明鏡   

鏡のごとく

「ご安全に世界夫人よ」

2017-09-18 21:49:39 | 詩小説



「さようなら世界夫人よ」
ヘルマン・ヘッセ 植村敏夫訳 作曲・編曲 Pantax's World

世界は がらくたの中に横たわり
かつてはとても愛していたのに
今 僕等にとって死神はもはや
それほど恐ろしくはないさ

さようなら世界夫人よ さあまた
若くつやつやと身を飾れ
僕等は君の泣き声と君の笑い声には
もう飽きた

世界は僕らに愛と涙を
絶えまなく与え続けてくれた
でも僕等は君の魔法には
もう夢など持っちゃいない

さようなら世界夫人よ さあまた
若くつやつやと身を飾れ
僕等は君の泣き声と君の笑い声には
もう飽きた

http://www.youtube.com/watch?v=Ao6Yyz6nEYo



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ヘッセへの続投詩

「ご安全に世界夫人よ」

世界は台風とミサイルの最中
死神は横たわり
葬儀の画像を探している

車輪の下を念入りに踏みつける暗黒世界夫人よ
車輪の上を手放しで転がしていく新世界夫人よ
車輪がパンクして走れない月世界夫人よ
我々はあなた方の街宣と冷笑には
もう飽きた

世界の目はカッシーニの燃え尽きる前の画像を見て
宇宙にはてた
かつてはとても愛していたのに
くらい宇宙の中で燃え果てたとしても
元に戻るだけのことであるにしても

ご安全に
世界夫人よ
さあまた
宇宙のクズから這い上がり
ご安全に
世界夫人よ
さあまた
夢々 思いもよらない死をまねくなかれ

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