韓国ドラマは哲学的感性を刺激する

韓国ドラマ、IT・デジタルなこと、AIなどと並んで哲学に関する事柄や、よろずこの世界の出来事について書き綴ります

上下関係に厳しい国・韓国~けんかの最中も敬語って!?

2020-12-19 17:08:57 | 韓国ドラマ
 韓国ドラマをみていてすぐに気づくことがあります。それは、時代を問わず上下関係に厳しい国だということです。初対面の相手に対しては、自分との地位の上下関係、そして年齢を確認しないことには会話もできません。

 相手と自分との上下関係が不明だと、敬語なのか、ため口でいいのか判断できないからです。ですから、初対面の相手に対しては厳密に年齢や地位を尋ねます。もし誕生日が同じだとしたら、生まれた時間まで比較しようとします。そうまでして上下関係をはっきりさせるなんて、とても興味深いことではありませんか。

 そして、けんかや言い争いの最中も目上の人間には敬語を使います。敬語を使わなくなるのは、本当に最後の最後、感情が高まって大暴れするときです。

 韓国ドラマをみていて、たとえ韓国語がわからなくても慣れれば敬語をつかっているのかどうかわかるようになるので、そういう意味でも韓国ドラマはぜひ字幕で見ることをお勧めします。もし、今までそんなことを意識したことがなかったら、これからは気を付けてみてみてください。

 気を付けるキーワードは、時代劇なら「ナウリ」、「ヨンガム」、「テガム」です。いずれも官職についている人に呼び掛けるときに使う言葉で右に行くほど偉くなります。そしておもしろいことに、もし官職を辞したり、極端な話島流しになってしまった相手にも、現役時代の最高位の呼び方をするのです。

 もし、初級、中級官吏だったらナウリですし、高級官吏ならヨンガム、あるいは最高位の人たちならテガムと呼びかけることになります。

 相手の品階(官職の位)をつけて呼ぶ場合は、たとえば、一番下っ端の初級官吏の品階はチャンボンなので、その人にはチャンボンナウリと呼びかけることになります。また、これは品階ではないのですが、王様の主治医は「御医(オイ)」なので呼びかけは、「オイヨンガム」となります。時代劇で気を付けているといっぱい耳に入ってきますよ。

 現代劇でちょっと面白いシーン、いきなり相手に向かって「ナウリ」と呼びかけるシーンが出てくることがありますが、これはふざけて時代劇の真似をしているわけです。ここから、時代劇ごっこが始まったりします。

 日本語だと、「お願いします、旦那様」くらいの意味ですが、韓国語なら「ナウリ」一語でそれが表現できてしまうのは、大変興味深いことですね。

 現代劇ならやはり、「サジャンニム」(社長)とか「ブチャンニム」(部長)など、会社の役職でしょうか。~ニムは敬称で、呼びかけの場合は必ずつけます。私は韓国語を習ったことがないので間違っていたら申し訳ないのですが、韓国の会社の役職は日本語とほぼ同じで、漢字をそのまま韓国語読みすればいいのです。

 冬ソナでヨン様が扮していたカン・ジュンサンは「イサ」(理事:日本だと取締役)、その部下でいい味を出していたキム次長はキム「チャチャン」(次長)になります。

 韓国語には中国語由来の言葉や日本語由来のことがいっぱいあるし、語の順番が日本語と同じなので、韓国語をきちんと学ばなくても、ドラマを字幕でみるととてもたのしいですよ。

 今まであまり、意識したことがなかったのなら、ぜひ次回からはそうしてみてください。最初はちょっと難しいかもしれませんが、好きなドラマなら最終話を見終わるころにはすっかり耳に慣れていることと思います。

 韓国ドラマのちょっと変わった楽しみ方。ぜひ試してみてくださいね。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。