本日(正しくは昨日)めでたく、函館と札幌で桜の開花宣言が発表とのこと!🌸
雪に埋もれていた北海道にも、ようやく春の足音が来た感が。
自分の地元にはいつ来てくれるのかなぁ・・・
明日の気温は、珍しく20℃くらいまで上がるらしいので、一気に桜前線も北上してくれるのかな?
お花見モードもまっしぐらだな、北海道は(笑)
昨日、今日と読んでいた本はこちらでした。
高野秀行さん 『酒を主食とする人々』 本の雑誌社
表表紙のタイトルと写真も衝撃的ですが、裏表紙の帯もなかなかの刺激強めw
著者の高野秀行さんは、ノンフィクション作家で、
早稲田大学では探検部に所属し、当時は『幻獣ムベンベを追え』という本も出されています。
この本は、某週刊誌の文芸コーナーでも紹介されていて、
タイトルの「酒を主食」という文字ヅラを見た瞬間に「これは読むべし!」と即、決定w
TBSのテレビ番組『クレイジージャーニー』という番組の壮大な旅ロケの裏側を書いたもので、
エチオピアにいる現地の民族の村に入り、実際にその地に数日間、身を置いて、
なぜ、お酒が主食となっているのかというナゾを探っていくディープなレポ。
読んでいると、海外渡航の経験豊富な高野さんのコミュ力はもちろん、その地への適応能力の凄さがハンパなく、
最初は飲んだお酒の味覚も「?」だったけれど、段々と欲してしまう様子がまさにコミカル三昧。
高野さんが、その村の歴史や気候などを紐解いていくと、
老若男女関係なく、こどももお酒を飲むという経緯や、
自給自足、その土地ならではの理にかなった理由があることがわかり、
世界には、「それ、ホントに?マジで?」と常識をがっつり覆す国があるんだと実感。
この本の中では、お酒を飲み続けることについての医学的な見解や、
古くからの知恵を活かし、最先端の文明機器がない村での生活実態、
過去にあった村同士の諍いという歴史、
人と人が綿密につながっている小さなコミュニティーの中で生きること、
今の日本ではちょっと考えられないような現実がそこにあること、
現地でお酒を飲んでいる高野さんの様子を読みながら、まさに自分もお酒を飲むように、ページが進んでいきました。
お酒は人と人とをつなぐ役目もあれば、相手を知るための会話のきっかけづくりにもなる。
飲み過ぎは良くないという言葉は、ここでは通用しないのが面白い。
でも人間って、どんなに飲み過ぎてツライ思いをしても、「二日酔い」はいつまでも学ばないというのはナゼなんでしょうね?w
読み終わった後の満足感、良かったです。