昨日の八咫烏に続き、
兎について、今日から書いてみます。十日戎、日の出の神様、エビス様が兎に乗っていたのが気になりました。
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白兎はハクト。ハクは、現代のアニメでは、千と千尋の神隠しのハク、別名ニギハヤヒコハクヌシを思います。イケメンの白龍神ですね。
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ところで、兎が月で餅つきしているという話があります。
月の神、月読尊は白い鏡をお持ちですね。もしかして、鏡餅かな。鏡餅は三種の神器の八咫鏡を形取ったものですから。八咫烏と八咫鏡。陰から支える感じです。
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月と白兎を結びつける伝説は日本だけではありません。沢山の国にあります。
東アジアの文化では、月のウサギは幅広く伝えられています。お釈迦様も説かれた説話のひとつ紹介します。
ある日、天帝は飢えた老人に変装し、猿、カワウソ、ジャッカル、ウサギに物乞いをしました。
猿は木から果物を集め、
カワウソは川から魚を捕りました。
ジャッカルはトカゲと凝乳を盗みました。
ウサギは草しか集められません。
人間は草を食べないことを知っているウサギは、自分の体を捧げることにしました。老人が焚いていた火に身を投じたのです。
でも、ウサギの体は燃えませんでした。突然、老人は本来の天帝の姿に戻り、私心のないウサギの行為に胸を打たれ、このウサギが不老不死の月のウサギになるように月に送り込みました。
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手塚治虫さん、ブッダより
また、メキシコにも同様の民話があるようです。
メキシコでも月の模様は兎と考えられており、アステカの伝説では、地上で人間として生きていたケツァルコアトル神が旅に出て、長い間歩いたために飢えと疲れに襲われます。
周囲に食物も水もなかったため、死にそうになっていた時、近くで草を食べていた兎がケツァルコアトルを救うために自分自身を食物として差しだします。
ケツァルコアトルは兎の高貴な贈り物に、兎を月に上げた後、地上に降ろし
「お前はただの兎にすぎないが、光の中にお前の姿があるので誰でもいつでもそれを見てお前のことを思いだすだろう」と言います。
一般にケツァルコアトルは金星神であると考えられていますが、この民話の場合は徐々に光を失っていく太陽神であると考えられるとのことです。
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アステカの農耕神
また別のメソアメリカの伝説にもあります。
第5の太陽の創造においてナナワツィン神が勇敢にも自分自身を火の中に投じて新しい太陽になります。
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しかしテクシステカトルの方は火の中に身を投じるまで4回ためらい、5回めにようやく自らを犠牲にして月になります。
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テクシステカトルが臆病であったため、神々は月が太陽より暗くなければならないと考え、神々のひとりが月に兎を投げつけて光を減らしたとか、
もしくは、テクシステカトル自身が兎の姿で自らを犠牲にして月になり、その姿が投影されたともいわれています。
なんだか、世界の伝説をみても
月の兎は、どこか食と結びつき、また自己犠牲的でもあり、また、優しい光、辛い時、病の時にふと優しく包むような光りにも感じもします。
日本神話では、
日神たるアマテラスは「天」あるいは「高天原」を支配することでほぼ「天上」に統一されているのに対し、
月の神は、古事記では「夜の食国」、日本書紀では「日に配べて天上」を支配する話がある一方で、
「夜の食国」や「滄海原の潮の八百重」の支配を命じられている箇所もあります。(ウィキペディアより)
世界中で、似たようなイメージを太古から人々は太陽(日)と月、月の模様の兎に見出していたのですね。
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つづく
【画像はお借りしてます】