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最近は子育てを中心に時々建築話、旅行記や映画の事を綴っています。

■集合住宅ならではの配管~集合管と耐火二層管

2007-01-12 22:41:05 | ■建築アイテム
この配管は”集合管継手”といって少し特殊な継手。
主に集合住宅などで利用される特殊な継手です。



配管の中にこのようなフィンがついています。
横から流れ込む排水が、管の周りをグルグルと渦を巻いて流れやすくするものです。
コレによって、下階の配水管の封水切れ(トラップの水が一緒にながれてしまうこと)を防止したり、ゴボゴボという嫌な音がしないようになります。

大手デベロッパーの集合住宅では標準装備となっていることが多い継手です。



施工中の配管です。
1個の縦管に何個もの横引き配管が合わさる場合特に効果的です。

この継手を使うと、配管の中央に空気の通り道が出来るので通気管が必要ないと考える方もいるようですが、かならずしもそうでは無いようです。
あくまで、通気管が必要でその効果を助長するものと考えたほうが良いようです。

■クボタの集合管継手についての説明はこちらから(この物件では他メーカーのものを採用しています。)

ちなみに北半球と南半球とでは水の渦が違うように、この配管はその方向に水が流れるようツバがついています・・・
ですから、この配管をオーストラリアで使おうと思ったらうまくいきません・・・
多分・・・



オマケにもう一つ解説を。
この配管は耐火二層管と呼ばれます。
こちらも主に集合住宅等で利用します。

これは、下階で火災が発生した時に竪穴を伝って火が燃え広がらない様にする為。
耐火建築物の区画貫通部(上の部屋と下の部屋)には、鉄管若しくはこのような不燃材で覆われた配管を使わなければならないことになっています。



貫通部から1mが耐火二層管をしなければいけない範囲。
なんで、こんな感じで配管が二種類使われています。
完成したら見えなくなってしまう部分ですが、こんな所に気をつけて設計をしております・・・


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