、それがこちらの狙いなのだ。シンプルで適切なト書(説明文)と、フィクション特有のセリフ(会話)……この二つで成り立っているシナリオ。映画監督はこれをもとに絵コンテを描く。この文章描画がしっかりしていれば、自ずとイメージがわいてくる。わたしの狙いはこれなのだ。

●読書をするということは、行間を読むこと。
 その醍醐味は、読者自身、自分流のイメージを思い描くことだと考える。同時に、このイメージが鮮明になればなるほど、対峙している物語の世界に没頭することになる。

 イメージの世界に身を置くと、物語の森に入り込み、次の行、次の頁へと魅力的な、或いは刺激的な香りに誘われ、奥へ奥へと歩を進めて行く。そして、我に返った時、このイメージたっぷりの物語の森を通り抜けている自分に気づく。これが、わたしが目指した「一気読み」だ。

●確かに、かの文士の指摘通り、自伝とは概ね私小説的である。否、そうあるべきなのだ。そう考えると、わたしのやりかたは異質だ。もっと突き詰めればおよそ文学書らしからぬ作品ということになる。このことは十分承知だ。承知のうえでこの書き方をしている。
 何故か…それは、個人の自伝でも「本気で見てもらえる・読んでもらえる」からだ。
 本は、特に自伝(自分史)の類は、それを書いた著者の生きざまを一人でも多くの人に読んでもらうことが最大の目標だ。ここでは、これは私小説だとか、文学的にどうかなど問題じゃない。自著「ど根性」の場合、「元気が出た」「生きる勇気をもらった」等々、読者の意識改革に大きな影響を与えたことが、読後感想の便りを読んでみて確認された。
 わたしは、これが自伝の王道だと確信している。
 さてここで、「文章描画法」についてもう少し詳しく書いてみる。

つづく

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自分史のブログ 山の辺書房より 自分史の書き方連載第四回

2019-09-05 10:35:56 | 自分史の書き方
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連載第四回
自分史の典型的な例……

(例その一)
 徳川三百年の武家政治も清算され、世は正に明治新政権に移らんとして上を下への騒動の真っ最中、慶応三年も早や暮れようとする師走の二十一日、○〇の国○○村の一隅で、○○の二男として父は生まれ幼名を○○と命名された。……云々。

(例その二)
 私の家系は○○川の上流現○○村のひなびた里で、父○○、母○○の次男として産声をあげた。長男は農業で……云々。
 ○○家は先祖代々農業を営み、村では中以上の財産家であったが、本家は長男が相続した。この人物は人並み外れた欲深のため……云々。

●これまで扱ってきた生原稿(既刊本含む)、そのほとんどがこの調子だ。自伝・自分史だからこの書出しは正しい。


 自分の歩んだ道程を記すのだから先ず自己紹介から始まり、順序を追って書き綴るのは当然だ。それで、著者のみならず自伝づくりに携わる者は、このやり方を疑いもなく当然のこととしてやってきた。謂わば、自伝・自分史づくりの正道といえる。
 こうして作られた本は、その出来栄えも立派でケチのつけようがない。書いた本人も満足。印刷業者・出版社も能事足れりということで代金を貰う。一応成功裡に出版祝賀会となる。


 ところが、ここからが問題なのだ。
 著者は得意満面で各所に寄贈したり、場合によっては知人・友人に買ってもらう。が、その先までは予想がつかない。そこには、わたしのように何十年もこの仕事をつづけてきたものにしか見えないものがある。それが、
「殆ど読まれていない」
 という事実。


 多額のお金を払って出版した立派なハードカバーの自伝。書いた本人は、皆が読んでくれていると思い込んでいる。ところが実際は本棚の隅っこにきちんと行儀よく納まっていて、のみならず、一度も開かれた様子もない。これが現実なのだ。一般的な出版数の百冊余りならまだ救われる。ところが、出版社のなかには常套的甘言、
「これは素晴らしい! もしかすると作家になれるかも……」
 その気になって多量の部数を作ってしまう。

 はっきり言って、余程のことがない限り個人の自伝は売れない。今の時代、プロ作家の本でも返品がでる。
 それで、出版社から戻された返品の山を見ることになる。

 数年前のことだが、
「狭い家に山積みされた返本の山を毎日眺めることに耐えられなくなった」
 といって、自分史の著者(甘言に乗っかって自費出版した人)がわたしの事務所に来たことがあった。
「○○出版社で、言われるまま多量の本を作ったが、まったく売れない。何とかしてほしい」
 と泣きついてきたのだ。わたしは即座に破棄処分をすすめた。どうにもならないからだ。

●これらを見聞きするたびに胸が痛む。
 わたしは、伝記や、それに類するものが好きで、商売プラス趣味の境地でこの仕事をしている。魅力は何と言ってもノン・フィクションという最高の舞台だ。それで、この仕事をする以上、このような現実を何とかしたいという思いがある。

つづく

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自分史のブログ 山の辺書房より 自分史の書き方第三回

2019-09-04 10:32:09 | 自分史の書き方
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連載、第三回
自分史・自費出版のイメージ描写法 

★今後のもくじ★
画期的自伝表現法
「書き方ガイド復刻版」 
自伝・自費出版の概要と心得
新企画 自伝をマンガ本に
ご質問にお答えして(新聞連載記事より)
あとがき

【画期的自伝表現法】
 巻頭の「書出し」は、これまで40年間、素人さんの生原稿を読み続けてきたわたしが、自分史の定型を逸脱した手法つまり、従来の自分史は説明が主だったのに対しイメージ描写を主とした物語づくりを開発、実験的に書き上げたもの。

●人生は紙芝居のような絵の連続であるという発想。おもちゃのような電子機器が闊歩する現在、その様はあたかも、嘗て手塚治虫氏の漫画に登場するお茶の水博士が摩天楼を仰ぎ見て、「今に、文明が人間を支配する世の中になるぞ」と予言した如くのようだ。

●人間本来の想像力が低下の一途をたどっている。
 あらゆる事象が受身で事足りる世の中になってしまった。
 本来人間は能動的思考回路を備えているものであるが、今は違う。完全とはいわないが、この能動的が受動的に変化してしまった。そのため、イメージ力が極端に低下し数々の弊害が生じている。しかし、これが世の流れというものかも知れない。最早「行間を読む」という言葉さえ死語になってしまった感がある。意識の幼児化現象だ。

●こんな世間に従来のような説明重視の自分史を出版しても、誰も読まない否読むことが出来ない状態に陥っている。
 そこで、シナリオで修得した方法をとりいれ、文章を画像化して、人生の伝えたい部分を紙芝居或は映画の一シーンとして描写することが最良の方法ではないかと思いついた。映画監督がやる「台詞とト書き」で絵コンテという発想。

●自分史の最初の数ページを開くと、いきなりこの場面描写。そこで、読み手は、
「何だ、何だ」
 とばかりに次の頁をめくり、一気に話の続きに興味を持ってくれる筈。
 物語の導入部で強烈なインパクトを与える手法である。

 わたしは、この作品執筆に際し、この調子でポンポンと、物語の時間的構成系列に沿って(重要な場面)のカメラ撮影風描写をするという、およそ、従来の自分史、自伝のスタイルから逸脱した、謂わば文章道をはずれたやり方を試みた。
 つまり、文章による映像化表現だ。

●忙しい現在、じっくりとイメージを作り上げる習慣の薄れてしまった現代人の脳細胞でも、目前で次々変化していく人生劇(従来のような説明的表現ではなく文字による映像化) に直面すると、あたかも、巷の噂話を聞くが如き心理状態に陥る。
 言い方を変えれば、この時点で読み手は本を読んでいるという意識ではなくお気に入りの映画館の観客となっている。
 人間誰にでも備わっている大変重要な機能、つまり「能動的思考回路」が起動し、自分なりのイメージを作り始める。
 
●自著「ど根性」発表・発売後、多くの読者の皆さまから、
「一気に読んだ・一晩一睡もせずに読んだ」
 という、狙い通りの感想を頂いた。のみならず、教育関係者にも好評を得た。また、或大学の先生から、
「ど根性という作品を読み終え、暫くは放心状態でした」
 という作者として大変嬉しい言葉も頂戴した。
 私の映像的表現が成功したのだ。自著のことで自慢したくないが事実はどうしょうもない。
 その後この作品は学校図書になり、歌謡曲にもなった。
 そして、これが、私にとって、その後の編集活動を決定づける画期的表現記述法だと確信するに至ったのである。
 さて、ここで一服して、従来の自伝・自分史の過去の書出しを抜粋してみる。

つづく

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2019-09-02 09:04:51 | アマゾン期間限定無料キャンペーン

山の辺書房より 

アマゾン電子書籍無料キャンペーン開始!
お待たせしました。

先般予告通り本日から9月6日までアマゾン期間限定無料キャンペーン開始です。

★本日は、連載書き方ガイドを中断して無料書籍案内とさせていただきます。

この手記「膀胱がん闘病記」は、今現在闘病中の人々に対して何らかの希望と勇気をもって頂けるのではないかと思います。

改訂版 膀胱がん闘病記: 人生ポジティブに生きよう
杉岡 昇,よしい ふみと
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★内容 

「三人に一人にガンの疑いあり」といわれるガンになってしまった。
 ある日突然にそれは起こった。――何時ものように小用に立ち用をたしていると、何と小便が異常に赤い。しかしこの時は「趣味の窯出し作業で疲れが出たのだろうと高をくくっていた。だが、少し不安が残った。
 数時間後再度小用に立った時不安が現実のものとなった。ますます赤い。――これは少しおかしいと直感。近くの診療所へ駆け込む。診療所では詳しいことは分からないからと和歌山県新宮市の医療センターへ行くべく紹介状を書いてくれた。早速紹介状を持ってセンターへ直行。「何も問題なければいいのだが……」幾度もつぶやきながらハンドルを握る。――今はとにかく無心で居よう。そうだ、こうなったら今すべきことをするだけだ。あとは、♪ケセラセラだと開き直り検診を受ける。
だが、そこで担当医から告げられた衝撃の事実「膀胱にガンらしきものがありますね」と担当医。「嗚呼、やっぱりそうか」確信ある医師の言葉に頭が真っ白状態。
 ここから著者の戦いが始まる。
 本書は、物を書くことが好きな著者が、入院ベッドで苦痛と戦いながら記した日記である。単なるメモのような記録であるが、読んでみると常に著者の傍で彼の息遣いを聞いているような雰囲気になる。真実を吐露しているからだろうか。実に不思議な日記だ。普通は退院後に記録としてしたためる類いのものだが、全てのことに超ポジティブな著者のこと、何と、苦悩のベッドのなかで筆をとっている。見事な精神力である。
 ガンに罹っている人、そうでない人を問わず、この短編日記が問いかけるものは何か? それは、宗教の言葉を借りればある意味、人生の「解脱」を示唆している感がする。滅多にお目にかかれない珍しい体験記録といえよう。

★多くの方々に筆者の「超ポジティブ」な思考や行動等が精神面で、少しでもお役にたてれば幸甚です。無料キャンペーン中に是非お読み頂きたい。


大台ヶ原 妖怪伝説
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自分史のブログ 山の辺書房より 自分史の書き方第二回

2019-09-01 14:16:42 | 自分史の書き方
 読んでもらえる自分史とは…… 
画期的自伝表現法 
    
 この書き方ガイドは 自分史を作りたい方々への、全く新しい方法てす。 
 書く事は考えることで、特に青春期の回想などを繰り返すことで 脳回路が活性化されます。 
 その意味でも、有意義な人生を過ごすことができるのでは ないでしょうか。
 
 それでは、はじめましょう。 
 私の書き方は、教本でもご説明しておりますが、幾つものシーンを積み重ねる方法です。 まず、ご覧ください。 
 
★これは、自分史の冒頭部分の抜粋です。物語風に書いてみました。 
小見出し あらぬ疑いの章  (自著、ど根性第一章はじめ部分の書出し部分) 
 
【書き出し】 台風の季節がきて雨が多くなった。 本宮村のまん中を流れる音無川の水かさも、すこしずつ増えてきた。この時期には、川の流れを利用して、山奥から木材を運び出す刈川という作業が多くなる。松一の出番だ。
  
その日、朝早く、松一は仕事仲間と一緒に、数週間の予定で山に入った。家には、母もとゑと要、おさむ、祥子、それに公がいた。  
 日中に降った雨は、夕方にはあがっていたが、空には一面黒い雲がはりついている。風もなく、爽やかな秋には、につかわしくない、むし暑い空気がただよっていた。
  
 要は、竈の口で、火を起こす。きのうまで父が座っていた場所だ。おさむは、納屋から薪を抱えてきて、竈の横に置く。妹の祥子は、奥の四畳半で公とあそんでいる。もとゑは、流し元に立って、茶粥の用意をする。それぞれがささやかな、夕げの支度にかかった。
  
 終戦からまる二年が経って、中岸家の財政もすこしは、もちなおしていた。母の神経痛も発病当初からみれば、かなりよくなっていて、以前のように藁草履作りがぼちぼち出来るようになっていた。  
 それに加えて、父松一の仕事もだんだん増え、バクチを止めたこともあって、その分のお金が家計をうるおすようになっていた。だが、約二年にわたり嫌な顔一つせず、掛売をしてくれた請川の食料品店をはじめ、他の店にも借金がたくさん、たまったままだった。その支払いを少しずつすることで、あいかわらず、電灯がつくところまでは程遠かった。  
 
 おさむは二荷めの薪を取りに外に出た。秋の日は暮れるのが早く、眼下の大川が、ほとんど見えない。  
 そのとき、庭先に一人の黒い影が、いきおいよく現れた。急いで石段をかけあがってきたのか、荒い息づかいがきこえた。手に懐中電灯を持っている。おさむは、それを見て、村の人ではないな、と思った。村の人は提灯を使っていたからだ。  
 黒い人影が足早に近づいてきた。つぎに、その正体が確認できた。
 
 ……警察官だ。 
 「ケイサツ、きたぞ!」  おさむは、家の中に飛び込んだ。母と要が顔を見合わす。一瞬動きが止った。 「御免!」  懐中電灯を灯したまま、黒い人影が土間に立った。いままでまったく縁のなかった警察官のおでましだ。  要はもとより、おさむも、こんなに近くで警官と向い合ったことは初めてだ。祥子も驚いた顔で警官を見つめる。
 
 「中岸もとゑは、おまえか」  警官は、それほど大声ではないが威厳のある口調で、台所に居る母にいった。  彼女は大柄で、一見気丈夫そうにみえたが、たいへんな、こわがりだった。それで、いきなり警官が飛び込んできて、自分が名指しされたことで、立っているのがやっとの状態だった。
  
 もとゑは、声を出すことも忘れて、ちいさく頷いた。 「きのう、川のむこうの畑で、サツマイモが盗まれてな。おまえが盗んどるの見たいう者がおるんじゃ。ちょっと調べるから一緒に来い」 
「えっ!」  
 もとゑは、はじめて声を発した。自分の意志でいったのではなく、からだ全体からわきおこる、身震いにちかいものだった。
………………………………………………………………………………… これが、「自分史 昭和繁盛記」巻頭部分の書出しです。 いかがですか? 通常の自分史とはちょっとちがいますね。
つづく
 
 
ここに引用した書籍はアマゾン電子書籍です。
 
 
 
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山の辺書房自分史編集室

自分史のブログ 山の辺書房自分史編集室より 自分史制作講座第一回

2019-08-31 16:02:23 | 自分史と電子書籍
 
第一回 自分史とは何でしょう! 
素人さんの自分史作りが静かなブームだ。
何が原因だろう?
人生100歳時代の到来で、第二・第三の人生に挑戦しようという人々が増えてきたのか? 自分史を書くとは一体どういうことなのだろう?
一生懸命走り続けてきた人生……辛く苦しい思いは最早形だけが残り、今や瞼をとじれば楽しい青春時代の情景だけが去来する。 歳を重ねるということはそういうことかもしれない。
「そうだ! 一丁やってみるか!」 バラ色に輝いていた青春時代……舟木一夫の♪高校一年生がどこからともなく聞こえてくる。
「雑誌で見つけた文通コーナーに躊躇いなく応募した。女学生から返信がきた。 ……嗚呼、それからどうしたんだっけ?」 甘酸っぱい香りが脳裏をかすめる。記憶の糸をたぐり寄せる。次々といろんな情景が浮かんでくる。 「これが俺の歴史だ! 思わず叫んでいる」 いろんなことが凝縮された青春空間……今一度再現したい!
こんな時、自分史が必須アイテムとして登場する。
「しかしナー、どうしたらいいのだ。難しそうだし費用もかなり要るらしい」 今、団塊世代の多くの人はそう考えているに違いない。
山の辺書房自分史編集室は大手の出版社じゃない。40年間この道一筋にやってきて、小さな書斎だけが仕事場だが、一応の設備は整えている。チーム制でやっているので余分な経費はかからない。同時に、長い経験から安価で安全な自分史づくりの方法を提案している。 詳しくは、当編集室のホームページをみていただくと自分史の概要はご理解いただける。
さて、これから数十回に分けて書き方ガイドを書いてみます。挑戦してみようと思われる方は一度読んでみてください。
★次回へつづく
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2019-08-30 11:16:52 | 自分史と電子書籍
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 さて、何が話題作かということだが、齢70後半の著者がまるで青年のような感性で綴っていて、同時にガンという最悪のステージに立ったにもかかわらず、全てのことに超ポジティブ思考で対処していることだ。
 本書は、同じ病に苦しむ方々はもとより、他のご病気で落ち込んでおられる人に勇気を与えてくれる。
★9月1日までは有料販売です。

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★この本の内容
「三人に一人にガンの疑いあり」といわれるガンになってしまった。
 ある日突然にそれは起こった。――何時ものように小用に立ち用をたしていると、何と小便が異常に赤い。しかしこの時は「趣味の窯出し作業で疲れが出たのだろうと高をくくっていた。だが、少し不安が残った。
 数時間後再度小用に立った時不安が現実のものとなった。ますます赤い。――これは少しおかしいと直感。近くの診療所へ駆け込む。診療所では詳しいことは分からないからと和歌山県新宮市の医療センターへ行くべく紹介状を書いてくれた。早速紹介状を持ってセンターへ直行。「何も問題なければいいのだが……」幾度もつぶやきながらハンドルを握る。――今はとにかく無心で居よう。そうだ、こうなったら今すべきことをするだけだ。あとは、♪ケセラセラだと開き直り検診を受ける。
だが、そこで担当医から告げられた衝撃の事実「膀胱にガンらしきものがありますね」と担当医。「嗚呼、やっぱりそうか」確信ある医師の言葉に頭が真っ白状態。
 ここから著者の戦いが始まる。
 本書は、物を書くことが好きな著者が、入院ベッドで苦痛と戦いながら記した日記である。単なるメモのような記録であるが、読んでみると常に著者の傍で彼の息遣いを聞いているような雰囲気になる。真実を吐露しているからだろうか。実に不思議な日記だ。普通は退院後に記録としてしたためる類いのものだが、全てのことに超ポジティブな著者のこと、何と、苦悩のベッドのなかで筆をとっている。見事な精神力である。
 ガンに罹っている人、そうでない人を問わず、この短編日記が問いかけるものは何か? それは、宗教の言葉を借りればある意味、人生の「解脱」を示唆している感がする。滅多にお目にかかれない珍しい体験記録といえよう。



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