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てつがくカフェ@いわて

てつがくカフェ@いわてのブログです。

てつがくカフェについて

2013-08-23 15:22:22 | イベント

僕はてつがくカフェ、というイベントにスタッフという形で参加しているのだけれど、

「なんて素晴らしいイベントなんだ!」と思ってそれに参加したことは一度もありません。

(問題発言かな・・・)

「非常に面白い試みだけれど、かなり未熟なメディア」として捉えている。

僕はいくつか、てつがくカフェ関係のイベントに出席したが、どのイベントでもその未熟さがかなり目についた。

これはもちろん、自分が関わったものについても言える。

重要なのはその未熟さをどう受け止めるかだ。

その未熟さに真摯に向かい合うことではじめて、イベントが成長する可能性を孕んでくる。

しかし、そこから目をそらす、または気づかなければイベントは腐ってゆくばかりだ。

このイベントは欠点だらけだ。

直さなければいけないところはたくさんある。

 

で、僕はなぜこんなことを書いているかというと、

まぁ言うまでもないことですが、

こんなことを書きたくなるくらい僕は、「てつがくカフェ」というメディアに可能性を見ているからだ。

全く普段接点を持たない人間たちが、一つのテーマについて話し合うことができるという、

ちょっとした夢をかなえてくれる場所だからだ。

ちょっとした夢をかなえてくれる場所を作ることに携わることができるのは、とっても素敵な話だと思うし、

それはちょっとした希望だと思う。

だから僕はこれからもてつがくカフェというメディアに文句を言い続けると思う。

 

あ、そういえば僕がファシリテーターやるにあたってひとつ決めていることがあるのだけれど、それについて少し書きます。

でもこれは、まぁ、そんなにたいしたことではありません(笑)

(もちろん、個人的にはわりと大したことなのですが)

 

参加したことのある方はたぶん知っていると思いますが、

てつがくカフェではイベントの際に、ファシリテーターが決まり文句のようにお客さんに対して、「気持ちの悪い思いを抱えながら帰っていただく」と言うシーンがあるんですよね。

てつがくカフェで扱うテーマは「答え」の出るようなものではないので、いつもお客さんは頭がもやもやしたままイベントを去ります。

その状況を指して「気持ちの悪い思いを抱えながら帰っていただく」という言葉を使うのですが、

僕はこの言葉を絶対に使いません。

なぜなら、僕はお客さんに「気持ちの悪い思いを抱えながら帰って」いただきたくないからなんですね。

もちろん、「答え」が出ないわけですからなんらかのモヤモヤ感は残るでしょう。

でもそれ以上に、何かしら持ち帰ってほしい。

思考における可能性の拡張、パースペクティヴの多様化、問題へのアプローチの方法などなど、

なんでもいいからイベントに来る前と来た後で、部分的に変異した自分に気づいてもらって、そこから快感を得てほしい。

僕はそういう想いを抱きながらこのイベントに携わっています。

だから僕にとって、ファシリテーターが「気持ちの悪い思いを抱えながら帰っていただく」なんて言うのは、

極めて怠惰でセンスの無いことなのです。

そして、それは敗北であり、失敗なのです。

モヤモヤとした気持ち悪さを超えた、ある種の清々しい「目覚め」や「気づき」を僕は持ち帰ってほしい。

まぁ、そんな感じですね。

というか普通に考えて、

「気持ち悪い思いを抱えて帰る」ようなイベントには誰も来たくないでしょう。

自分でイベントを何度か主催してわかったことですが、

なんらかの快楽を伴わないイベントはその時点で失敗です

(八木)

 

 

 

 


今日の1曲㊵

2013-08-23 14:45:52 | 音楽

こんにちわ~、

ここのところ、なかなかの衰弱っぷりを見せている八木です。

今日の一曲はこちら。

スピッツ / 小さな生き物

 

 

年を取らないなぁ、この人たちは。

というかマサムネは。

(八木)


『こえシネマ@いわて』 映 画上映会&クロストーク開催のお知らせ

2013-08-23 09:53:47 | 告知

さて、今回9月14日、「てつがくカフェ@いわて」と「映像サーベイヤーズ」がコラボして次のようなイベントを開催することをお知らせいたします。

「映像サーベイヤーズ」とは震災後、建設会社を経営しながら、仙台を拠点に被災地の映像記録を撮影し続けている、映像作家・高野裕之さん(他/村田怜央さん、吉田文恵さん)」を中心に映像作品を各地で上映し、その後市民のみなさんとフリートークする「こえシネマ」というイベントを開催されている方々です。

それと「てつがくカフェ@いわて」が共催して、『こえシネマ@いわて 映 画上映会&クロストーク 映像サーベイヤーズ×てつがくカフェ@いわて』を開催することになりました (@いわて的には「てつがくカフェ@いわてversion.etc」として).。
この繋がりは、@いわてのメンバーでもあり、現在岩手大学図書館に勤務されている藤原英理子さんの強い思いで実現しました。
藤原さんと高野さんは仙台在学時に映像活動を通して知り合い、その関係が今でも続いているとの事です。

とてもバイタリティーある方々でてつがくカフェのメンバーも刺激を受けています。

特筆すべきは、今回お二人はお忙しい中時間を見つけ、8月17日に岩手県沿岸に行かれました。そこで現在の田老~宮古~山田の日常を撮影、そして それと内陸部との日常の間のあまりにも過酷である意味「不気味な」乖離や距離感の様子の記録を映像で綴った最新版「夕潮の帰 り道vol..2をひっさげて参加されます。

以下、藤原さんが報道機関に送った今回のイベントの開催経緯・趣旨のメールをそのまま転記します。

>このイベントは、仙台を拠点に活動する「映像サーベイヤーズ」と岩手を拠点に活動する「てつがくカフェ@いわて」が、「映像」と「て つがく」と方法を異にしながら、「震災という体験のもと集まった市民の対話を通じ、ものごとの本質を探ろうとする試み」を行っているという点で互いの共通項を見出し、この度共同開催に至りました。

「震災が奪い、そしてあたえたものが何なのか、あの人の想いを聴くために、自分の想いを見つめるために」誰かのお仕着せや、借り物では ない、自分のことばを見つけるために私たちは、誰にも否定されず、否定しない、本当に自由な「対話空間」づくりを目指しています(藤原)

「言葉」と「映像」といった手法は違うものの、私たちはとても近い事を考えていた事に感動せずにはいられません。そして映像サーベイヤーズの みなさんがやってきたこととてつがく@いわてがやってきたことをぶつからせてみよう、というのが今回の試みです。ファシリテーターは音楽カ フェでも活躍中の八木晧平君です。この試みを牽引できるのは彼しかいません。

みなさま、このイベントへのふるってのご参加、活動の宣伝・情報拡散などどうぞ宜しくお願いいたします(加賀谷)。 
日時:2013年9月14日(土)  14:00~17:00
場所:アイーナ(いわて県民情報交流センター)4Fアイーナスタジオ
ファシリテーター:八木晧平
フィルムアーティスト(コメンテーター):高野裕之
こえシネマブログ:http://koecinema.com/wp/