定年夫婦のイタリア・スイス旅日記

あこがれのローマ,ルネッサンス発祥の地フィレンツェ,そしてツェルマットへ

フィレンツェ3日目

2012-05-31 00:28:00 | 日記
2012.5.30(水)

 フィレンツェも今日で3日目だ。今日も早く(7時30分)朝食を取り,ホテルを7時45分に出発して,アカデミア美術館に徒歩で向かう。約30で到着する。予約済みの入り口に並び,チケット売り場に行くと,この券では入れないという。予約しているのに何事だろう。言葉も通じないし,チケット売り場で困っていると,中から親切な男の係の人が出てきて,かわいそうに思ったのだろうか,チケットを渡し中に入れてくれた。イタリア人は,女より男の人が親切なのか(?)
 オーディオガイドを借りようとすると,日本語のものはないと言われ,仕方なく中に入る。この中には,ミケランジェロ未完の作品の『奴隷』,そして有名な『ダヴィデの像』があり楽しみにしていた所だ。シニョーリア広場のレプリカと比べると,やはり本物は迫力が違うような気がする。右足に重心をかけ,右手に石を持ち,相手をにらみつけている像からは,困難なものに立ち向かっていく覇気を感じさせ,見る者に勇気を与える。
 次に,捨て子養育院絵画館に入る。ここには,リッピの作品があり写真に撮ることが出来た。次に,サン・マルコ美術館に行き,フラ・アンジェリコの『受胎告知』を見る。その後,レストランに入り,パスタで腹ごしらえをし,午後にはメディチ家礼拝堂,サン・ロレンツォ教会を見て,中央市場に行く。中央市場に行く通りには革細工や服を扱う露天が並んでいて,見ていてるだけでも楽しい。中央市場というので,外の市場なのかなと思っていたが,大きな建物の中に色々な売り場が並んでいて,日本語の表示をして,日本人の売り子のいる所もある。日本人の観光客が多いのだろう。その中には食堂もあり二人でペンネを一人分を取り分けて食べる。市場でトイレに入ろうとすると,入り口の所に男の人が立っていて,二人で1ユーロの金を取られる。
 そこから,駅前のサンタマリア・ノヴェッラ教会に寄り,ホテルまで歩く。今日の一日,大変歩いた。昨晩,足のまめを絞っっていたので幾分楽になったが,妻が大変だ。疲れてくると,途端に機嫌が悪くなる。口も聞かずに黙々とホテルに歩く。4時過ぎホテルに入り,シャワーを浴びると,少し元気が出てきて,気分も良くなってきた。夜の7時から現地ツアー「フィレンツェの夜景とトスカーナ料理ナイトツアー」に申し込んでいるので,楽しみだ。
 タクシーで駅前の集合場所に行くと,たった3人のみのツアーであったが,トスカーナ地方の田舎の風景を堪能しながらバスで素敵ななレストランに移動する。前菜に生ハムやチーズブルスケッタ,第1の皿はパスタで妻はラビオリを選ぶ。第2の皿は,ビスティッカというステーキであった。赤ワインもおいしく,満足の食事である。でも,そろそろ日本食も恋しい時期になってきた。
 岐路,ミケランジェロ広場により,フィレンツェの町の夜景を見学する。大聖堂を中心に素晴らしい眺めである。500年前,ここから,世界を動かすような大天才達が多く出できたことに,改めて驚愕せざるを得ない。
 ルネッサンスの足跡を,芸術作品を通して見てみたいという今回の旅であった。教会に支配されていた中世の画一的な人間観や自然観を,一人一人の人間の心の有り様を重視し,感情をいかに芸術作品の上に昇華していくかという,多様性を見たような気がする。そこには,ギリシャ・ローマ時代の芸術を復興したこと,メディチ家という大パトロンがいたことも大きい要因であった。
 娘からの書き込みで,今までの行動を反省しなければならない。旅をするということは,何歳になっても,自分を見つめることであることを痛感した。

フィレンツェ2日目

2012-05-30 05:03:30 | 日記
2012.5.29(火)

 いよいよフィレンツェ2日目,今回の旅行の最大の目標であるウッフィッツイ美術館への訪問である。7時30分に朝食を済ませ美術館へ急ぐ。今日の入場券は予約済みだ。8時15分頃に着いたが,すでに多くの人が並んでいる。係の人にバウチャー券を見せると,「ドアナンバー3」と教えてくれる。いよいよ入場。オーディオガイドを借りて,ワクワクしながら妻と二人階段を上っていく。三階の廊下に出ると,端から端までギリシャ・ローマ時代の彫刻群が所狭しと並んでいる。それを見ただけでも何か圧倒されてくる。展示室に入っていく。フィリッポ・リッピの部屋は,前々から見たいと思っていた部屋で,『聖母子と二天使』等の作品があり,思っていたとおり素晴らしい。すっかり魅了されてしまう。次の部屋が,ボッティッチェッリの部屋で,『ヴィーナスの誕生』『春』が素晴らしい。よく本等で見ているが,実物に接することはこんなにも大きな感動を与えるものとは,やはり「百聞は一見にしかずで」ある。この二枚の絵が,完全にこの部屋の他の作品を圧倒している。観客もここに多く集まっている。
 部屋を進むにつれて,次々に有名な絵画がこれでもかこれでもかと現れてくる。ダ・ヴィンチの『受胎告知』,ラファエロの『ヒワの聖母』,ティツアーノの『ウルビーノのヴィーナス』,ミケランジェロの『聖家族』,クラーナハの『アダムとイブ』等々,この様な体験は初めてだ。ウッフィッツイ美術館は撮影禁止なので,ガイドを聞きながらじっくりと鑑賞して回るが,あまりにも多くて次から次と忘れていくようだ。
 3階の部分を見終わり12時過ぎに,3階の端にあるミュージアム・カフェで軽い昼食を取り,2階の部分の鑑賞に移る。2時半頃ようやく見終えて,昨日通ったヴェッキオ橋を渡り,ピッティ宮殿のパラティーノ美術館に行く。ここには,リッピの『聖母子』やラファエロの『小椅子の聖母』がある。その後,サント・スピリト教会に行き,ホテルに帰る。
 今日は,何百点の美術品を見たことであろうか。体はくたくたになったが,頭は興奮している。帰りに,八百屋でトマトとスモモを買って来て,部屋で食べたが,くたくたになった体に,元気与えてくれた。
 6時30分にホテルを出てレストランに向かう。イタリアはサマータイムを導入しているので,まだまだお日様は高い。妻が調べていたシニョーリア広場の所のレストランに入るが,日本人の客が半数以上であった。皆『ララチッタ』の本を見て来ているのであろう。妻が食べたい食べたいと言っていた,「ブルスケッタ」「リッボッリータ」そして「ビスカッテカ・アッラ・フィオレンティーナ」を食べながらワインを飲む。おいしく充実した夕食であった。
 8時半頃,レストランを出てもまだ明るい。シニョーリア広場でしばらく時間を過ごす。座っていると,ギターの演奏をしている人がいたり,隣には若い女の日本人がいる。「どこから来たの」と聞くと「ここに住んでいるんです。」とのこと,仕事をしてるのだ。互いに写真を撮り,分かれる。「良い旅を」と言ってくれたことは,妙に心温まることであった。
 その後,夕焼けに染まるアルノ川とヴッキオ橋を見ながらホテルに帰る。俺も妻も大満足の一日であった。
 

ローマからフィレンツェへ

2012-05-29 00:30:41 | 日記
2012.5.28(月)

 ローマ最後の朝食を,ホテルの屋上の野外で取る。食事を取った後,荷物をまとめチェックアウトする。カード支払いなので楽である。8時頃ホテルを出発してテルミニ駅に歩く。9時15分発の列車でフィレンツェに向かうのだ。雑踏する中で駅員さんにチケットを見せると,まだ早いので掲示板に掲示ならないとのこと。二人でベンチに座り,イタリア人の観察をし,品定めをする。
 30分程前に,出発のホーム番号が掲示板に表示されたので,5番ホームの前に移動して,ウロウロしていると,お姉ちゃんが,近づいてきて親切にも教えてくれた。まず,チケットを刻印機に入れ日付を刻印し,ホームを先導して目当ての列車に連れて行ってくれ,おまけに中の席へ案内して荷物を棚の上にまでのせてくれたのである。何と親切な人もいるものだ,世界は広いけれど捨てたもんじゃない。グラッチェ,グラッチェ,ああ助かった,これでフィレンツェに行けるぞ,と心から思ったのであった。
 しかし,その親切な姉ちゃんが,何かと言って,そして手を差し出したのだ。えっ,金を要求するの,今まで親切と思っていたが違うのだと気づかされた。そして5ユーロ札を渡した。しかし,まだ去らない。もっと要求してくるのだ。言葉がよく分からないし,面倒なので,もう少しやろうかとしていると,隣の席のご婦人がお姉ちゃんに何か言って,私が金をやろうとしていた手を止めてくれた。ようやっとそのお姉ちゃんは帰っていったのであった。
 今度こそグラッチェである。「ありがとうございました。」と言うと,何とそのご婦人は「どういたしまして。」と返してくるではないか。その後話をすると,旦那さんが日本人だということであった。世の中,良い人ばかりではない,しかし,世の中捨てたものでないと,再び思い直した出来事であった。
10時46分フィレンツェ着。駅の外に出ると,建物の様子から古都の雰囲気が感じられる。タクシーでホテルに向かう。古い町並み,狭い道路,そして多くの観光客が歩いている。ホテルに荷物を預け街に出る。真っ先に向かったのは,「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」だ。狭い道を迷いながら行くと,突如としてクーポラが見えてくる。クーポラの前で軽く腹ごしらえをして,まず,「ドゥーモ附属博物館」に入る。ここにも,ミケランジェロの『未完のピエタ』がある。サン・ピエトロ寺院のものと違って,荒削りであるが構成が見事で見応えのあるものであった。
 その後,クーポラに登ろうとしたが,並んでいる人が多い。1時から最後尾に並んで,入場したのが45分後であった。狭い階段を汗水垂らして登り,ついに最上階へ行く。登れるかどうか不安がっていた妻も順調に登り,360度のフィレンツェの町並みを見渡す。上から見ると,統一されたような赤い屋根の家が続いており,外観を壊すような高い建物や広告塔もない。日本の町並みとは正反対のようだ。中世からの雰囲気を町全体で守り続けていることに感服する。いつまでも,この眺めを見ていたいと思ったが,次々に登ってくる人がいてそうもしていられない。また狭い螺旋階段を降り,「ジョットの鐘楼」や「サン・ジョバンニ洗礼堂」を見学する。洗礼堂には,ギベルティの「天国の門」のレリーフがあり,レプリカではあるが,その素晴らしさに感動する。
 その後,「シニョーリア広場」に寄る。ヴッキオ宮殿の前の広場の周囲にはミケランジェロの『ダヴィデの像』はじめ多くの彫刻が並んでいて,見るものを圧倒する。その中で休憩する贅沢を感じながら,写真を撮ったり,座って休憩したりして幸せな時間を過ごす。
 ヴェッキオ橋の上には,貴金属店が並び観光客がショーウインドウを眺めている。妻もあまり興味がないようでただ歩いて渡ってくる。クーポラに登り,妻も疲れているようなので,ホテルに戻り,今夜はホテルの近くのスーパーから食材(サラダ,チーズ,サラミ,パン,そしてワイン等)を買い込み,ホテルの部屋の中で食事を取る。これも良いものだ。
 明日は,ウッフィッツイ美術館を訪ねる。多くの美術作品に触れることが楽しみだ。

※ 今までの写真を整理した。上のカメラマークのフォトアルバムをクリックして欲しい。

ローマ3日目(コロッセオ,フォロロマーノ,その他)

2012-05-28 04:44:27 | 日記
2012.5.27(日)

 いよいよローマ観光最後の日,駅前で天井がないATACバスに乗りコロッセオに向かう。入場券を求めて,中に入り,全景の見える上まで登る。さすがに大きい。2千年もの昔,この様な巨大な建造物を造ったローマ人の素晴らしさに感心する。しかし,考えてみるとここは円形競技場で,中で競技をしたのは奴隷の剣闘士達。貴族や一班市民はそれを見ていて楽しんだ。享楽することで政治に対する不満を減らしていたのだろう。現在も同じような気がする。
 その後,パラティーノの丘,フォロ・ロマーノを歩く。2000年程前,ここをシーザーやクレオパトラが歩いたのだろうと思うと,なんだかワクワクしてくる。当時の建物が残っているのだ。コンスタンティヌス帝の凱旋門やセヴェルス帝の凱旋門等のレリーフに見入ってしまった。
 その後ヴェネツィア広場を通り,カンポ・デ・フィオーリ広場の市場に行く。果物,乾物,日用品,花,等を売っている。庶民の台所で色鮮やかな所である。その中で,ザクロの生搾りジュースを飲む。甘くておいしい。外のレストランで,ローマピザを食べる。隣には,奈良から来たという若い夫婦であった。イギリス・フランス・イタリアの3カ国を回り,明日帰国するとのことであった。
 食事を終え,ジェラード・アイスを食べる。これもおいしい。その後,ナヴォーナ広場に行き,き,ベルニーニ作の『四大河の噴水』等を見る。噴水の回りには,青空画廊があり,絵を売っている人が多い。しかし,あまり良い絵はなかった。
 次に向かったのは,パンテオンである。これも,コロッセオと同じように古代ローマ人の建築技術の素晴らしさに感心することしきりである。ミケランジェロも「天使の設計」と賞賛したそうだ。正面の巨大な円形の柱と巨大な天井が素晴らしかった。
 そこから小路を歩き,「トレビの泉」に向かう。ここも人がすごい。妻は「前に来た時,後ろ向きにコインを投げたので,また来ることが出来た。」と喜んでいる。
 そこから再びバスに乗りホテルに帰る。今日は大変歩いた。妻は疲れてしまってあまり元気がなく,ホテルのベッドの上に休んでいる。俺は,街に出て,USBケーブルを買ってくる。日曜日なので休みの所が多く,探すのに苦労した。これで,写真の取り込みも出来るようになった。(カードリーダーが調子悪かった。) 
 夜は,パスタに舌鼓を打つ。今日は歩いたので,足の裏に豆が出てしまった。明日はいよいよ,憧れのフィレンツェだ。ワクワクしてくる。

ローマ二日目(バチカン)

2012-05-27 01:47:39 | 日記
2012.5.26(土)

 ローマ二日目,6時30分に朝食が始まるので,7階のレストランでバイキングを取り,7時40分の迎えを待つ。今日は,一日バチカンの観光だ。7時40分に迎えの車が来た。バスに乗り換え,出発。バスの中は外国人が多く,説明も,イタリア語,英語,スペイン語,そして日本語でやってくれる。さすが国際的な観光地だ。
 バスから降りて日本人案内者の樋口さんの所に行くと,日本人は俺達夫婦のみであった。それで希望を素直に伝える。実は,今日のツアーのコースにはラファエロの間が入っていなかったのだ。「是非見たいので,途中で分かれます。」と言うと,「今日は二人のみなので,案内しましょう。」と快く引き受けてくれた。
 バチカン美術館の入り口に向かって歩いていくと,当日券を求める人たちが長蛇の列で,樋口さんは入場まで2時間もかかってしまうのではないかと話してくれた。長く並んだ人たちを尻目に,スムーズに入場することが出来た。ツアーに予約していて本当に良かったと思った瞬間であった。
 樋口さんの話によると,このバチカン美術館の入場者はルーブルに次いで多く,一日あたり1万人以上という。あまりにも客が多く,改修工事をしたため,妻が来た20年程とは入場口等が変わっているという。
 中に入ると古代ギリシャ・ローマ時代の彫刻群が所狭しと並んでいる。その規模と内容のすばらしさに圧倒される。更に進んでいくと,有名な「ラオコーン」の像と,ミケランジェロの作風に多大な影響を与えたと筋骨隆々としたいう胴体のみの像等がある。その他にも,古代ローマ時代の大きな石の風呂(ネロ皇帝の后が毎日3回もミルク風呂に入る時に使ったという),古代ローマ時代の床(いろいろな色の石を使って見事な物であった),大きな石の棺,その他多くの遺物が並んでいる。
 ラファエロの間に到着。一部工事中の所があったが,ほぼ見ることができた。ラファエロが描いたという4つの大きな壁画がある。ミケランジェロに影響を受けて作風が変化していることが分かる。その中でも,『アテネの学堂』はやはりすごかった。ここに来れて本当に良かった。樋口さんに感謝である。日本では美術館等は,撮影禁止であるが,ここはフラッシュをたかなければ撮影OKなのである。何枚も撮影し,いよいよシスティーナ礼拝堂に向かう。大学時代からあこがれていたミケランジェロの絵との対面だ。りょくしかし,システィーナ礼拝堂では,撮影禁止。更に,大声禁止である。中に入ると,身動きできない程の人が皆上を向いている。天井壁画と祭壇側の『最後の審判』が圧倒的な迫力で迫ってくる。天井壁画については,各種の本等で「アダムの創造」や「楽園追放」「ノアの洪水」程度しか知らなかったが,旧約聖書を題材にして九つのエピソードで構成されていた。あんなに高い天井に足場を組んで,苦労しながら何年間にも渡ってたった一人で描いたという。また,『最後の審判』は,筋骨隆々とした肉体を描き,多くの画家にも多大な影響を与えたという。二つとも素晴らしい絵画で大きな感動を覚えたが,その作者であるミケランジェロの不屈の精神と創造力に畏敬の念を感じた。誰かが言っていたが,システィーナ礼拝堂のためにミケランジェロの絵があるのではなく,ミケランジェロの絵のためにシスティーナ礼拝堂があるのだと思う。もっともっと長い時間見ていたかったが,そうもいかず,多くの人たちに押されるようにして礼拝堂を出た。
 樋口さんからサンピエトロ広場の所まで案内してもらい,参道にあるセルフサービスの店に入って昼食を取った。サラダ,サーモン,パスタ等を選んだら,あまりにもが多く,残してしまった。
 食事を終え,12時半頃サンピエトロ広場に行くと,あの広い広場の端から端まで行列が出来ている。午前行事があり入れなかったので,午後1時からの入場だとのこと。最後尾に並ぶ。1時から動き出して,俺達が入ったのは2時半を過ぎていた。大聖堂に入り,向かったのはミケランジェロの傑作『ピエタ』の像である。これも,大学時代から本で見ていつかは本物を見たいと思っていたものだ。願いが叶い,ついに本物と対面する。人をかき分け一番前で見る。思っていた以上の素晴らしさだ。マリアの美しさ,慈愛に満ちた表情,そして柔らかな衣服の襞,ミケランジェロ24才の時の作品という。改めてミケランジェロの素晴らしさに脱帽した。ローマまで来て,並んで良かったと思った瞬間であった。大聖堂の中は,色々な彫刻や装飾が施されていて,やはりカトリックの総本山だと感じた。
 大聖堂を出ると,まだまだ列が続いていた。広場からサンタンジェンロ城まで歩き,橋の上の彫刻群を見る。ベルニーニ作の作品(レプリカ)を見るが,「ピエタ」を見た後は印象が薄い。バスに乗り,ホテルに帰る。
 夕食はホテルの近くのレストランに入り,ローマピザを食べる。俺の石窯で焼いたピザも捨てたもんではないと,自信を深めた夕食であった。
 今日は,まさにミケランジェロの日であった。

ローマ1日目

2012-05-26 12:25:52 | 日記
2012.5.25(金)

 エミレーツ航空の飛行機で,14時航空に着く。快適な空の旅であった。ローマは晴れ。暖かい。入国審査では,何を聞かれるのか,ドキドキして並んだが,パスポートの写真を見ただけで,一言も聞かれない。なんか緊張感がドット無くなってしまった。その後荷物を受け取り,レオナルドエキスプレスにて,ローマのテルミニ駅に移動。ローマの中は人がいっぱい。道路にもバイクや車で渋滞している。そして,信号もあまりなく,横断するのが大変だ。勇気を出し手を挙げて,車をストップさせて横断する。運転手とのアイコンタクトを取って横断するのがローマ風なのだそうだ。
 ホテルは娘が選んでくれた所で,駅に近く,部屋も綺麗で大満足だ。部屋の中で,荷物を整理するがセーフティボックスの使い方が分からない。フロントに行き,ボーイを呼んで使い方を聞く。妻がチップをやると喜んでいる。言葉は分からなくても,身振り手振りで何とかなるものだ。
 ホテルから街に出て向かったのは,近くのサンタ・マリア・デッラ・ビットリア教会である。ここには,ベルニー二の名作『聖テレーザの法悦』がある。聖女テレーザが神の愛に心を射貫かれ,恍惚とした一瞬を表現した作品である。あの硬い大理石を素材にして,あのような表情と衣服の襞の柔らかい感じを表現していることに大感激してきた。
 その後一端ホテルに戻り,再び外出し「オペラアリアとカンツォーネディナー」のツアーに参加。日本人ばかり約25人程の団体である。ほとんど団体参加であるが,何人かは個人参加の人たちもいて,名古屋の新婚夫婦と同席になった。新婚夫婦はイタリア最後の夜。定年夫婦はイタリア最初の夜である。ビールとワインを飲み,大いに話が盛り上がる。そうこうしているうち,私たちのテーブルの隣で,女性の歌手が歌い出した。その声量と歌声のすばらしさに心を動かされ,最後には,歌劇「ちょうちょう夫人」の中から,「ある晴れた日」をクエストをした。歌手が俺達夫婦のために歌ってくれることは素晴らしい。妻も大満足であった。
 バスで送ってもらい,部屋に入ったのは11時も近かった。その時には,もうバタンキューの状態であった。

ドバイ空港にて

2012-05-25 11:18:25 | 日記
2012.5.25(金)

 昨日22時のエミレーツ航空の319便にて成田を飛び立つ。27のAとBの席であったが間違って28の席に着いてしまう。出発間際に気づくがどうしようもない。幸いにあまり混んでいなかったで,本来の席の人は,27の席に座ったようであった。誠に申し分けない。隣には,外国の方が座ったが,シートベルトが解除なると,あいている別の席に移動してゆっくりと過ごすことが出来た。
 飛び立って約1時間もした頃,夕食が出てきた。俺は,金目鯛の煮付け,妻は牛肉の料理を注文し,赤ワインで二人の旅立ちを祝して乾杯する。その後赤ワインと白ワインの小瓶を追加して飲む。おいしい。弁当は,金目鯛の和食の方が口にあった。
 その後,ビデオ『戦火の馬』を見て,眠ろうとするが,なかなか寝付くことが出来ない。そうこうしているうち,日本時間の6時頃に朝食が来た。成田出発の便であるからであろうが,和食と洋食の2種類がある。またも,俺は和食(ぶりのにつけ)。妻は洋食(チーズ入りオムレツ)であった。
 ドバイ時間4時半頃,ドバイ空港に着く。外は暗く,空港近くになると灯りが見えてくる。あんな所にも,人が生活しているんだと思うとホッとしてくる。
 ドバイ空港に降り立つと,広い。そして,いろんな人種が渦巻いていて,いろんな商品が陳列されている。その中にいると,日本人なんて本当に,ちっぽけな物に思えてくる。
 いろいろな店があるが,ドバイ用の金を両替していないので,何も買わずに,搭乗ゲートのいすに座って,今これを書いている。ローマのことを楽しみにしながら……。
 今回の旅の目標の一つに「結婚37周年を祝い,新たな夫婦生活を見つけていこう」と言うことを決めてきた。子供達には,「お父さん,お母さんと旅行中に何回喧嘩するのかな?」と言われ,「30回以内。」と答えたが,今までまだ,1回もしていない。順調,順調。

搭乗だ

2012-05-24 20:32:43 | 日記
2012.5.24(木)

搭乗手続きも出国手続きも終了し、83番ゲートの所で、スマホを充電しながら書いている。いよいよ、ドバイに向けて出発だ。不安でいっぱいだが、まあ何とかなるだろうという、いつもの気持ちでいこうと思う。あまいと言われるが、今までこれで通してきたのだから。東京駅で、子ども達から見送りをしてもらって、大変嬉しかった。






いよいよ今日

2012-05-24 05:52:38 | 日記
 6月24日(木)いよいよ,今夜10時,成田からドバイに向けて飛び立つ。ドバイで5時間ほど乗り継ぎのための時間があるが,明日にはローマだ。妻は,20年ほど前にローマに行っているが,俺は初めて。どのような光景があるのか,どのような光や音があるのか。そして,どのような美術品が待っているのか。今から興奮してる。
 ベルニーニの彫刻やミケランジェロの絵画と彫刻,そして古代遺跡の数々,心ふるわせるものがたくさんある。大いに楽しんでこようと思う。

いよいよ今週に

2012-05-21 06:11:54 | 日記
 出発が迫ってきた。荷物の整理もだいたい終わり,スーツケースを航空宅配便で今夜送ろうと思う。
 旅の大まかな予定は次の通り。
 24(木)……成田(22:00)~ドバイ (エレミーツ航空)
 25(金)……ドバイ~ローマ(13:40)
 26(土)……バチカンを中心に観光
 27(日)……ローマ市内観光
 28(月)……ローマ~フィレンツェ(10:46)大聖堂周辺を中心に観光
 29(火)……ウッフィツィ美術館を中心に観光
 30(水)……アカデミア美術館を中心に観光
 31(木)……午前中フィレンツェ市内観光(13:25)~ベネチア(15:33)
  1(金)……サンマルコ教会を中心に観光
  2(土)……ベネチア~ミラノ(12:25) 『最後の晩餐』鑑賞……何と,諦めかけていたチケットが,取れたのである。
  3(日)……ミラノ~アンデルマット~ツェルマット(氷河特急乗車)
  4(月)……ツェルマット~ゴルナーグラート展望台・終日マッターホルンの麓
  5(火)……午前中ツェルマット観光~チューリッヒ(17:58)
  6(水)……午前中チューリッヒ市内観光~ドバイ(23:40)
  7(木)……ドバイ(2:50)~成田(17:35)
 夫婦で行くのは初めての海外旅行であり,それも個人旅行であるので,不安いっぱい,しかし不安以上の楽しみがいっぱいで,ドキドキしながらもワクワクという感じである。