情報と物質の科学哲学 情報と物質の関係から見える世界像

情報と物質の関係を分析し、波束の収縮問題、心身問題、クオリア、時間の謎に迫ります。情報と物質の科学哲学を提唱。

ロボットの行動を制御する物質と情報

2022-01-20 11:36:33 | 情報と物質の科学哲学
学習で得られた経験を利用して行動するロボットの行動は、
(1)物理的決定論
に加えて
(2)ロボット自身が環境との相互作用によるスーパー因果律にも影響されます。
 
特に注意すべきことは、
(1)ロボットの行動が物理則に従うことは必要条件ですが
(2)物理則はその行動を説明するための十分条件ではない
ということです。

例えば、
(1)ロボットの動きそのものは物理則に従いますが
(2)直進するか曲がるかを決めるのはロボットに組み込まれた
   プログラムです。
 
ロボットは、状況に応じて複数の選択肢から一つを選択します。
選択いう現象は、自然現象にはありません。
自然現象は、物理的決定論か偶然に従うだけです。

進化論に自然選択説(自然淘汰説)があります。
これは、「自然界が環境に適した種を選択している」ことを主張するのではありません。
「遺伝子の突然変異によって環境に適した種が残る」ことを主張するだけです。
→ 結果論

環境からの入力を利用してロボットが主体的な選択行為をするには
(1)先ず入力物理量を測定器などで情報化し
(2)その情報に基づいて複数の選択肢の中の一つを選択する論理的操作が必要です。

選択という概念は、動物の行動の主体性と密接に関係します。
餌と敵が見えたとき、餌を取るか敵から逃げるかの二者択一に迫られます。
下等な動物ほど選択肢の数が少なく、高等な動物ほど選択肢の数が多いです。
この選択行為が動物に可能になった時点でその動物に意識が誕生したと想像できます。

選択の自由が全くないのが決定論です。
決定論という言葉を聞くと
(1)物理的決定論を思い浮かべますが
(2)数学や論理学を含む情報則で記述される情報的決定論もあります。

高等動物やロボットは、情報駆動型制御システムです。
これらの現象を説明するには
(1)物理則による説明
に加えて
(2)情報処理/推論/計算/学習など情報に関係する情報則による説明
の二元論が不可欠です。

詳細は、パソコンサイト 情報とは何か 情報と物質の関係から見える世界像 を是非ご覧ください!


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