八戸市森林組合のブログ

森林・林業、森林組合の活動紹介、林業用の作業着の開発について等、課長の気まぐれブログです。

森林組合の職員の条件とは?

2015年02月05日 | 日記

 今回は森林組合の職員となる人の条件とは?について考えてみました。

 何だかんだ静岡県の森林組合で3年、八戸の組合に来て12年で15年程経ちました。うちの組合では古参職員です。

 私が最初森林組合に勤めたのは積極的では無くて、しょうがなくと言った感じだったです。サハラ砂漠での植林事業が車の襲撃で終了して帰国。また戻るために一時しのぎで勤めました。結局は結婚や親の癌等々で地元に帰りました。今ではどんどん事業をこなすぐらいに成長しておりました。

 あれから10年!色々考えてみると森林組合の職員に求めるスキルって高いと思います。たとえば私の仕事の周辺では。

①山主との折衝 

山を見て間伐や伐採について営業に行かなくてはなりません。当然世間話をするために農業や昔の生活の会話が出来る事は必要。

②森の知識

専門なので当たり前ですが、土壌や水をみて、木をみて、経済状況をみて、それぞれの木の特徴をみて、たまには動物の被害を見みる知識が必要です。また将来的にこのように成長するとか、この場所にはこれが良いと全般的にアドバイスしなくてはならない。また境界を調べたり、隣の所有者との折衝をします。

③機械の知識

車のパンクの対応をはじめ、ワード、エクセルを中心にキャドや森林GISも。測量やGPSの測量。私は当方で開発したタブレット式の機械でも山を調査します。

④会計の知識

労務班の給料の計算、補助金の生産、山主への生産を伝票整理。

⑤山へ行く体力等々

当然急傾斜地であれば山を行ったりきたりします。虫や動物との接触は強いです。ちなみに私は漆アレルギーから木と草の花粉アレルギーになりました。

 一番大事なのは働いてくれる人の請負金額や必要な資材の調達、毎年制度が変わる助成金の知識。これらを持って職員の仕事をしております。そして面倒なのが会計検査。書類を分かりやすく整理しておかないと、訳わからなくなる。

 さて、一番ダメなのが森や木が好きでないのに勤める方。就職先が無くてとかコネでとか。興味がないのに仕事するのでどうしても奥まで追求していかない。私は基本的に土曜日は木の勉強や仕事の残りをしたり、木を使って何かするようにしております。隣の組合の人に休みに登山を行くと話したらびっくりしてました。山が好きで仕事してるのだから当たり前と思うのですが・・・。

 また、林業系の大学の卒業者が少ないのも意外です。青森県内では2人しかおりません。県職はほとんどですが。

 長々書きましたが、職員の中にも色々な仕事があるし、隣の森林組合とでは事業内容が違ったりするし、経営者の意向によっても違うしで、簡単にひとくくりできません。前の組合ではブロック塀を作ったり、砂利の採取をしたりしてましたし・・・。

 給料が低いと言われるこの業界ですが、意外に求められるスキルは高いのです。