shige's diary

気ままな日記です。

降っても晴れても(Come Rain or Come Shine)

2009年07月03日 22時51分05秒 | JAZZ
春から夏へ、7月に入りましたが、降ったり止んだりの日が続くのはやっぱり梅雨ですね。

先日の帰宅時は、間の悪いことにゲリラ豪雨の真っ只中、

突風に煽られた横殴りの雨に、全く役に立たない傘を放り出し、全身びしょ濡れになりながら、半分やけくそで家に辿り着きました。

というわけで(笑)、ジャンクな画像に雨にちなんだ曲を交えてみました。
<> <><> <>詳しい歌詞は省略しますが、単純な歌詞にやるせない心情を込めたラブソングです。

ビリーホリディ(Billie Holiday)やダイナワシントン(Dinah Washington)、サラボーン(Sarah Vaughan )他の女性ボーカルが有名ですが、ブルースロックの大御所が演ってくれていました。



Come Rain or Come Shine - B.B King / Eric Clapton
Youtubeで「降っても晴れても(Come Rain or Come Shine)」を検索すると、いろんなテイクがアップされていますが、このBBキング(B.B King)とエリッククラプトン(Eric Clapton)の師弟コンビがあまりに新鮮だったので…。

ジャズピアノの楽譜

2008年11月24日 22時26分15秒 | JAZZ
娘の初めてのピアノコンクールを、夫婦の祖父母一同が観戦しました。
妻の一家はエレクトーンやピアノに慣れ親しんでいますが、私はといえば、何を隠そう、中学以来、音楽の授業から離れてしまって、クラシックには楽しさを見つけることはできないものと決めつけていました。

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結果は・・・、

ちょっと練習不足(汗)
バッハのメヌエットに詰まりながらも何とか一通りの演奏を終え、ホッとしましたが、他の子のレベルの高さは驚くべきものがあります。


ちょうど座席の前が審査員席で、真剣になにやらチェックしていましたが、普段、JAZZばかり聴いている耳には、きっちりと譜面どおりに弾いているのが新鮮で、子供たちの真剣な緊張感を関心しながらも見守るのみでした。

改めてクラシックピアノが「ピアノを弾く」ということの基本であることを認識させられました。

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でも、クラッシクピアノと普段聞いているジャズピアノはどこが違うんでしょう。

【たとえば、】
バド・パウエル(Bud Powell、1924/9/27~1966/7/3)の『The Scene Changes/ザ・シーン・チェンジズ(1958)』

Bud Powell(p)、Paul Chambers(b)、Art Taylor(ds)
記事の最後にYouTubeを貼り付けてます。

冒頭の『クレオパトラの夢』は、昔、村上龍のトーク番組『Ryu's Bar』やビール会社のコマーシャルに使われる等、JAZZの名曲の一つに数えられることが多いですね。
アルバム・ジャケットの後に写っている男の子は彼の息子さんです。

車を運転中にFMラジオからこの曲が流れてきて、私が鼻歌交じりに聴いていると・・・・、

娘から「こんなのは右手だけで弾けてしまうよ。」と馬鹿にされてしまいました。

【じゃぁ、左手は遊んでるの?】
頭が混乱しそうですが、この曲の右手のメロディを左手が半拍早く「食っている」のだそうです。食うっていうのは、「次の小節の頭のタイミングが、前の小節の4拍目の裏にタイ(スラー記号)でつながってせり出している。強拍より前にアクセントが来ている」ということらしいです。
わかったような、わからないような・・・

ところで、バドパウエルの父もピアニストで、6歳の頃からピアノを習いはじめ、13歳になってジャズに興味を持つようになったそうです。
8年間、ピアノを習い続けると、どのレベルまで弾けるようになるのか、ピアノを習ったことのない私には未知の世界ですが、セロニアス・モンクの影響を強く受け、ハードバップ全盛時代を開拓した天才の素養は父親にあったようです。

昔、私がジャズピアノに興味を持って、教則本を前にしたときに、何がわからないのかわからない状況に陥り、それ以降、手を出していませんでしたが、やはり、ピアノの素養は幼い頃にクラッシクを学んでおくのが近道なんでしょうね。


話を戻して、1958年といえばパウエルが34歳の頃、麻薬やアルコール中毒で精神が蝕ばまれていた中で生みだしたのが『クレオパトラの夢』です。それまでのとっつきにくかった演奏が、人間的な温かみを取り戻したことが、逆に支持を受けます。
この後、'59年にパリに渡り、クラブ『ブルーノート』を拠点に良好な環境と好意的な聴衆に支えられますが、'64年にニューヨークに戻る途中で死去、体を蝕む肺結核と栄養失調には勝てなかったようです。

【スイングするということ】
よく音符を見た瞬間に鍵盤が押せる、いわゆる初見ができる人がいますが、ジャズのスイング感は、鍵盤に向かうときの呼吸のとり方から、メロデイフェイクやアドリブまで、全てのテクニックがスイングするためのオリジナリティに溢れ、自由奔放に表現されます。
単にジャズのコードを覚えて、アフタービートのジャズ風にアレンジされた楽譜が弾けるようになったとしても、ジャズピアノが弾けたとはいえません。
楽譜に無い部分を弾いてこそ、ジャズピアノだといわれますが、バドパウエルの楽譜に無い部分の哀愁(ぎこちなさ^^)のようなものが、スイング感として伝わるのでしょうか。

最近、大人向けのジャズピアノの入門書が出ていますが、時間があったらもう一度、チャレンジしてみたいですね。




アーロン・パークス(Aaron Parks)

2008年10月23日 00時23分26秒 | JAZZ
ありふれた裏通りの東側のビルの窓に西日が射し込み、反射光となって雨上がりの路面を照らす。

音楽には、聴き手が曲を通じて演奏者とシンクロする瞬間がありますが、思いがけず挑発的な作品が、聴き込むほどに妙に気分を落ち着かせてくれるのが不思議です。

夕暮れ時 夕暮れ時 <>
Invisible cinema 2008 Blue Note ( Music from EMI )
 Aaron Parks(p), Mike Moreno(g), Matt Penman(b), Jochen Rueckert(ds)

現代ニューヨーク・ジャズシーンで、「ブラッド・メルドー以来の衝撃」とも賞されるジャズ・ピアニスト「アーロン・パークス(Aaron Parks)」。
1983年シアトル生まれ、16歳でマンハッタン音楽院に入学し、卓越した才能が認められ、トランペッター、テレンス・ブランチャードのバンドで本格的な活動を始める一方、カート・ローゼンウィンケル、クリスチャン・スコット、アンブローズ・アキンムシーレイなど、数多くの若手ジャズ・ミュージシャンと共演し、またたく間に注目を集めました。
その鮮やかなピアノ・プレイは、スパイク・リー監督の映画でもフィーチャーされ、今年は名門ブルーノート・レーベルからメジャーデビューしています。

>仕事の悪循環と理想とのギャップを意識しはじめると、常に何かに呪縛されるような感覚に支配されてしまいます。

そんなときは、天才ピアニストの奏でるクールで甘美かつ独創的な世界に酔い痴れ、心地よく眠りに就くのもいいものです。

High Five Quintet

2008年08月17日 20時29分56秒 | JAZZ
アンヌボレインの小さいながら整った花を摘みとって、机の上で撮影してみました。
バラを被写体にデジカメとグラフィックソフトで遊んでいると、引き篭りのようで、折角の夏を楽しめなくなりそうです。
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こちらは、この夏、お勧めのイタリアンジャズの新譜です。
ファブリツィオ・ボッソ ( tp ) を中心とする「High Five Quintet」
前作『Jazz Desire』から2年を経て、今回は「Blue Note」からのリリースです。
マリオ・ビオンディとの共演でも有名ですが、ご機嫌なハードバップ、2管アンサンブルによる哀愁のメロディ、リズムの快楽、そして熱いソロが目白押しでいながらも、理知的な雰囲気、スマートさを湛えたプレイを聴かせてくれます。
シダー・ウォルトンのマイナー・ラテン・ナンバー 「Ojos De Rojo」やマッコイ・タイナーの「Inception」などを取り上げています。

試聴はここから♪




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「虎きち」でなくとも、夏休みは川に飛び込みたくなりますね。

春に聴くJAZZ

2007年04月01日 10時01分05秒 | JAZZ
カテゴリにJAZZをいっぱい並べてながら、記事は数える程度、ここはひとつ、春眠を吹き飛ばそうということで・・・(笑)。
途中の画像は、いつものことながらあまり深い意味はありません。

ソニーロリンズのサキソフォンコロッサスです♪。

拡大するよ
昔買ったアルトサックスはさび付いてしまってもう弾けませんが、春はコートを脱いで、街を出歩くのもいいですね。街中でも軽快なサックスの音色に「お、いいなぁ」と耳を傾けることがよくあります。画像は、また仕事の打ち合わせ場所、京都の某所です(汗)
拡大するよ 拡大するよ 拡大するよ 拡大するよ

今でもこの「コロッサス」は「サキソフォン」と「コロッサム」を引っ掛けていると信じていますが、古い友人とはこんなどうでもいいことでも、激論になったりしてました(笑)。初めて持った携帯電話の着信音をこのアルバムの「グラハム・トーマス」ならぬ「セント・トーマス」にして、通話の後、にやり・・・、と誰かの視線を感じるのが密かな楽しみだったのを思い出します(笑)

拡大するよ拡大するよ

このアルバムのピアノの「トミー・フラナガン」もいい味出しててお気に入りです。

拡大するよ

春の夜に流れるジャズもまた格別ですが、ホーン系はアルコールと同じで程々がいいかも・・・

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もうひとつ、ピアノの神様
アーサー・テイタム・ジュニアことアート・テイタムの「THE TATUM GROUP MASTEREPIECES]

拡大するよ 拡大するよ

1909年、オハイオ・州トレドに生まれ、生まれつき片方の目が半分くらい見えるだけという逆境を跳ね返す才能は、1956年、享年47歳の若さで息を引きとるまで、驚異的なスライド奏法(早弾き技法)等で、数多くのすばらしいプレイを残してくれています。
彼の才能にまつわる様々な逸話があるようですが、ファンの心を惹きつけるのは、40年代、精力的な活動を続けるテイタムが、それまでの「一人よがり」に行き詰まりを打開するあたり・・。
晩年の50年代に入って、有能なプロデューサとの出会いにより、ベン・ウエブスターと絡むことで、大きくプレイを変化させます。彼にとってこの出会いは救いでもあったようですね。
今、聴いてみると、技巧だけではないJAZZの持つ美しさ 刹那さ そして表現力の豊かさに気付いたことで、彼のプレイヤーとしての業績がよりいっそう輝くものになったようです。

これ以外も「Art Tatum」で検索してみると色々視聴できますよ。

ビル・エヴァンスの枯葉(Autumn Leaves)

2006年09月30日 16時28分05秒 | JAZZ
久しぶりにJAZZです。
ビル・エヴァンスは大好きなピアニストです。学生のころまで、ロックばかり聴いていた私でしたが、マイルス・ディビスとの「カインド・オブ・ブルー」の共演でJAZZに目覚めさせてくれました。
最近、マイルスはあまり聴かなくなりましたが、エヴァンスは愛聴しています。
上の画像は代表作の「ボートレイト・イン・ジャズ」です。この中の「枯葉」は、元々はシャンソンの名曲がジャズのアーティスト達によって独自にアレンジされて数々の名演が生まれてます。この辺からJAZZには興味を持っていく人も多いんでは?。
この曲でのエヴァンスのリリカルな演奏は秀逸です。神経を澄まして一音一音を味わうように聴くのもいいですが、トリオとしてベース、ドラムとの絡みに身を委ねるのも至福の時間です。このアルバムを聴くと、いつの間にか「ワルツ・フォー・デビィ」や「EXPLORATIONS」をかけてしまう私です。


他にも、キース・ジャレット、エロル・ガーナー、デューク・ジョーダン、ウイントン・ケリー、オスカー・ピーターソン等、多数のピアニストが取り上げてるんで聴き比べてみたいですね。

The falling leaves drift by the window The autumn leaves of red and gold I see your lips the summer kisses The sun burned hands I used to hold Since you went away the days grow long And soon I'll hear old winter's song But I miss you mast of all my darling When autumn leaves start to fall

窓辺に映る木の葉っぱが少し色付いてきただけで枯葉の季節にはちょっと早いですが、日焼けした腕が象徴する夏とは違い、冬に向かう凛としたこの季節は妙にしんみりしますね。

枯葉の哀愁を込めた歌詞はなかなか覚えれないですが、ボーカルでは、ナットキングコールとジョー・スタッフォードでは全く別の曲のようです。ほかにサラ・ボーン、ドリス・デイなんかも歌ってます。

サックスならマイルス・デイヴィス&キャノンボールアダレィが有名ですが、ポール・デスモンドも渋いです。

ジャズは、個々のアーティストが自パートで感性を前面に出して主張し合い、全体としてバンドの程よい緊張感や哀愁やウィットが生まれてすばらしい名演となります。


ブラック・コーヒー

2006年09月02日 11時08分32秒 | JAZZ
今年の夏は、猛暑、豪雨とダイナミックレンジの広い(?)お天気に振り回されましたが、9月に入って、秋の気配も色濃くなってきましたね。これから長くなる夜は、仕事や日常から離れてゆっくりお気に入りの音楽に浸るのもいいですね。

”ペギーリー(Peggy Lee)”は、エラ・フィッツジェラルド/ビリー・ホリディ/サラ・ヴォーン/ベティー・カーターらと並ぶ、ジャズ・ヴォーカリストの大御所ですね。画像は、代表作の「ブラックコーヒー(Black Coffee)」です(下が切れちゃってますね(汗))。
彼女が心臓発作で亡くなってから5年半も経ったんですね。81歳でしたから天命を全うしたとの評価が多かったと思います。
当時、私は名古屋に単身赴任中で、たまたま入ったライブハウスで訃報を知り、他のお客さんと追悼したのを覚えています。
たまに流れてくるFMやなんかで思いがけず彼女のカバー曲が紹介されると、思わず口ずさんでて・・こっぱずかしいこともありますが、彼女のカバーはあまりにも範囲が広いんで驚きます。

ちょっと趣向は変わりますが、”ヘレンメリル(Helen merrill with Criford Brown)は、クリフォード・ブラウンのトランペットとの組み合わせが秀逸で、こちらも何度聞いても飽きません。



なぜか、ジャズボーカルは、このジャケットのように車を一人で運転するときに「聴く」というより、いっしょに「シャウト?」していることが多いですね。
その意味でポップス感覚(?)ですね。

次は、インスツルメンタルに「ピアノトリオ」あたりを・・

カサンドラウィルソン New Moon Daughter

2006年08月16日 22時24分32秒 | JAZZ
さて、Jazzです。
以前から気に入ってるアーティストが「カサンドラウィルソン」です。
10年前のブルーノート盤『ニュームーンドーター』は今聴いても新鮮で、ジャンルを超えた多彩な才能は全く色褪せていませんね。


この種の音楽は、好き嫌いは分かれると思いますが、私には、彼女の低音ボーカルの鳥肌が立つような「スゴミ」と、ギターをはじめとするバックの演奏技術、アレンジの研ぎ澄ましたような極みが心地よく、官能的な麻薬のように陶酔できます。
ただ、アルバムの1曲目”Strange Fruits”は強烈過ぎます。私はたいていは2曲目の”Love is Blindness”(U2のカヴァー)から聴くようにしています。
試聴はここからできますよ♪。
http://music.yahoo.co.jp/shop/c/10/tocj5996
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000005H0D/ref=pd_bxgy_img_b/250-8800261-8214622?ie=UTF8

昨年、当アルバムのギタリスト、「ブランドン・ロス」の『コスチューム』も良い出来らしいのですごく気になってます。