この指は、
僕のモノのはずなのに、
けれど、僕の言うことを聞かない。
ちゃんと動く。
でも、僕の意志とは離れ、自由だ。
それは自立していて、何にも属さない。
みんなはそれを知らない。
ただ見ただけでは判らない。
だから気付かれないでやり過ごして来た。
子供の頃からそうだった。
僕には当たり前のことだった。
やりきれない。
繰り返される。
指は、何処かに落ち着こうと、焦る。
その先を求めて、
手当りしだいに動き回る。
せわしない動きに疲れ、
投げやりに放り出す。
指先の力は、示される前に呑み込まれる。
その動きを僕の眼が追いかける。
あの人は、それを知っていた。
「あなたの指」とか「彼の指」とか、
それを呼ぶことはない。
僕から独立した突起であることを判っている。
まるでモノのように、「その指」と呼んでいた。
時には自分の所有物のように、それを呼んだ。
指は落ち着きなく這い廻る。
手探りでその落ち着く先を探している。
緩やかな勾配を昇り、
縊れた曲り角で折り返す。
僕の呼吸とは別に、
リズムが狂い、弧を描く。
刻む。
凍えたガラスの曇りを拭う。
滑り落ちるしずくを、掬おうとする。
間にあわなくて、滴り落ちる。
溶けて絡み付く感覚に、僕は戸惑ってしまう。
音のない言葉を隠し持っていて、
その身体に、
震えるのを伝えている。
それは上手に嘘をつく。
僕のモノのはずなのに、
けれど、僕の言うことを聞かない。
ちゃんと動く。
でも、僕の意志とは離れ、自由だ。
それは自立していて、何にも属さない。
みんなはそれを知らない。
ただ見ただけでは判らない。
だから気付かれないでやり過ごして来た。
子供の頃からそうだった。
僕には当たり前のことだった。
やりきれない。
繰り返される。
指は、何処かに落ち着こうと、焦る。
その先を求めて、
手当りしだいに動き回る。
せわしない動きに疲れ、
投げやりに放り出す。
指先の力は、示される前に呑み込まれる。
その動きを僕の眼が追いかける。
あの人は、それを知っていた。
「あなたの指」とか「彼の指」とか、
それを呼ぶことはない。
僕から独立した突起であることを判っている。
まるでモノのように、「その指」と呼んでいた。
時には自分の所有物のように、それを呼んだ。
指は落ち着きなく這い廻る。
手探りでその落ち着く先を探している。
緩やかな勾配を昇り、
縊れた曲り角で折り返す。
僕の呼吸とは別に、
リズムが狂い、弧を描く。
刻む。
凍えたガラスの曇りを拭う。
滑り落ちるしずくを、掬おうとする。
間にあわなくて、滴り落ちる。
溶けて絡み付く感覚に、僕は戸惑ってしまう。
音のない言葉を隠し持っていて、
その身体に、
震えるのを伝えている。
それは上手に嘘をつく。
自由なその指の静かなリズム。
自分であって、自分ではない。
言う事を聞かない。
けれどその指を一番理解できるのは
誰よりも自分。
慈しむように
口づける
指先に触れた
貴方のぬくもりに
慌てて身を隠す
腕を掴んだ指の強さに
恐怖に似た驚きを覚えた
指先だけが知っている
記憶と感情
それは私の真実
新しい仕事決まったようですね。
おめでとうございます。
いつも、blogを読ませて頂いているんですが、
なかなかコメント出来なくて、
いろいろ話したいことがあるのですが、
ちょっとご無沙汰してしまっていますね。
僕は知っています。
あなたの、「きれい」が、
全く褒め言葉ではないことを。
最近何故だか、少し、
澱みや、濁り、そして毒なんかが、
抜けて来てしまったようです。
それと一緒に、エネルギーも。
だから、ただきれいに、つまらなく、
まとまってってしまうことになるのかも、知れないですね。
実生活ではそうでもないんですけど。
あまりお好みではないようですね。残念です。
キレイにまとめてしまうつもりはないんですが。
マイナスに対する情熱も、
だんだんと擦り切れて来たようです。
プラスに変わる前に、
僕が萎んでしまいそうです。
まあ、シカタナイですね。
結局そんなもんだったんだって、
自分が。
一人歩きした指が、
今は僕を食べさせている。
けれど、その指に、見限られる日も近い。
指の方が、シビアで、社会的で、
倫理もある。
僕は情に流される。
僕は嘘もつくし、諦めもする。
だんだん僕から離れて行く。
感じることこそ、
それを憶えておく為の大切な鍵。
あなたはそれを知っている。
慌てて身を隠したり、
望んでいながら、その不意の強さに、
驚きを覚えることを、
身体が憶えている。
まるであなたの言葉は、
僕の中にあるモノを、
僕より確実に、外に見せる。
追体験と、回想と。
あなたはどんな人なのだろう。
なぜそんなにきれいに書こうとするのか、きれいに書けるのかというのは疑問だけど。
混沌からずいぶん突き抜けた(だけど収まりのいい)感じになったんだなあと。
むしろその道程の方が気になったりして。
ここで見せるあなたとわたしが見ているあなたの印象がいつも違う。
もちろんどちらもごく一部には違いないはずだけど。
それから、たくさんの問題を、
見ない振りをしようとしていたようです。
また時期が来て、フラッシュバックしてしまいました。
僕が抱えているモノの大きさは、
僕の身の丈には重すぎるようで、
かくして普通にしようとしても、
すぐにほころびてしまうようです。
あなたとはずいぶん長い間、
やり取りをさせて頂いてきました。
リハビリにつきあって頂いてきました。
おかげでずいぶんと救われて、
ずいぶんトリートメントしてもらいました。
でも、このページでお話しするのは、
時間が空くことになります。
blogを一度休みたいと思っています。
疲れてしまいました。
収めるということだけに、
エネルギーをとられていました。
そして、中身が治っていないから、
一瞬に崩されてしまった。
情けないです。
あなたの素晴らしいページには、
これからも立ち寄らせて頂くつもりです。
僕は其処から、これからもインスパイアされて、
文章を書き続けていきたいと思っています。
形が変わっても。
またお会いしましょう。
今までどうもありがとうございました。