山三地区福祉委員会

山三地区福祉委員会は、「誰もが安心して暮らせるすみよいまちづくり」を目差し地域で孤立を無くす活動をしています。

低体温の子供が増えている?

2016-10-24 21:48:09 | 子育て
飲料販売のキリンMcダノンウォーターズが、2012年4月、4~10歳の子どもと母親400組に対し、「子どもの体温異常に関する調査」を行ったアンケート調査の結果から、「約4割の子どもが体温異常を抱えており」、「睡眠や便通などの生活習慣が乱れている子が半数近くいる」ことが明らかとなりました。※調査した地域は、イオン大宮店 ファンタジーキッズーナ(埼玉県さいたま市)に来店した親子です。
また、2012年10月、全国の小児科医107名に対し「子どもの低体温傾向とその対策に関する調査」を実施した結果から、診察してきた子どもたちの中に、低体温の子どもが増えていると感じている医師は、全体の78.5%にものぼりました。
その対策としては規則正しい生活や適度な運動、そして水分補給が有効と考えられていることがわかりました。

前段の母親400組の調査では、①18%が低体温群、19%が高体温群。4割近くの子どもに体温異常が恒常化。②生活習慣が乱れがち。21時前に就寝している子どもはわずか4分の1。運動頻度が高い子ほど、活発に過ごす傾向に。③適度な運動をしている子どもは、高体温になりにくい傾向がある。④頻繁に水分をとる子の方が、体温異常を起こしにくい傾向にある。とまとめのコメントをしていました。これらの体温異常は、6歳以上の小学生には低体温が、5歳以下の幼児には高体温が多い傾向にあったそうです。

人間の平熱は、生まれた直後は37℃以上ですが、生後100日ほどは37℃台。その後、年を経過するごとに少しずつ下がり続け、10歳くらいで一定の値に落ち着くと言われています。
また、通常人間の体温は起床後から徐々に上昇し、夕方から夜にかけて下がっていき、その体温差は36~37℃の1℃以内が適正とされています。
体温調節は自律神経の働きによるものであり、体温異常が見られた子どもたちは自律神経がうまく働いていないと考えられます。低体温は小学生以上に、高体温は幼児に多い傾向がありました。

よく知られているように夜眠っているときは、副交感神経が働き体温は低くなり、日中活動しているときは、交感神経が主になって体温は高いという状態になっています。低体温には、このリズムが壊れ、自律神経の働きが乱れて体温調節が上手くいかなくなって起こっていると云われています。
後者の医師の回答では、低体温が考えられるのは「代謝の低下」が最も多く、ついで「睡眠不足」と「就寝時刻が遅い」、「食生活の乱れ」、「冷暖房の使用による体温調節機能の低下」、「運動不足」といった回答が多く見受けられました。
その上、低体温対策として有効なのは「適度な運動」、「十分な睡眠」、「食生活の改善」と考えている小児科医が多いことがわかりました。

なお、「適度な運動」の度合いとしては「ジョギングや鬼ごっこなどの軽く汗をかく程度」をあげた医師が71.8%と多数。また、十分な睡眠の目安は「8時間以上」が9割を占めました。子育てサロンでも適度な運動はやっていますよ。
その他に子どもの低体温対策として水分補給が有効と考えている小児科医は72.9%にのぼりました。水分補給の方法は「少量をこまめに」が88.5%と多数の支持を集めており、温めて飲むよりも「常温を飲む」をあげた医師の方が倍以上多いことがわかりました。

監修をされた医学博士で小児科医の清益功浩先生は、室内で過ごすことが多くなった現代の子どもたち。運動不足、不規則な生活、睡眠不足で、熱を発生する「筋肉量」が低下しがちです。そのため低体温になりやすく、多くの小児科医が子どもの低体温を実感しています。健やかな成長には規則正しい生活、十分な睡眠、そして軽く汗をかく程度の運動(激しい運動でなくて構いません)が必要。また、運動による水分不足を補うために、冷たすぎず、熱すぎない水分摂取がおすすめです。
生活の中で失われる水分量+αとして、1日1~2Lの水分補給をさせるよう心がけましょう。とコメントしておられました。

このこと以外にも、乳幼児は体温調節の仕組みができてからも、大人と比べて充分な体温調節ができないことがあります。体が小さい割には体表面積が大きく、また皮下脂肪が少ないので熱を失いやすい。また体重あたりの食事の摂取量が多く、運動量も多いため生み出す熱の量が多いなどのちがいがあるため、暑さ寒さに対する反応を充分にできないのです。従って、環境の温度や衣服の着せ方などに、いつも注意してあげる必要があります。
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