☆細見美術館 サイト
『飄々表具-杉本博司の表具表現世界』 ※9月6日(日)まで。
久しぶりの細見美術館。
コロナの影響で5月の末にずれ込んだ開幕で、「京都府外の方はご遠慮ください」。
訪れたのは6月の第1週で緊急事態宣言は解除されていたけど、県境越えの自粛は継続中。
受付で身分証の提示を求められたら、どうしよー。「今、持ってない」と言おう。
住所の記入を求められたら? 市内に実家があるセンパイのなら空で書けるから使おう。
と、対策をいろいろ考えていたけど、スマホでQRコードを読み取って携帯電話の番号を入力すればよくなっていて、肩透かし。
固定電話なら居住地域がわかっちゃうけど、携帯電話はそこはわからないからヨカッタ~
と思いつつ、展示室へ。
杉本博司さんは現代美術家で名前はよく聞く。
茶道具関係も手がけていらっしゃる。
(以前、MOA美術館で展覧会が開かれていて観に行った)
あとは、このblog解説前だけど六本木と赤坂の中間あたりにあるギャラリーで水の壁の茶室を見たことがある。
たしか、あれも杉本博司さんじゃなかったかなぁ。
今回は表具。
独特の表装が面白かった。
印象的だったもの(てか、感想をメモったもの)を記す。
貞暁の消息。
消息は鎌倉時代のもの。貞暁は頼朝の庶子。
(そういえば、大河ドラマ「草燃える」でチラッと寺に預けられた浮気相手が産んだ子が出てきた)
お茶の種を持ち帰った明恵上人が貞暁を訪ねた折りのお礼状だったかな?
上下が銀箔で風帯がなくて。
近くに明恵上人像もあって、そちらの表装には高野山や熊野(三山の神社?)ゆかりの裂が使われていた。
明恵上人が紀伊国の出身だということにあやかってのセレクト。
日課念仏には一文字が白地輪子すすき紋銀箔押し、中廻しは雲母引きなんとか。上下はなんと!?インド綿白地男性用ブラウス
印象として、白くてカッコイイと思って、解説を読んで裂地をメモったのだけど、ぎょっとした。
他の作品には中廻しに銀懐紙を使っているものもあった。
エジプトの「死者の書」(断片)を表装した軸もあった。
総縁はコプト裂、軸首は青銅の小さい置物?(もちろん、昔の)を代用的に用いていた。
坂本龍一の楽譜(『戦場のクリスマス』のメインテーマ)も表装に。
赤と緑の布が使われていて、クリスマスっぽかった。
アメリカ?の商品のポスターも表装されていて、これはもう新たな現代美術。
会場が暗い照明で、来場者も少なく、独特の雰囲気に包まれて、別世界に身を置いたような時間だった。
ただ、展示リストの文字が小さすぎたのと暗さゆえに展示室内ではメモがとりづらく、
もう細かいことは考えずに展示物を向き合うことしか出来なかった。
(印象には残ったけど、あとから掘り起こしが出来ないので、ブログ泣かせ。でも、まーよい展覧会)
小田原の江之浦測候所(予約制)も行ってみたいなぁ。
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