遠州嫁日記ZZ

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浜松と台風

2012-06-25 19:49:35 | 遠州あたり
台風4号が浜松の近く、正確には豊橋のはしっこを通り過ぎて行きました。
去年の台風では、浜松は大変な目に遭ったので、びくびくしていたのですが、やはり今回も大変でした。

浜松の人って、どういうわけか、地震も台風も、自分たちのところには来ないと固く確信しているのですよね~。
外に住んでいる人から見ると、

「静岡県に住んでいるのに、地震も来ないなんて、なぜそんなことが言えるのか??」

と、詰め寄りたくなるような、わけのわからない確信に満ちているのです。

そういえば、戦中に大きな地震が来た時も、磐田には甚大な被害をもたらしたようですが、浜松はそれほどでもなかったという話を色々と聞きます。

今まであまり地震の被害がなかった。
だから、浜松には地震が来ない。

…んだそうです!!

冗談なんだよね、むしろ、この発言は郷土愛のあらわれ?とか思っていたのですが、去年の秋、台風が来た時、どうやら本当にそう思い込んでいるらしいということを知りました!

刻一刻と台風の進路が予想される台風前夜とか、前々夜、生粋の浜松人である家人は、絶対に天気予報を見ません。
意識して見ないというより、全く無関心で、見るべきという気持ちすらないようなのです!

西国出身の私は、台風が発生すると、必ず天気予報を確認せずにはおられません。

今沖縄あたりか…進路がこのくらいだと、こういうルートかな…。
実家の方は今回は通らないかも。
でも、雨が降るから大変だな…お米は大丈夫かな…などと、天気図をにらみながら考えて、被害を予測します。

でも、そうして私が真剣に見ているというのに、家人はさっさとチャンネルを変えてしまいます。

「なんで変えるのよ!?台風が来てるでしょ??!天気予報にしてよ!!!」

「ええっ??」

と、家人は慌ててチャンネルを戻してくれますが、どうして私が天気予報を見たがるのかわからないらしく、私が見ている間、じりじりしながらチャンネルを変えるタイミングを待っています。

この人はマジで天気予報が気にならないんだろうか…。
台風が来るというのに!!!

と、家人の脳天気っぷりが長いこと理解できなかったのですが、理由を聞いてみてまたびっくり。

「浜松は台風来ないから。」

あっさり。

「はあ?なんでそんなこと言い切れるのよ??」

「だって、来たことが本当にないんだよ。昔の伊勢湾台風は大変だったけど、それから後は殆ど浜松には来ないんだ。地形のせいなのかわからないけど、絶対にこっちには来ないんだよ。」

と、自慢気に語るではありませんか!!!

そんなこと言ったって、伊勢湾台風は来たわけでしょ?!!
進路を気にして、近づいて来たら備えるのが当たり前でしょうが!!

…と怒っていた私ですが、まあ、たしかに、浜松に住んでから、ほんとに台風がほとんどやってこないんですよね~。
他の土地がどんなに大変でも、浜松の被害なんて、本当にないんです。

なんて楽な土地なんだ!浜松には地震も台風も来ないって…本当かも??
などと、このごろ浜松人に同化しつつあったのですが、ついに、ついにその自信が根底から揺らぐ時がやってきました!!

私は例によって、天気予報を毎回チェック!これは浜松直撃だ!!もう上陸だ!!大きいぞ!!とドキドキしていたのですが、だ~~れも雨戸も閉めない!
何の準備もしないんです!!

仕方がないので、自分で雨戸を閉めてまわり、鉢なども避難させ、その時を待っておりました。
もう、テレビとツイッターで情報集めまくりです!
どんどん風が激しくなって、これはやばいな~~と思っていましたら、なんと家人が外に出て行き、飛んできた瓦とか、木の枝とかを拾っているではありませんか!!

な、何をやっとるんじゃあ~~~~!!
危ないじゃないかあ~~~!!
台風の時に外に出るとは何事か???!!
何が飛んでくるかわからないだろーが!!!!?

でも、家人は天気予報を見てもいないので、台風が浜松に上陸しているとは露ほども思ってもいなかったそうです。

だけど、あんなに風が吹いて、ひどいことになっているのに、上陸を認識していなかったって、どういうこと?!?
テレビついていたの一緒に見てたでしょ?!!!

全くもって、脳天気にもほどがありますよ!!!

で、それはうちの家人だけではなかったようなんですよね…。
普段台風が来ないから、何の準備をしたらいいかすら、浜松の人たちって本当に!!!知らないんです!!

普通台風が迫ってきたら、ビニールハウスなんかはビニールをはずすのがキホン!!…と思っていたんですが、そんなこと誰もしていなかったので、ビニールハウスの枠が曲がったり、ビニールが破れたりして、全く使えなくなった気の毒な農家の方が続出したそうなんです…。

し、信じられない…!でも、本当なんだわ…。
だから、台風の時外に出ると危ないという常識も、この人達にはないんだわ…。

だから、避難勧告が出た時だって、近くの川の増水を見に行ったりしちゃったんだわ!!!!

「駅の方の新川はすごいらしいぞ!あそこが決壊したら、困るな!!こっちはまだそれほどでもないかもな!!」

それほどでもあるんだよ!!
避難勧告出てるんだよ!!!

まあでも、実際、避難勧告が出たって、逃げるようなところもなかったりするんですよね。
だからかどうか、誰もそんなこと気にしていなかったそうなんです。

避難勧告ですよ??

ツイッター友達は、ひどく心配して教えてくれたりもして…。
とほほですよ…。

その甚大な被害をもたらした台風の後では、豊橋あたりから屋根の修繕のご用はないですかと聞きに来ていたそうです。
…っていうか、豊橋の方が被害甚大だったのでは?
なのに浜松まで出張ですか…。

そして、今回の台風では、とうとう我が家も停電しました!!!

夜の9時ころに突然電気が消えてしまい、しばらく待ちましたが全くダメ。
風がびょーびょー吹いているっていうのに、家人は外に出てきて、

「すぐその先は電気ついてるみたいだぞ!でも、あっちの方は真っ暗だ!!」

いや…確認する必要なんてないから!!
確認したって、電気つかないから!!!
それより外に出たら危ないでしょうが??!!

…でも、男は現状確認しないではいられないんですよね~。
市内がまだらに停電してしまったらしく、結局何もすることもないので、寝てしまいました。

中部電力さんは全力で復帰に努力してくれたらしく、我が家のあたりは真夜中には復旧していました。
台風の中心は通り過ぎていましたが、まだ風は強くて、でもあんな中でも、電力会社の方は、作業しなくてはならないんですね…。
早く回復して、本当に有り難かったです。

地域によっては、もっと時間がかかったところもあったようですけれども。

ただ、今回は瓦が飛んだりという被害は少なかったようです。
しかし、海からの潮風で、植物が殆どダメに!!!
潮をかぶった車がべとべとに!!!!

街路樹の葉っぱなども真っ茶色になって地面に落ちています。
大事なハーブは真っ黒に。
そして、たいして気にもかけなかった雑草だけはやけに元気です。

とほほ…。

直撃ではなかったにしろ、結構浜松も台風の通り道になってしまったんでしょうか…。
あんまり嬉しくないですが、天災は仕方ないですよね…。

これを機に、災害に対する備えをもっとシビアにしなければと、再確認した私でした…。
せめて、せめて私だけでも…。


大須演芸場でおやじ度アップ!

2012-06-18 20:05:41 | 愛知あたり
名古屋での用事が終わって、大須にまわってきました。

名古屋から地下鉄で2駅くらい。
大須って、大須観音の参道に発展した町のようで、名古屋の浅草…という感じでしょうか。

なんか、いきなりすっごい人出なんですよ…。



意外と若い人も沢山いて…。



名古屋っぽく(?)突然招き猫なんかもいたりして…。



なんだか変なものも沢山売っているんですよ~。



この光るお皿とか、バリのものらしいんですが、だ、誰が買うの~??いつ使うの~??
とか思うんですが、名古屋の人には丁度いいのかなあ~。
ぴかぴか光って、不思議な引力がありますよね~。



山ほどの缶バッジも…。



いつ着るの??みたいなラメと原色の嵐…!

これって、舞台衣装なんですかね~。
でも、普通の服と混じって売られてるんですけど…。



こういう不思議なお店がぎゅうぎゅうに並んでて…!
結構立ち止まって見たいようなお店も沢山あるんですよね。
それも、ここでしか買えないだろうな…って感じのものが。

あと、唐揚げが流行っているらしく、沢山ある唐揚げやさんは、どこも行列ができていました!
(あっ!これはたこやき屋さんですけど…!)



膨大な鳥の丸焼きを焼き続けるお店とか…!



なんか野蛮なんだけどやけに美味しそうなんですよね~…!!

そうこうしているうちに、大須観音に着きました!





ビルと繁華街の中に、ぽっかりとあるんですよ。
ほんとに立派なお寺です。

そして、今回の目的地、「大須演芸場」へと裏通りを歩きます。

裏通りもかなりいい感じなんですよね、大須って。

ペットショップとか、







なかなかディープでヘビーでステキな世界です。

その裏通りに、大須演芸場はあります。



名古屋で一つだけの演芸場だそうで、おばさんとおじさんがやっていました。
入ったのが三時ころでしたので、1500円の見料を1000円にまけてくれました。
どうもありがとうございます!

入ってみると、「美人演歌歌手」の星まゆみさんのステージ中!
テレサ・テンや、オリジナルの曲を歌ってくれて、観客とも握手してくれました!

舞台の上は、靴を履いてはいけないようなのです。
なので、星まゆみさんは、歌っている時にははだしです。

でも、観客と握手しに下りてくる時、下手の衝立の後ろに置いてあったヒール付きのサンダルをささっと手で持って、舞台の階段を下りて、サンダルを履いて、客席を歌いながら回ってくれました。

なんか、そういうところが、ちょっと面白いというか、なんともいえずよかったですね~。

それから、三味線を弾きながら語ってくれた自称80過ぎのかつら竜鶴さんとか、若い落語家の獅竜さんとか、面白かったです。

あと、漫談の玉川平太朗さん!

かなりうまいな~と思って見ていたんですが、やっぱりプロ歴長い方でした。

http://www.youtube.com/watch?v=hxq3Kh1nrjg

テレビのお笑い番組などで、本番に入る前に、観客のムードを盛り上げる仕事ってあるそうなんです。
前説っていうんだそうです。
テレビには出ないけれど、後の芸人さんとかがやりやすいように、観客をリラックスさせたり、笑わせたりしなくちゃならないんですが、自分のネタをやってはいけないんですって。

ネタをやるのは芸人さんだから。

ネタなしで盛り上げるって、どうやってやるのかな??
かなりのテクニックですよね!

あ~、そういう仕事もあるんだ~。
むしろ、こういう人の芸を見たいけどな…と、ちょっと思ったりもしました。

演芸場って、朝からずーっと入っていてもいいんですって。
大須演芸場は一日三公演でしたから、私たちが見たのは三度目なんですね。

「初めての人、手を挙げて!」
って言われて上げたのは、私と家人、そしてあと一人だけだったので、後の方はみんな二度目か三度目なんですね~。
朝からいる人も、初めての人も、楽しませなくてはならないって、結構大変だと思うんですけれども、笑わせてもらいました。

すごいです!

最後は落語の桂珍念さん。桂文珍の弟子だそうです。

思うんですが、落語って、江戸時代の世界を作り出さなくちゃならないので、本当に芸がないと、なんかこう、こっちはしれーっとしてしまうような気がするんですよね。

そのあたり、さすがに珍念さん、さくっと落語の世界を構築してくれて、さっと入っていけました。

私たち、後から入ったし、後ろの席に座ったんですが、もっと前で見ればよかった。
ライブの良さって、ありますよね。
やはりかぶりつきでないとね!

実を言うと、観客はそれほど多くはなかったんですが、私たちは結構楽しめました。
なんかこう、地方の良さって、あると思うんですよね~。

あと、なんというか、昭和な「寅さん」の世界に入ったみたいな、不思議な感じでしたね~。
私、どんどんおやじ度が増していっているような気がしますが…。
でも、こういうディープさって、なかなか捨てがたいものがあります~。

大須演芸場の建物自体も結構古くて、なんか雰囲気ありますよ~。
公演中はビールOKだし。(笑)

是非また行ってみたいと思いました。

スズキ歴史館はすごい!!

2012-06-10 21:36:13 | 遠州あたり
浜松を支える企業の一つ、スズキのものづくりの歴史を展示してある「スズキ歴史館」に行ってきました!

http://www.suzuki-rekishikan.jp/index.html

丁度スズキの本社の真ん前に建っているスズキ歴史館は、三階建てのとても立派な建物。

そして、ここ、実に穴場です!
予約は必要ですが、入場無料ですし、スズキの歴史を学ぶとともに、自動車産業の発展の歴史、自動車の作り方もばっちり学べるすごい資料館です!

展示物のそばにはスイッチがあって、画像で色々説明してくれて、それがすご~くわかりやすいんです!
中には回り舞台みたいなものあったりします!
なんか、異様にお金かかっているんですよ~~!

これは、さっさと見に来なくて損したなあと思いました!!
夏休みなんか、お子様と一緒に来たら、少なくとも半日は楽しく遊べますね~!

3階の展示室から見ていくのですが、スズキの前身鈴木式織機の世界から展示が始まります。



スズキは自動織機の発明から始まっています。

トヨタも、浜松の地から自動織機で始まっていきますが、何かそういうものが生まれる土地柄なんでしょうか。
自動織機のニーズが生まれるような、織物産業が既に盛んな土地だったんですよね。

自動織機で縦縞を織るのはわかるのですが、格子縞を自動で織る織機を初代の鈴木道雄社長が発明し、織物とともに、織機も輸出していきます。
これ、説明聞いたんですが、なんで格子縞が織れるのか、やっぱりよくわかりません…。



いまだに輸出先の東アジアでは、現役だったりするのですって!
戦前のものですよ??

日本のものづくりって、すごいなあって思いました。

そして、やっぱり、織機もいいけど、もっと違う物売らなきゃということで、自転車にエンジンがついたものから、バイク、バイクの発展したものとしての軽自動車を作っていくことになるんです。



で、開発したバイクの性能を試すために、ユーラシアをバイクでなぜか無銭横断してヨーロッパまで走破してしまったりもするんですよ~。
な、なんで無銭???という謎はありつつも、無闇にすごい!!



知らなかったんですが、軽自動車って、バイクにサイドカーがついたという考え方なんですって!!!
バ、バイクだったなんて…!
無知でした…!!

渾身の開発によって初めて作られた「スズライト」が家に来た~!!っていうドラマとか、




軽トラックが40年代の浜松の町中を走るCG画像とか、どんだけ~~~~ってくらいこだわって作られています!



これ、昔の浜松を知る人は、本当に懐かしいでしょうね!

あと、すごいのは3Dの映画もあるんです!2Fの奥に映写室があって、3D用のメガネも配ってくれて、車の型押しから塗装まで、可愛いキャラクターが工程を案内してくれます。

かなり本格的なアトラクション(?!)で、ここぞという時に、座席が揺れたり、冷たい霧が吹きかけられたりもします。

楽しい!!

それと、この映写室を出たところに、塗装の説明をするスペースがあるんです。
(ここ、写真撮るのを忘れてしまったんです!すみません!!)
丁度、凄いロボットが、こちらのボタンの命令によって、ドアの入れ替えをする、派手なスペースの向かいです。

実に地味なところなんですが、そこの説明ボタンを押すと、壁に埋め込まれたフラスコみたいな丸い入れ物に入っている樹脂がさーっと落ちてきて、塗装の説明が始まります。
それを大人しく聞いていると、最後に下の穴からこのミニカーが出てくるんです!!
ご褒美か?!

スズキのスウィフトです!! ↓



か、可愛い!!!
スズキのマークと、「スウィフト」って、ちゃんと書いてある!!

た、タダですか、これ~~~?!!
昔のおもちゃみたいに、ちょっとバックさせるとねじがまかれる仕組み(よくわかっていない)なのか、ちゃんと走るんですよ~~~!!

これは行ってゲットしなきゃでしょう~~!

スズキ大盤振る舞い!!

あとは伝説のアルトとか!



伝説のKATANAとか!




多分この道に詳しい方は泣いて喜ぶメカの数々が展示されています。

私は、車輪が4つついていれば何でもいいし、道を走っている車を見ても、どれが何やら全然わからないという、車については本当にひどい認識力ですが、これを見ると、やっぱりスズキの車が欲しくなりますね~。

いや~~、有意義な休日でした。

忙しい時間を割いて案内してくださったSさん、本当にありがとうございました。
また今度、誰かを連れて行ってみたい名所でありました!!