Akatsuki庵

日々と向き合って

大名家の茶道具

2023年10月24日 06時40分35秒 | 美術館・博物館etc.

★湯木美術館 サイト 
 秋季展『大名家の茶道具』 *9月1日(金)~12月10日(日) 700円→600円

10月の三連休・中日(なかび)にあたる日曜日の正午前に訪れたら、珍しく混んでいた。
「混む」といっても数名なんだけどね。
茶道具展に多い「茶道の先生風」なやや高齢女性ではなく、30代~50代の男性と女性でそれぞれ単独。
なんか、自分と重なる層の見学者が複数いるのは心強い。

とはいうものの、鑑賞の仕方も同じような感じで重ならないように展示ケースを微妙に行ったり来たりしながら観た。

<ケース1>
大井戸茶碗「対馬」は酒井忠勝(1587-1662)所持。
「酒井家」といわれれば、今年は大河ドラマの影響で「酒井忠次と関係が?」と思ってしまうが、
こちらは若狭酒井家の方。(同姓同名で忠次の息子?に「酒井忠勝」さんもいらっしゃるが、こちらの道具所持者ではないようだ)
むしろ、酒井忠以(宗雅)・酒井抱一兄弟のご先祖さん。
ちなみに、この連休中に鑑賞した展覧会の中で、酒井忠勝さんのお名前を何度か見た。ちょっと気になる存在になりつつある。

色絵薄文茶碗「武蔵野文」は仁清窯。久しぶりの再見。加賀八家の一つ、本多家の所蔵。(金沢訪問時にお屋敷を見学したかも~)
丹波焼茶碗は美濃・駒塚(今の岐阜羽島あたり)1万石の石河家の所蔵。

<ケース2>
古田織部ゆかり?の黒織部沓形茶碗、黒田家指導の高取焼沓形茶碗、毛利家の古萩筆洗形茶碗、平戸の松浦家の古唐津茶碗。

<ケース3>
色絵柳橋図水指(仁清窯)。回転展示で楽しい。池田藩家老の伊木三猿斎所持。京極家伝来。

<ケース4>
古染付山水図水指は大和郡山1.5万石の柳沢尭山(1753-1816)所持。不昧公門下の大名。
瀬戸肩衝茶入「飛鳥川」 は遠州指導の窯。若州酒井家の忠勝さん所持。
唐津焼肩衝茶入「老松」は尾州徳川家の付家老・竹腰家所蔵。

<ケース5>
唐物独楽中次は松井忠次から松平周防守へ。
御本茶碗「時しらぶ」は対馬宗家。
黒茶碗「曙」(一入作)は毛利家伝来。
茶杓「虹」 金森宗和作。 伊達家の茶道役・清水道竿(どうかん)所持。

ケース6は掛物。
数点あったけど、酒井抱一筆の短冊しか覚えていない。

ケース7以降は省略。

過去に何度も見た茶道具もどういう由来(どの大名が所持していたのか)に着目して鑑賞するとまた違った味わいがあるね。

※湯木美術館のバックナンバーリストはこちら


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