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The Blog of Laughter and Forgetting

ノマド生活記録帳 只今の生息地:イギリス

18切符の旅 Day 5

2006-08-17 | Travel
会津若松から早々に脱出した関係で、一日余裕ができました。こんなことならリゾートしらかみに乗りに青森までいけばよかったですたい!と後悔することしきり。初めての18切符の旅なので、イマイチ一日にどれだけ電車に乗っていられるかに自信がなかったので、弱気なプランニングになってしまいました。その上夫も私も観光にあまり熱情ナシな人なので、(じゃ、何しに行ったんだ!とよく言われますが…それは…うーんと、電車に乗りに?)余計にさくさくと予定がすすんだのです。

なので今日は18切符を使わず、福島の飯坂温泉へ移動です。JR福島から福島交通に乗換え。飯坂温泉は終点なのですが、発駅の福島からずっと途中は無人駅ばかりみたいで、車掌さんが車内を回り切符を切りますが、そのはさみがかなり長いレトロなタイプなのです。使い道はないし、切れ味は悪そうでしたが、なぜだか欲しくなる。駅に着くと車掌さんと運転手さんが分担して降車したお客さんから切符も回収、忙しそうです。そして車内でびっくりしたのがコマーシャルが放送されること。やけにのりのりな女性の声で録音された「○○駅徒歩5分、白い歯を大切に△△歯科!」みたいなのが延々と…。

駅の前では芭蕉の銅像発見。なんかこの旅って芭蕉の跡を辿る旅かのようです。温泉は写真のように見事な寂れっぷり。倒産したのか放置されたホテルや旅館がたくさんあって、もうあっぱれと言いたくなるような物悲しい温泉地でした。宿泊した宿は建物自体は化石のような宿でしたが、クチコミの通り、この値段にしては夕食やサービス頑張ってますねご主人!というゼヒゼヒ今後も頑張っていただきたい良心的な宿でした。お風呂は熱いと噂に聞いていたけれど、本当に熱かったです。「水でうめて下さい(福島弁?)」といわれたのを良いことに、備え付けのホースを使ってじゃんじゃん薄める。(もちろん大浴場を薄めたのではなくて、何個かあった小さい家族風呂ですよ、と言い訳する)温泉づくしの旅で、お肌の調子も絶好調です。

福島駅で、あまりに美味しそうだった桃を買わずにはいられず、おやつに1個づつ食べたのですが、なんと夕食のデザートも桃。その上お一人様一個づつ!かなり太っ腹なご主人です。あの宿泊費でどう採算が取れているのか謎です。朝ごはんも豪華だったしなぁ。一日に桃丸ごと二つという贅沢に、うっとり。こんなことで幸せになれる自分で、よかったよかった。

18切符の旅 おまけ そのに

2006-08-16 | Travel
写真は山寺の頂上(というか参拝客が入れる最上部、そこから先は修行の場にてハイルベカラズだそうです)にある物見やぐらみたいな場所からの眺め。風に吹かれてちょっと休憩。写真にもちらっと写ってますが、丁度虹が出ていてなんだかラッキーな気分になりました。仙台の駅で買っていた萩の月をおやつに頂く。「こりゃお月様伝説のパクリ元だわ!」(失礼)と感激。本家の方がおいしいような気がするような、しないような。

山寺にて出くわした衝撃の光景がふたつ。まずはデパートでお買い物中のようなブランド物のプチサイズ紙袋(しっかりしてて光沢のある高そうな紙袋ですたい)をかわいらしく下げたお嬢さんが、山を一人で下山しておりました。髪型:今美容室を出てきたようなふわりとカール。服装:白のノースリーブワンピ、腰の前でリボン結びな共布のベルトが愛され系?靴:7センチは絶対あるに違いないヒールのサンダル!!使用されてる革、総面積5センチ平方?(サポート力なんてありませーんってやつですよ。)というもの。そして彼女は一人なのです!

「1050段登るつもりで、あなたはその格好でこちらへ?」と聞きたくてたまらなかったです。(余計なお世話なのは重々承知)帰りの電車で一緒だったけれど、もちろん聞くに聞けなかった。失恋でもしたのかしら。それとも彼女はあのスタイルで古刹めぐりが趣味とかいう、素敵な愛されガールなのでしょうか。気になります。

そして衝撃の光景そのに。膝をガクガク震わせながら下山していると、たったと走って階段を登ってくる若いお兄ちゃんが。見間違いかと目を細めるとそれはブルーの横じまなお兄さん、そう佐川の兄さんです。片手には小包をつかんで観光客には「こんちわーっ」とお愛想を振りまきつつ、佐川のあんちゃん(前掛けつき)は階段を駆け上って行きました。まわりの観光客もポカーンです。「毎日走って登ってんの?」「下の社務所(?)に届けるんじゃダメなん?」という疑問が頭をめぐりめぐる…。そういえば頂上付近になぜか郵便ポストあったし、(郵便客の人が不憫です)山寺ってあなどれません。

18切符の旅 Day4

2006-08-16 | Travel
今朝もサービスの朝食をしっかり詰め込んで(昨日は昼ごはんが必要なかったことに味をしめた私達)ゆっくり宿を出発。まずは近場の松島へ移動です。お目当てだった奥松島をめぐるクルーズは台風の影響の高波で欠航。残念!でも別に近場のクルーズには興味がない私達はぶらぶら松島を歩くことにします。曇天のせいもあるかもしれないけれど、電車から見た景色の方が良かったような…。近くで見るとどうしても趣味の悪い観光地要素が多すぎてちょっとげんなりします。風情もへったくれもあったものじゃなくってがっかり。有名な観光地の景観保持って難しいですね。

一旦仙台に戻って、山形の山寺へ移動。1050段の階段を登らねばならないというので、電話して入山ぎりぎりの時間を狙います。この暑さなので、お昼時なんかに挑戦したらえらいことです。もくもくと登ること数十分。汗だらだらになりながらなんとか目的地に到着。確かに絶景ですよ~。頑張る価値は十二分にあります。

18切符の旅 おまけ

2006-08-15 | Travel
鳴子温泉にて。町中がこけしづくしであります。こけしにも地方によって色々タイプがあるようで、面白い。なかにはかなーりむっつりすけべちっくな目つきのこけしちゃんとかがいて不憫です。

日本国内には11の泉質があるそうですが、ここ鳴子温泉郷にはなんと9種類が集まっているそうな。ハードコアな温泉ファンには、メッカみたいな場所なのかしら。タイヤの匂いがするという黒湯はネットで絶賛されていて、かなり気になったのですが、気泡がぷつぷつととわいていて…という描写を読んで、Fにはちょっときついかもと断念。有名な滝の湯へと向かいます。なんとびっくり大人150円也!これぞ正しき公衆浴場の姿と感動することしきり。6時くらいに行ったのですが掛け湯をゲットするのさえ難しいほどの大盛況。負けじと湯船をめざします。お湯も気持ちよいけれど、なんといってもすべて木でできたお風呂場が素晴らしいのです。湯船が木というのはよくありますが、床もオール木材なり。すごく使い込まれていて綺麗な色で手触りなんかもう、なんともいえませぬ。皆さん床にぺったり座り込んでいるのを最初見てちょっとびっくりしたのですが、納得です。熱めのお湯なのであまり長くはつかれないから、湯船のすぐ脇の床を確保して座り込む。掛け流しのお湯があふれてきてお尻が温かくて気持ちよいのです。また絶対に行きたい温泉です。

お風呂を3つハシゴして、ご機嫌で仙台へ帰ります。嫌がるFをひっぱって牛タン屋さんへ。行きたかったところはお盆で休業中だったのでチェーン店みたいなところへ。おいしいけれど、感動するほどではなかったなぁ。テールスープは美味しかったです。そのお目当てのところだったらもっと美味しかったのかしら。ちょっと心残りであります。

18切符の旅 Day 3

2006-08-15 | Travel
仙台のビジネスホテルはコンフォートホテルを利用したのですが、仙台のコンフォートは新しい上にサービスの朝食が(無料の割には)豪華であります。ヨーグルトはブルガリアヨーグルトしかもアロエ・ブルーベリー・ストロベリーと選べるだけでちょっと嬉しい。おにぎり各種にサラダに卵に、スープ各種やジュースにシリアルあとは菓子パン類多々。菓子パンに大喜びのF。アップルパイなんて朝から二つも食べるものではないのですが、まぁ一応ホリデー中なので栄養バランスとかは棚上げすることに。コーヒーがサービスでいつでも飲めるのもありがたい。富山でのコーヒーハントの後には特にありがたく感じてしまいます。

仙台駅前から出ているループバスでも使うかと、駅前のロータリーへ行くと有り得ない長蛇の列にびっくり。人ごみが苦手な私達はさっそく青葉城さえ諦める。(全く観光に向いていない二人です)仙台駅から小牛田(おただ?)で乗換え、鳴子温泉郷へ。途中の風景もとってものんびりしていてリラックス。中山平温泉駅で下車するとご覧のとおりの無人駅。のんびり感のレベルがかなり気合が入った感じです。何十年前に建てられたかわからない看板を頼りに温泉へ、目指していた温泉が閉まっていたので、途中で見かけた温泉へ。露天もなくってふつうの公衆浴場なのですが、お湯につかった途端「参りました鳴子温泉さま!」と感動。いやお湯がね、ぬるぬるとかよく言うでしょ?なんかそんな形容詞では言い表せないほどぬるぬるなんですよ。なんか葛きり(固まり中)に投入されたかのような…。って言っても分かんない?分かんないよなぁ。

渓谷を散策しつつ、一駅先の鳴子温泉まで行くつもりだったのですが、温泉の奥さんに「小雨も降ってるしもうすぐ暗くなるから!」と止められて断念。秋の紅葉がすごいみたいですね。また来てみたいものです。結局中山平温泉駅まで引き返し、電車を待つ。素敵なプラットフォームに夢中な私は写真を撮りにふらふらと辺りをうろついていたのですが、はっと振り返ると犬を連れた地元のおっちゃんにFが捕獲されています。

おいちゃんはFに「ようこそ!中山平温泉へ!」といいつつ近付いてきたらしく、とてもナイスなおじちゃんでした。奥さんは韓国の人でお嬢様だったんだけど、こんな辺鄙なとこに嫁に来ちゃったのよね。というようなことをかれこれ10分ほど話して去って行きました。連れていた犬のゆきちゃん(でもオス)は近所の秋田君にいきなり耳を噛み切られたそうです。かわいそうなゆきちゃん。おいちゃんの世間話を聞きながら、にこにこうなずいていた私ですが、実はおじちゃんの方言がかなりすごくて、半分くらい何を言っているか分かりませんでした。いやいや、本当に遠くへ来たなぁ…と感慨しきりです。

11月から4月まで雪で大変なんだよ~っとおじいちゃんが言ってましたが、無人駅の横に停められている除雪用の列車(車両?)にも納得です。九州では確かにこんなもの何気に置いてありませんからねぇ。


18切符の旅 Day 2

2006-08-14 | Travel
朝6時31分に富山を出て、直江津に8時30に到着。直江津で目をつけていた駅弁:謙信公お立ち飯をゲット。歴史に全く興味なしの私には謙信ってここら辺の人だったのねと、教育的意味合いもあるなかなかのお弁当でした。いよいよ列車は新潟へ!昨日のすし詰め状態が嘘のように今日は快適な列車の旅。全てボックスシートなので靴を脱いで足を上げて、これぞ私の思い描いていた18切符の旅なのであります。

松が多くなったなぁと思っていたら家の陰に時々ちらっと青い海が顔を見せはじめました。柿崎から柏崎までの区間はもう窓に向かって体操座り状態。海水浴の皆さんで込み合ったところもあったけれど、ずーっと続く砂浜にぽつんぽつんと釣り人が並んでいたり、かなりまったりした風景に非常に癒されます。どこから乗ってきたのか地元の3人姉妹がキャーキャーとお喋り。おそらく5・9・13歳くらいだと思われる。5歳の子はずっとけらけらと笑っていて、お姉ちゃんズ2人はもちろんクラスの好きな男の子の話に夢中である。とてもほほえましくてニコニコしてしまう。仲良く手を繋いで降りていく3人を見て、姉妹っていたらばどんな感じだったかしら?と今まで思ったこともないことを考える。

18切符仲間の中には、アジアンチックでかなりきわどいスリットの入ったサマードレスをまとった首筋のすらっとした一人旅のお嬢さんもいたりして、目の保養をしたりつつ列車は北へと進むのです。心配していた長岡、新津での乗換えも全く問題なく、予定通りに14:08には会津若松へ到着です。

取り合えず荷物を置きに宿へ行こうということになり、巡回観光バスに乗り込む。さすがお盆なだけはありめぼしい市街地のホテルは満員だったので、少し離れた東山温泉へ。温泉へ向かう途中観光バスから会津の町並みを眺める。蔵が多いということだけど、確かにそうでした。そして、問題の宿フロムヘルへと到着したのであります。東山温泉全てを見たわけではないので、全く不公平なコメントかもしれませんが、そこへ足を踏み入れて感じたのは「寂れた」と「鄙びた」は似ているようで全く別物ということであります。(いや当たり前なんだけど)

これまで生きてきた中で、ここにいてはいけない!とあれほど感じたことはナイです。ハイ。Fも同じくな感想だったようで、一風呂浴びただけで「一身上の都合により、チェックアウト致しますっ」と逃げるようにホテルを退散。翌日チェックインするはずの仙台のホテルに電話してみると、部屋が取れるというので、このまま仙台まで行くのよ~っと時刻表をめくるめくる。会津若松にいたのは実質3時間。お城も見ないで逃げてしまいました。会津若松にまた行くことはないでしょうが、(それほど宿のトラウマはひどい)会津若松に続く磐越西線(ばんえつさいせん)はまた乗りたいです。JR副題:森と水とロマンの鉄道、の名に恥じない素敵な旅でした。列車の本数も少ないせいか、山奥の民家の裏庭では、おじいちゃんやお父さんにだっこされた子供が手を振っていて大変和みます。今回は時間がなくて乗れなかったのですが、会津に向かう別ルート只見線にもゼヒゼヒ乗ってみたいのです!

郡山で乗換え福島へ。仙台はあと少し!と思ったところで、福島は夕方の大雨の影響でダイヤが乱れたらしく、発車が1時間以上遅れる。でも仙台に着いたのは30分遅れぐらいだったので、途中かなりとばしたのかなぁ。とにかく無事に仙台着。飢餓状態の2人は蛍の光が流れる駅前マクドで大量に夕食を買い込み、駅前のベンチで食事。富山から仙台まで、18時間近い長い一日でした(ナイスな車窓の風景でそんなに長くは感じなかったけど)。マクドは苦手な私ですがピタパンに入ったタンドリーチキンは結構普通で、ちょっと幸せをかみ締める。仙台の夜風はかなり肌寒くて、北へ来たんだなぁと実感もわくのです。

18切符の旅 Day 1

2006-08-13 | Travel
荷造りやら片づけやら、さっさと済ませておけば良いものを、いつもどおりに後回しにしていたお陰で殆ど一睡もできないままに目覚ましが5時に鳴る。6時34分発の阪急で梅田へ。大阪駅に早めに着いたつもりだったのに7時17分発の米原行きをまつ皆さんでホームは満員御礼状態。「白△でお待ちなさーい」という電光掲示板の指示に従い列に加わる。全く日本は便利な国であります。ラッキーにも席にありつけたのですが、車内は朝のラッシュ時そのもの。遠くに立っているおばあちゃんが恨めしそうにじっとこちらを見ていてなんだか居心地が悪い。

満員のまま米原へ到着して、プラットフォームに降りてみたら写真の通りで開いた口が塞がらない。朝の御堂筋以上の混み具合であります。名古屋や高山へ皆さん行って頂戴という願いもむなしく、皆さん目指すは敦賀行きの乗換えプラットフォーム。満員電車に弱い夫は隣で次の電車に乗りましょうか?と弱気モード。「次って1時間後だし、そのときこれより減っている保証はねぇ!」と無理やり満員電車へと哀れなFを押し込む。夕方のデパ地下みたいな状態の車内で身動きもままならず我慢すること50分。やっと敦賀に到着。もう金沢までこの状態だろうと諦めつつ、隣で接続している金沢行きへと走る。そしてしばらくして鯖江に到着。なんとそこでほぼ80%の乗客がゾロゾロと降りてゆくではありませんか!残された乗客の顔には「鯖江って何?一体今日ここで何があるというのかい?」という????マークが満載。未だにその謎は解けないままです。うーん、気になる。

それからはゆったり座って、あっという間に金沢到着です。案の定大きなサイズのロッカーが見付からず(JRさん何とかしてください)、機内持ち込みサイズのサムソナイト君をごろごろしながら近江町市場へ。甘エビはおいしかったなぁ。でも人の対応悪すぎ!観光客に疲れてるのかなぁ。ひがし茶屋街をぶらぶらして、スーツケースの轍を残しつつ兼六園を散策(すみません)とお決まりの観光地を一応まわるもあまりの暑さにダウン。宿泊予定の富山へ移動です。

チェックイン後、どうしてもコーヒーの飲みたかった私達はホテル周辺で喫茶店探しの旅に出る。しかし、その旅路があれほど困難なものになろうとは…。歩いて歩いてもうイヤだと諦めかけたときにドトールの看板が見えたときは、隣でFは「サンキュー・ミスター・ドトール」とお得意のサンキュー・ミスター構文で感嘆してました。夫曰く、富山には眼鏡屋10件に対して喫茶店1の割合だそうな。確かに眼鏡屋さんは腐るほど見かけました。

格安ビジネスホテルと期待してなかったわりには富山のドーミーインさんは頑張っていて、温泉大浴場にはただで使える洗濯機(乾燥機は30分100円)に無料の洗剤まであって、助かりました。超汗だくの一日だったのでさっそくお洗濯。温泉で疲れもとれたし、ゆっくり眠れそうです。