目を覚ますと

最近、目を覚まし　一番に行く場所がある。
我が家の庭である。
庭といっても　猫の額ほど、、、畳半畳ほどのスペースに南天やオリーブの鉢植え、朝顔から名前も知らない花々が雑然と植わっている。
その庭に向かい　「けろたぁ～」と小声で呼ぶのが日課となっている。
けろたとは、7月半ばからこの庭に住み着いた住人茶色いカエル君のことである。
カエルなので、普通の大きさの声では耳が痛いのでは？と小声で呼ぶ。

一度、けろたに触れてみたことがあるが
ひんやりと冷たくて気持ちがよかった。
若かりし頃は、どんな小さなカエルを見ても
たいそう大きな悲鳴を上げていたものだが
歳を重ねたためか　はたまた母は強し！ということか
平気で触れることができるようになった。
しかし
魚は人の体温でやけどをするという話を思い出し、カエルもか？と
それ以来、けろたには触れることをやめている。

私はけろたと呼んでいるが
娘は「ちゃいろ」夫は「ぴょんきち」と呼んでいる。
家族の者各自が自分の呼んだ声に振り向く、だのじっとこっちを見つめるだのと
満足しているが
実際のところ彼はどう思っているのだろう？

最近、姿をみせぬのがその答えかもしれぬ、、、。