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喜劇駅前温泉

2009-11-14 10:39:52 | 日常
森繁久弥氏が亡くなりました。

私たちの世代ともなると、演劇界の重鎮らしい…というくらいの認識で、あまり馴染みのない方…と思っていたのですが、少し前、駅前シリーズの「駅前温泉」を見て、目から鱗がぼろぼろ落ちました。

森繁久弥先生、大俳優なんだ!!ということをちょこっとだけ理解したというか…。

喜劇駅前シリーズは、社長シリーズよりはマイナーですが、そのシリーズの中に、浜松駅を舞台にした「駅前弁当」というのがあって、それを家人と見たのが最初です。

昔の浜松界隈が映っていて、こんなだったんだ~と見ました。
ヒロインの未亡人のやっているお弁当やさんは、今も浜松にあるお弁当やさんの「自笑亭」がモデルというのは有名な話だそうです。
興味のある方は、ご覧になると懐かしいのではないでしょうか。

浜名湖のまわりを、バイク(の前身)でぶんぶん走るところとか、物凄く浜松らしいです。
しかし、物語そのものは、とりたてて普通…という感じでした。

でも、先日また家人が借りてきた「駅前温泉」を「またか~」と思いながら一緒に見たのですが、これが実に面白かった!!
さびれかけた温泉街の、主にどたばたなのですが、俳優陣が本当~~に上手い!!
昔の俳優さんたちのコメディの質って、今と全然レベルが違うという感じ。
もう、物凄く豊かで、見てるだけでワクワクしちゃう。
比べても意味無いほど、今の演劇やお笑いって、失われたものが多いんだな…と、ついつい思ってしまいました…。

すごく笑えるんだけど、やがて哀し、みたいな、なんともいえないほろりとした後味なんですよね…。
登場人物たちも、みんな馬鹿馬鹿しい人達なんですが、何か哀しいものを持っていて。
映画自体のニュアンスもすごく複雑で、これでコメディなんだ…とびっくり。

駅前シリーズは他にも名作があるそうなので、時々覗いてみたいなと思っています。
社長シリーズも、まあ、そのうちに…。

しかし、目下の私の悩みは、映画の趣味がどんどんオヤジ臭くなっていくこと…。
なんだか、このごろ戦前とか、戦後間もなくの映画ばっかり見ているような…。
この上、社長シリーズなんか見ちゃったら、オヤジ化が更に進んでしまう…。

一応、ハリポタとかも見てるのに…。