あるスーフィー巡礼者の日記

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沖縄基地問題の深層(2) 分割統治に心を一つにして対抗しよう

2010年07月02日 | 歴史の深層を読み解く

【分割して統治せよ】

日本人同士で仲間割れを起こさせて自分たちの占領を有利に進めるというアメリカ政府の手法は今も変わっていない。アメリカ政府は「地元住民の同意が得られない移転は認められない」と口先では言いながら、決して日本から出て行こうとしない。地元住民の同意が得られていない駐留を続けているのである。悪いのは自分たちではなく日本政府だと思わせて日本人同士の分裂を狙っているのである。

それは、幕末の欧米諸国連合による日本支配の開始から始まった。欧米諸国連合は、日本を食い物にするために、攘夷派と開国派の間の仲間割れを起こさせ、幕府と朝廷の仲間割れを起こさせ、薩摩と長州の仲間割れを起こさせた。今、日本で起きている現象とは、まさしく幕末の日本で起きた現象と同じである。欧米諸国連合による日本の侵略・支配の試みは、今も終わっていないのである。

【今も続く欧米支配層による分割統治】

それは、大英帝国がインドを支配する時に使った手法でもある。「分割して統治せよ」という原則に従い、大英帝国は、それまで基本的には仲良く暮らしていたヒンドゥー教徒とイスラム教徒の間に仲間割れを起こさせてその支配を継続させたのである。

そして、その策略は見事に成功し、インドとパキスタンは分離独立することになった。インドとパキスタンを対立させてその背後で欧米諸国が漁夫の利を得ると言う分割統治は今も続いている。

朝鮮半島における南北朝鮮の対立、韓国内の対北朝鮮強硬派と穏健派の対立、日本と北朝鮮の対立、日本と中国の対立、中国と韓国の対立、日本と韓国の対立、パレスチナにおけるアラブ人とユダヤ人の対立、アラブ人の中の過激派と穏健派の対立、ユダヤ人の中の過激派とパレスチナ共存派の対立、アフガニスタンにおける親米政権派とタリバーン派の対立、イラクにおけるシーア派とスンニ派の対立、日本における民主党と反民主連合の対立、民主党内の主流派と反主流派の対立、これらは、すべてアメリカを中心とする欧米諸国の支配層が引き起こし、あるいは助長しているものである。

これらは、彼らが今まで成果を収めてきた分割統治原理に従って行われているのである。

【罠にはまりつつある日本人】

今、日本人は再びまんまとその罠にはまりつつある。沖縄の人たちは、日本政府を非難するよりも、日本人が一致団結してアメリカ軍の占領を終わらせるべきなのに、アメリカに意見を言うよりも、日本政府に意見を言っているのである。

日本国内の他の地域の人たち、グアムやサイパンの人たちとも団結して米軍の祖国帰還を求めるべきなのに、それをしようとしない。

【分割統治に団結して立ち向かおう】

日本人は、国内で一致団結するだけでなくアジアの人々とも団結して行かなければならない。南北朝鮮の人たちと団結し、アフガニスタンの人たちと団結し、イラクの人たちと団結し、パレスチナ・イスラエルの人たち(アラブ人とユダヤ人の両方)と団結し、アフリカの人たち、南北アメリカの先住民の人たち、オーストラリアの先住民の人たちと団結して、欧米支配層の分割統治に対抗して行かなければならない。

南北朝鮮の対立や日本と北朝鮮の対立を助長する北朝鮮制裁、対イラン制裁、今も続くイラク戦争やアフガン戦争、そう言った分割支配に同調する愚は何としても避けなければならない。

【欧米諸国の人たちとも団結を】

欧米諸国の一般庶民とも団結して行かなければならない。欧米諸国にもアジア・アフリカ・中南米諸国の分割統治に反対する人たちは沢山いる。欧米諸国の富裕層にも良心に満ちた人たちは沢山いる。彼らとも団結して行かなければ行けない。

分割統治を進める欧米諸国の支配層の人々の心の中にも良心はある。彼らの中の良心とも団結して行かなければならない。

【真の敵への唯一の対抗手段とは】

敵は、欧米諸国ではないし、米国でもないし、白人でもないし、白人支配層でもない。本当の敵とは、私たちの心の中の貪りと憎しみの心なのである。その真の敵に対抗するためには、私たち自身の心を平和と和解への強い意思のもとに一つに結び合わせること、それが最も大切なことである。分割統治に対抗するための唯一の手段とは、すべてを一つに結び合わせる愛の心である