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44歳 ~人生を語りたくなる年頃~

南 武志/621&アソシエイツ。広告業界の転職エージェントが20代、30代の方に綴っていきます。

ベンチャーは後から入ってはいけない

2006-11-02 13:18:04 | ベンチャーに挑戦したい方への提言
この項では、ベンチャー企業への転職を考えている方への提言と題して記してきましたが、私からの最後のアドバイスは以下のようなものです。

ベンチャーは後から入ってはいけない。

“いけない”と言うのは極論ですが、もし、あなたがベンチャーの世界に飛び込みたいと思っているなら、あなた自身が会社の設立メンバーにならなければ、本当の意味での仕事の面白さを体験することはできません。

ベンチャーを志す人ならご存知のことと思いますが、ベンチャー企業は、スタートアップ → アーリーステージ → ミドルステージ → レイターステージという過程を経て成長していきます。

当然のことながら、最もリスクが大きいのは会社設立時のスタートアップ期です。航空業界では、離陸直後と着陸直前が危険な時間帯であると言われていますが、ベンチャー企業においても多くの会社が大空に飛び立つ前に、あるいは飛び立った直後に挫折してしまいます。

だからこそ、スタートアップを無事乗り切った人たちは、その後の利益を享受できるのです。

逆の見方をすると、会社がスタート直後の危険な時期を乗り越えた後に入社する人は、小さいながらも組織の中に入ることになりますし、設立メンバーから見ると、普通に考えれば苦労をしていない人間に大きな権限を渡すことはしないはずです。

ベンチャー企業に入社した人たちの多くが直面する壁は、スターティングメンバーとの信頼関係の構築にあります。

もし、あなたが既に安定成長期に入った会社に入社するならば、ある程度はスターティングメンバーを立て、スターティングメンバーが会社設立時に取り決めたルールを受け入れなければいけません。

このことができずに、ベンチャー企業に入社したものの数ヶ月で辞めてしまう人が多いのも事実です。

だからこそ、ベンチャーでは自らが設立メンバーとならなければならないのです。

韓信の「背水の陣」

2006-10-31 16:22:23 | ベンチャーに挑戦したい方への提言
腹を決めた人間は強いものです。
なぜなら、腹を決めるということは自ら退路を絶って事に当たることを意味するからです。

背水の陣という言葉を聞いたことがあるかと思います。
これは、中国の武将の韓信が兵士の数で劣勢にたたされた戦いにおいて、自らの陣を大河の前に置き、我々は目の前の敵を打ち破るしか生き残る道はないのだと兵士たちを鼓舞し見事に勝利を収めた故事からきた言葉ですが、人間は退路を断ったときには自分の能力以上のものを出せるものです。

自分の進みはじめた道を引き返すことはできない。
自分が踏み込んだ世界で勝利を収めるしか生き残る道はない。

私は、ヘッドハンターとして多くの人と出会ってきましたが、ときどき上記のような覚悟を決めて新しい職場に移っていく人がいます。

そして、ここまで腹を決めた人は、大部分が新しい職場で活躍されています。

もちろん、自らの退路を断つという気構えで新しい職場に移った人に中にも、夢破れて次の職場に移っていく人もいます。しかし、腹を決めて転職した方というのは、その会社を辞めるときにも誰に恨み言を言うこともなく、とても潔く次の職場に移っていきます。

どうしたら腹を決められるのですか?という質問を受けることがあります。

自らの腹を決めるときのポイントはただひとつです。
それは、やりたいのか、やりたくないのかということだけなのです。

ベンチャーへの転職で大切なことは腹を決めること

2006-10-28 17:30:12 | ベンチャーに挑戦したい方への提言
ベンチャーで成功する人には共通点があります。
それは、誰がなんと言おうと自分の事業が成功すると心から信じていることです。また、業界内の競合他社には意外と無関心なことです。

大切なのは腹を決めることです。

腹を決めるというのは、ベンチャー企業から誘われたポジションや業務内容を検討する際に、自分のやりたいことであるかどうかという視点だけで決断をすることです。
そして、自分のやりたい仕事であると感じ、誘われたベンチャー企業に入社するなら、全ては自分の責任で入社したことを肝に銘じて、些細なことには惑わされないことです。

例え給料の遅配があったとしても、あるいは入社前に聞いていた金額よりも支給額が少なかったとしても、全ては決断した自分に責任があると認識して迷わずに前進していくことです。

あなたが実力を最大限に発揮して会社に利益をもたらすことができれば、給料が遅配になることもなく、入社前に約束した金額を手にすることができますし、インセンティブボーナスをも支給される可能性があるのですから、全てはあなたの考え方次第でどうにでもなるのです。

結婚は打算で失敗。ベンチャーへの転職も同じ

2006-10-27 08:53:52 | ベンチャーに挑戦したい方への提言
ベンチャー企業から誘われたときに、決断すべき最も大切なポイントは、オファーされた仕事があなたのやりたい仕事であるかどうかということです。

この項では、ベンチャーには誘われて入社してはいけないというテーマで書いてきましたが、例えベンチャー企業に誘われて入社することがあったとしても、その仕事をやりたいと思って入社したならば、入社後に事前の話しと違うことが起こったとしても、誰を恨むことなく、会社のために自分に何ができるのかという前向きな視点を持って頑張っていけることでしょう。

世の女性の中には、結婚した男性に対して「本当はもっと出世すると思ったのに。。。」という感情を抱くこともありますし、
男性の中には、結婚した女性に対して「結婚前のスタイルと美貌がこんなに変わってしまうなんて。。。」と感じている人もいます。

これらは全て当人の打算の結果です。
人生というものは先のことは分からないのですから。

これから、ベンチャー企業に飛び込もうと考えている人においては、会社の将来性は一切考えてはいけません。また、会社が上場されれば自分はどれだけの株式公開益を得ることができるかといった計算もしてはいけません。

また、友人・知人に対して、飛び込もうとする業界や、自分を採用したいといってくれた会社のことをヒアリングすることは無意味なことです。

先のことは誰にも分からないのですから。

恋とは自分本位、愛とは相手本位 by美輪明宏さん

2006-10-25 17:33:00 | ベンチャーに挑戦したい方への提言
おそらく、男女を問わず世の既婚者の方なら、結婚生活を円満に長持ちさせるコツは、相手を許すことだということに気付いていることでしょう。

また、最後はお相手の異性の方を本当に好きで結婚したのかどうかが全てであることにも気づかれていることでしょう。

10月23日の月曜日に、日本テレビの美輪明宏さんの番組で、美輪さんが「恋とは自分本位、愛とは相手本位のものです」という主旨のことをお話ししていました。

美輪さんによると、愛とは相手本位の心の状態を言いますから、夫婦関係において女性に愛があれば、お相手の男性にお金がなくても浮気をしても、何をしても男性が幸せであればそれでいいのです。

また、恋とは自分本位のものです。だから恋愛時代というのは、自分本位になったり相手本位になったりすることで苦しむのです。ともおっしゃっていました。

ベンチャー企業に入社するということは結婚と同じです。

最も大切なことは、ベンチャー企業から誘われた仕事があなたのやりたい仕事であるかどうかということです。

プロポーズとベンチャーの約束は守られない

2006-10-24 18:05:12 | ベンチャーに挑戦したい方への提言
ベンチャー企業に誘われることと、ベンチャー企業に誘うことは男性が女性にプロポーズする場面と似ています。

多くの場合、プロポーズのときに約束したことは守られないものです。
男の立場から言わせていただくと、これは、男性が恣意的に約束を反故にしているわけではありません。元々が現実とかけ離れている約束をしてしまったことに無理があるのですが、月日を経るごとにその約束が重荷になってしまうことから、伴侶に対して素直な気持ちがもてなくなってくるのです。

妻となった女性においては、「男の約束事なんて守られないのが当たり前」と達観してくれる場合はそれほどの亀裂を生じることなく夫婦関係が円満に進んでいくものと思いますが、妻となった女性がプロポーズのときの約束を事あるごとに持ち出してきてしまうと、男としては売り言葉に買い言葉で「俺のことが好きなのか?どうなんだ?」と言ってしまうものです。

そして、「つまらない約束なんてするんじゃなかった」と後悔するのです。
しかし、妻となった女性を愛していれば少しでも妻に喜んでもらえるように努力はするものです。

女性においては、夫となった男性のことが本当に好きで結婚したのであれば、プロポーズのときの約束が守られないことぐらいは許してしまうことでしょう。しかし、「そんなに好きというわけじゃなかった」男性と結婚してしまった場合には、夫の約束の反故やそれに伴う些細な言動が許せないことでしょう。

男の立場から一方的に言わせてもらうなら、求婚する男にとって大切なことは、お相手の女性には何も約束しないことです。そして、今の自分にはお金も名誉もないけれど、一緒に幸せに向かって人生を歩んでいこう。長い人生にはいろいろな危機が来るかもしれないけど力を合わせて頑張っていこう」とだけ言うことです。

求婚される女性においては、プロポーズのときにお相手の男性が口にする約束事はあくまでもプロポーズのときの儀礼であり、男の約束事が守られることはあり得ないのだと割り切って、結婚の申し込みにokを出すことです。

ベンチャー企業への転職に際しても同じことが言えます。

ベンチャーへの誘いの言葉はプロポーズと同じ

2006-10-23 18:51:01 | ベンチャーに挑戦したい方への提言
ベンチャー企業には誘われて入ってはいけない。
ベンチャー企業に在籍中の人は友人・知人を誘ってはいけない。

ここまではこのように記してきましたが、私自身は現在在籍している621&アソシエイツというベンチャー企業に誘われて入社しましたし、実際には、ベンチャー企業の人から誘われたことで入社を検討している人も多いことと思います。

ベンチャー企業に誘われることと、ベンチャー企業に誘うことは結婚と似ています。

結婚に際しては、プロポーズの言葉は男性から女性に向けられるのが一般的だと思いますが、人間関係では、誘われた人が誘った人よりも優位に立ってしまうものであるため、男性はお相手の女性を必要以上に持ち上げ、必ずキミを幸せにするという約束手形を切ることが多いものです。

中には、
食事の仕度はしなくてもいいよ、
年に一度は海外旅行に連れて行ってあげる、
お金で不自由はさせないからキミの好きなものを買っていいよ、
などの言葉をプロポーズのときにお相手の女性に贈ってしまうこともあります。

逆に女性の方から、結婚の申し込みを受けるに際して、いろいろな条件を男性に投げかけることもあります。

既婚者の方にはご理解いただけると思いますが、結婚前に軽々しく約束をしてしまったり、条件を出したりすることこそが人生の墓場への第一歩になるのです。

ベンチャーには誘われて入ってはいけません

2006-10-21 19:43:08 | ベンチャーに挑戦したい方への提言
ベンチャーという世界へは誘われて飛び込んではいけません。
なぜなら、人間は誘われて行動に移したことに関しては、最初の話しと少しでも違うことが出てくると、自分を誘った相手に責任を転嫁してしまうからです。

また、現在ベンチャーに在籍の方は、ベンチャーに人を誘ってはいけません。
なぜなら、誘った人と誘われた人の間では、どうしても誘われた人の方が優位に立ってしまうことから、良かれと思って誘ったにもかかわらず、誘った人が苦しんでしまうからです。

誘われてベンチャー企業に入社するなら、例え事前の話しに嘘があっても全ては決断をした自分の責任とする覚悟が必要ですし、あなた自身が事前の話しと違う場面に遭遇したときに自分を誘った相手を責めるタイプの人間だと自覚しているなら、とことんまで深く突っ込んで確認をしておくことです。

また、どうしても特定の誰かをあなたの勤めるベンチャー企業に誘いたいなら、自社のネガティブな部分から話しはじめ、全てを包み隠さずに相手に伝えることが必要ですし、相手を持ち上げることなく、安易に約束手形を切ることなく、先のことは分からないけれども、一緒に成功に向かって泥にまみれて頑張っていきましょうという言い方で誘うことです。

ベンチャーの世界には安定という言葉はありません。1年後に会社が存在しているという保証はどこにもありませんし、次から次へと会社存亡の危機がやってくるのがベンチャーなのです。

このことは、結婚に例えると分かりやすいのではないでしょうか。

ベンチャーには誘われて入ってはいけない

2006-10-19 19:02:01 | ベンチャーに挑戦したい方への提言
この項では、ベンチャー企業への転職を考えている方に対して、私の個人的な見解としてアドバイスをしています。

私自身は現在ヘッドハンターという職業に従事しています。また、私自身も会社の設立に関わってきた経験があります。このことから、私の経験を元にアドバイスをしてきたものです。

ここからは、新しいテーマで話しを進めて行きたいと思います。

新しいテーマとは以下の二つです。

「ベンチャーに誘われて入ってはいけない」

「ベンチャーに誘って入れてはいけない」

次回からは上記のテーマに沿って話しを進めていきます。

私のベストベンチャーはサイバーエージェント

2006-10-18 18:56:48 | ベンチャーに挑戦したい方への提言
あなたが、もしベンチャー企業への転職を希望されているなら、会社設立当時の実業をしっかりと守っている会社を選ぶことをお勧めいたします。

設立時の実業を守っているという観点から見ると、私は、個人的には藤田 晋氏のサイバーエージェントに好感を抱いています。

なぜなら、同社は会社設立時の実業から出ていないからです。

私の会社がサイバーエージェント社と契約を結んでいるわけではありませんし、同社で働く人たちには会社への不満もあるかもしれませんが、第三者の視点から客観的に見て、サイバーエージェント社は設立当時のインターネット専業の広告会社という実業を現在も守っているように見えます。

また、社長の藤田氏自身も、いくつかのバラエティ番組には出演したようですが、必要以上にメディアにしゃしゃり出るという行為はしていないように思えます。

1年前には、他のITベンチャー企業の派手さに刺激されて、藤田氏の中にも「もっとメディアに露出して企業のブランド価値を上げなければ」という焦りが多少なりともあったかもしれませんが、今にして思えば自らの土俵で勝負をし続けたことは正解でした。

自分の土俵で勝負し続けることは、事業を継続的に成功させるための秘訣なのです。