八戸市の市役所前のロータリーに生えているコウヤマキです。樹齢300年とも言われています。幹周り3m超える大物であり、市内では有名な木です。保存樹として第6番目に指定されております。
保存樹の指定にあたって、緑の審議会の委員である私が推薦いたしました。見てのとおり左側は当時、指定する為の調査で撮影したものです。少し透けて見えますね。樹勢が悪化しているのが分ります。
平成20年度に、私一応樹木医でもあるのでこの木の樹勢回復事業を行いました。土を掘ってみると、ロータリー造成の為根は切られているし、凄い量で盛り土がしてありました。ガレキもかなりの量です。結局細根等は見当たらず、肥料や炭を入れて戻しました。本当は盛土も撤去したかったのですが、参加者の腰がやられてしまい終了となりました。
それから毎年調査をしているのですが、明らかに今年は葉の量が異なりました。で、改めて見比べてみるとやっぱり葉の量が増えています。どこにどのように効果があったのかは分かりませんが、土壌改良の効果が表れたようです。
3年前のボランティア依頼の文の一部です。
八戸市消防署前のロータリーのコウヤマキは推定樹齢300年以上と云われ、『水に非常に強く、腐らないところから、徳川中期江戸城内の橋架け替えの際、橋の柱とするため30cm以上のマキをすべて供出するように各藩に布令を出した。ところが、二万石の小大名八戸藩はマキを江戸まで運搬する費用がないため、江戸城には「藩内にマキはない」と称し、さらに内密に指令して藩内にあるマキをことごとく切らせマキにしてしまった。このコウヤマキが立っているところは、八戸藩の家老の家老川勝家の屋敷があったところで、たぶん時の家老が切るのがもったいなく、こっそり育てたものらしい。』((社)青森県緑化推進委員会が平成6年に発行した「青森県の古木・名木」より抜粋)とのことで、八戸市にとって歴史的な側面を持つ重要な木(シンボルツリー)です。
しかし、このコウヤマキは立地条件を見るから推測すると道路建設により大きく断根された可能性あります。断根と道路の設置は巨木であるコウヤマキの年の張る範囲を狭め、酸素の供給や栄養の吸収が困難な状況になった事と考えられます。
その為、この度樹勢回復を目的として、市関係部署より協力を受け、開催する運びとなりました。土壌改良は手間暇かかりますので、皆様の力をお借りして行いたいと思います。このロータリーのコウヤマキを私達の手で元気にいたしましょう。
だそうです。なんか懐かしい。
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