こうした経緯もあって、鳩山氏は「人事は首相指名後、一気に決める。代表の専権事項として誰にも相談せず、自分一人で決断する」と表明しました。周辺も「代表は人事についてはいっさい口に出さない。すべては、首相指名を受けてから」と強調しています。ただ、鳩山氏にとって今回の人事の最大の難問はやはり小沢氏の処遇でした。鳩山氏は「(小沢氏は)来夏の参院選もあるのでしかるべきポジションで選挙を指導して欲しい」との考えで今回、小沢氏を幹事長と決断したようです。
選挙戦略や党運営を考えれば、小沢幹事長はまさに最適任者でしょう。100人近いといわれる新人の「小沢チルドレン」はほとんどが党や国会に配置されるはずです。ただ、小沢幹事長では党は完全に「小沢王国」となります。鳩山新政権に対する「二重権力構造」との世論の強い批判は絶対に避けられないでしょう。
新政権の組閣はこれまでの野党の人事(影の内閣)とはわけが違います。出だしでつまずけば、すべての段取りが狂い、細川政権の二の舞となる可能性すらあります。「首相指名後一気に」なると、党内あるいは連立相手からの異論を封じ込めるだけの強い決意と腕力が必要となります。「誰にも嫌われない人柄の良さ」が売り物の鳩山氏だけに、小泉純一郎元首相が最初の組閣で国民の喝采を浴びたような大胆な人事をできるのかどうか。鳩山氏の「器量」が試されることになります。
選挙戦略や党運営を考えれば、小沢幹事長はまさに最適任者でしょう。100人近いといわれる新人の「小沢チルドレン」はほとんどが党や国会に配置されるはずです。ただ、小沢幹事長では党は完全に「小沢王国」となります。鳩山新政権に対する「二重権力構造」との世論の強い批判は絶対に避けられないでしょう。
新政権の組閣はこれまでの野党の人事(影の内閣)とはわけが違います。出だしでつまずけば、すべての段取りが狂い、細川政権の二の舞となる可能性すらあります。「首相指名後一気に」なると、党内あるいは連立相手からの異論を封じ込めるだけの強い決意と腕力が必要となります。「誰にも嫌われない人柄の良さ」が売り物の鳩山氏だけに、小泉純一郎元首相が最初の組閣で国民の喝采を浴びたような大胆な人事をできるのかどうか。鳩山氏の「器量」が試されることになります。