古希行

七十までは歩けたい

六花の勇者2 四章 急転

2016-12-24 16:47:02 | 読書
 三年前。
 モーラは<塩>の聖者ウィロンに密約を告白し、協力を請う。
 モーラの本職である万天神殿の長の役割をウィロンに代わってもらい、策略を成功させるため、自分の修行に専念する。
 ーーーウィロンを関わらせたことが、アダとなるのだが。

 テグネウは、配下の四体の凶魔を連れていた。

 モーラは塩嶺結界を張り、テグネウたちを閉じ込める。
 六時間は持つ結界が効いている間に、アドレットたちがテグネウの謎を解くため、奇襲を受けた丘に向かう。

 モーラには千里眼の能力があり、山彦の力と組み合わせると、遠方のものと会話ができるが、フレミーとの七人目への疑惑の議論中、その能力を閉じていた。
 テグネウはモーラに呼びかける。留守番役のウィロンが、もうすぐシェニーラを殺すと。しかし、モーラには聞こえていない。

 丘では、アドレットたちが、テグネウが飛び出してきた穴につながる地下坑道を発見して、探索していた。

 テグネウの再度の呼びかけに、モーラは応じた。
 テグネウはその策略をモーラに語る。
 ウィロンにモーラからの嘘の手紙を出した。魔神が目覚めてから十五日後に、シェニーラに巣食った寄生虫は、彼女を凶魔に変えてしまう。もし、テグネウを倒せなかったら、シェニーラを殺せ、と。
 ーーーだから、あと二日しか猶予はないのだ。

 アドレットは発見した。テグネウのいた地下室に、もう一体の非常に小さな凶魔の痕跡を。
 
 アドレットたちの帰還をまたず、モーラはテグネウを倒すために、一人飛び出す。チャモとフレミーがそれを追う。
 モーラには、奥の手、自爆攻撃をも覚悟していた。
 モーラの身を案じたチャモが、モーラを取り押さえる。

 テグネウは、モーラに話しかける。
 七つ目の紋章を手に入れた経緯と、それを与えたのがお前だと。
 そう言い終えると、テグネウはクラゲの凶魔の中に身を投げ、その凶魔も、結界に飛び込んで、結界を抜け、逃げ去った。
 ーーーこれが嘘で、テグネウ(トカゲ頭の体)は死んだのだが、それも作戦だったわけだ。

 <言葉>の聖者マームアンナの前で、モーラには嘘はつかないと誓ったテグネウである。七人目は自分だったのかと合点したモーラは、シェニーラを救うもう一つの手段、六花の一人を殺すことを決意する。

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