古希行

七十までは歩けたい

殺人は悪です

2015-12-23 17:30:44 | 読書
 皇位や政権をめぐる争いで、多くの殺人が行われました。

 戦争も悪ですが、赤穂浪士の討ち入りのような、個人やその家族を狙った殺人も、悪でしょう。

 歴史教育では、天皇家をないがしろにした蘇我入鹿を、天皇の御前という、本来ありえない場所で、中大兄皇子と中臣鎌足が惨殺した。

 それを、この日本という国を正当たらしめる上で、必要な事件だったと、美化する。

 だけど、当の本人たちの子孫たちは、真実を知っていた。

 用明天皇の子孫に皇統を渡さないため、聖徳太子一族を根絶やしに惨殺した。

 その悪業を、入鹿一人に負わせて、有無を言わせず、滅した。

 だけど、彼らの祟りが怖い。

 何か、凶事が起こるたびに、太子の祟りだ、蘇我氏の祟りだと騒ぐ。

 そして、その祟り神を鎮めるために、寺を建て、その中に封じ、多額のお布施をする。

 でも、そもそも、殺人は悪です。

 殺さなきゃいいんですよね。

 

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日本の歴史は藤原氏が作ったのか

2015-12-20 16:23:55 | 読書
 古事記と日本書紀は、一応、天皇を枢軸としているが、梅原猛が言うように、藤原不比等の時代に書かれたものであるわけで、

 中臣という、大臣・大連とはワンランク下の勢力が、上を食い、のし上がり、天皇に絡みつき、天下を獲る。

 その過程を、あたかも、神話の流れの一部になるように、書かれたーーーいや、作られたが記紀なのだと。

 そうなれば、そんな記紀を、国の根幹とする国学者のお説は、いかがなものか 

 天下を取った一氏族が、自らの存在を正当化するために、神話をでっち上げた。

 でもまあ、嘘から出た誠もあるわけで、

 後世の日本人が、それを信じて、名誉や栄誉や、満足を伴って一生を終えれば、残された者や周りの者はどうであれ、死んだ本人は、幸せなのかなあ 

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歴史は繰り返し、繰り返し

2015-12-19 16:29:51 | 読書
 女帝の時代というものは、どれも同じようなパターン。

 夫が亡くなったが、まだ息子は若い。だから、自ら即位して、息子の成長を待とうーーーと。

 推古、皇極、持統、等々、似たような話ばかり。

 当時は近親婚を繰り返していたので、みんな同じ顔をしていたのかなあ。
 だとしたら、映画『愛と哀しみのボレロ』のように、同じ俳優たちが、親と子と孫を演じたみたいな光景だったのかも。


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スポットライト

2015-12-18 20:52:17 | 読書
 歴史は、誰にスポットライトをあてるかで、色合いが違ってきます。

 中臣鎌足にスポットライトをあてると、推古朝末期から天智朝に至るまでの間、彼がすべての黒幕となるのでしょうか。

 それも、彼の死後、藤原氏が近衛文麿内閣に至るまでの、長い間、日本の中枢に居たという事実が証明するのかも。


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梅原猛、『隠された十字架』を読み始めました

2015-12-16 17:01:04 | 読書
 久々に、新しい本を手に入れました。
 とはいえ、40年以上前に刊行された梅原猛『隠された十字架』の文庫版です。

 まだ、読み始めたばかりなのですが…

 法隆寺は聖徳太子の祟りを封じるために建てられたとの説のようです。

 古来、日本では、個人をまつる宗教施設は、その霊の祟りを恐れ、封じる目的があるのだとか。
 菅原道真をまつる天満宮とか…
 ーーーでも、徳川家康をまつる東照宮は違うよなあ。

 まあ、逆説を楽しむのも、真実のほどは色々あれ、読書の楽しみの一つかなと 

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