ローマ人の物語〈15〉ローマ世界の終焉
さて、最終巻のレビューです。
ここで扱われている時期はテオドシウス大帝の死後からユスティニアヌス大帝死後までの約170年間を取り上げています。
この巻を読んだ感想ですが、ローマ帝国の滅亡に至る過程が丹念書かれています。今まで、ローマ帝国関係の本を様々読んできたのですが、改めてローマ帝国に対する思っていたことを改めて認識することができました。
ローマ帝国の滅亡、時代の主役はローマ人から蛮族へ、キリスト教の完全なる勝利と教会内の異端と正統の戦い等。
それにしても思ったのがローマ帝国は滅亡より、自然な形での消滅というのが似合うのかも知れないということです。書かれているように、476年にその場に居合わせても滅亡という認識は捉えることができないと思います。
そして何よりも、蛮族と呼ばれていたゲルマン民族が徐々に知識をつけ、ただの略奪者から統治者へと変貌していくことも見逃せない点です。
時代は中世へと自然に開かれていきました。
そして、ローマ帝国の片割れ東ローマ帝国は完全にキリスト教帝国としての変貌を遂げます。高校世界史と東ローマ帝国の番組では最強時代といわれているユスティ二アヌスの治世は、実の部分では末期のローマ帝国と同様、運用兵力面からしても元首、後期帝政時代の足元にも及ばず。また、ユスティアヌスのローマ帝国復興は帝国に様々な禍根や帝国に深い傷を残していきます。その点が書かれているのも非常に大きいと思います。
最後に、これは著者も書かれていることと、私も思っていることですが、通史というのは1人の人間が書くことに意義あります。だからこそ15年かけて一つの見事なストーリーになっていると思います。
さて、最終巻のレビューです。
ここで扱われている時期はテオドシウス大帝の死後からユスティニアヌス大帝死後までの約170年間を取り上げています。
この巻を読んだ感想ですが、ローマ帝国の滅亡に至る過程が丹念書かれています。今まで、ローマ帝国関係の本を様々読んできたのですが、改めてローマ帝国に対する思っていたことを改めて認識することができました。
ローマ帝国の滅亡、時代の主役はローマ人から蛮族へ、キリスト教の完全なる勝利と教会内の異端と正統の戦い等。
それにしても思ったのがローマ帝国は滅亡より、自然な形での消滅というのが似合うのかも知れないということです。書かれているように、476年にその場に居合わせても滅亡という認識は捉えることができないと思います。
そして何よりも、蛮族と呼ばれていたゲルマン民族が徐々に知識をつけ、ただの略奪者から統治者へと変貌していくことも見逃せない点です。
時代は中世へと自然に開かれていきました。
そして、ローマ帝国の片割れ東ローマ帝国は完全にキリスト教帝国としての変貌を遂げます。高校世界史と東ローマ帝国の番組では最強時代といわれているユスティ二アヌスの治世は、実の部分では末期のローマ帝国と同様、運用兵力面からしても元首、後期帝政時代の足元にも及ばず。また、ユスティアヌスのローマ帝国復興は帝国に様々な禍根や帝国に深い傷を残していきます。その点が書かれているのも非常に大きいと思います。
最後に、これは著者も書かれていることと、私も思っていることですが、通史というのは1人の人間が書くことに意義あります。だからこそ15年かけて一つの見事なストーリーになっていると思います。