韓国ドラマは哲学的感性を刺激する

韓国ドラマ、IT・デジタルなこと、AIなどと並んで哲学に関する事柄や、よろずこの世界の出来事について書き綴ります

資格と職業倫理

2005-11-25 07:00:00 | 情報セキュリティ
構造計算書偽造事件で考えさせられるのは、なんと言っても一級建築士が事件の張本人だと言うことです。きちんとした国家資格を持った専門家が、救いようのない事件を起こし、その影響は日々拡大しています。

 今回は建築の分野の事件ですが、情報セキュリティの分野でも本質的には変わらないと思います。情報サービスの世界では、専門家として仕事をするために特に資格は必要ありません。いろいろな資格制度はありますが、その資格を持っていないとできないという仕事は基本的にはありません。

 しかし、資格が必要ないからと言って誰でもができるかといえばそういうわけではありません。実力と信用がなければ、この分野で成功はおぼつかないでしょう。

 資格を取ることは、たしかに社会的な信用は増しますが、それが、直接仕事の能力に結びつくわけではありません。このことは、資格取得が必須の職業、建築士や、医師といった職業にもあてはまると思います。本当に、この人は国家試験に合格して資格をもっているのか、と疑われるような輩が問題になることは珍しくありません。

 もちろん、無免許の医師が診療を行えば法律違反になって、そのような行為は論外ですが、われわれの側でも資格を全面的に信用せずに、相手の実力を見極める必要が出てくるということになります。

 しかし、これは至難のわざです。そして、そこが今回の問題点になります。このような不正をはたらく専門家を別な専門家が検査、チェックする機能すら働かなかったということで、救いようのない事件となってしまいました。

 結局、資格と職業倫理は別物だと理解し、その人が本当に専門家として信頼できる人物かを判断するのはわれわれ自身だということになってしまいます。

 悲しいことですが、日頃から用心するにこしたことはありません。欠陥マンションを買わされたり、藪医者にかかって命を落とさないためには、最後は自分自身の判断にかかっているのですから。

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