白井健康元気村

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それぞれの過ごし方 岩崎邦子の「日々悠々」(84)

2020-05-29 07:08:17 | 【連載エッセー】岩崎邦子の「日々悠々」

【連載エッセー】岩崎邦子の「日々悠々」(84

それぞれの過ごし方 

 

 木々の緑も目に優しく揺れる。一年の中で一番ともいえる過ごしやすい季節なのに、新型コロナウィルス感染が広がらないための、緊急事態宣言が4月7日に出された。この緊急事態宣言で、人の集まる所や「3密」が守れない所すべてが自粛対象となり、不要不急の外出も控えさせられた。

 各種のプロスポーツ、音楽関係のコンサート、演劇の開催はおろか、連続ドラマの俳優やお笑い芸人は、テレビ番組の収録も出来ない。過去の番組の放映やリモート出演などで、どうやらやり過ごしている。子供達の通う学校関係はじめ、学生、フリーランス、実に多くの職業が自粛という打撃で、経済的にも精神的にも耐えている。

 そんな中で、主に高齢者がプレーを楽しみにしているパークゴルフはどうだろうか。白井市の「ゆうらくパークゴルフ場」は自粛閉鎖。一方、近隣市内にある「オスカーパークゴルフ場」は、平常営業をしている。

 ゴルフ場は、閉鎖となった所もあるらしいが、素人のプレーまでは自粛の対象とはなっていない。ゴルフ仲間と行く各コースも営業をしているという。夫がメンバーになっている鎌ケ谷市のゴルフ場も、オープンはしているが、緊急事態宣言以降、夫は全てのゴルフコンペに参加はしていない。

 夫にとって、「毎日が日曜日」となってから久しいが、日々をどのように過ごすようになったのか。あちこちが故障してボロボロの体だった現役時代。それが一転して元気になったのは、唯一の趣味であるゴルフのおかげだろう。「ゴルフ三昧がしたい」という執念があったからである。

 以前にも書いたことがあるので、どのようにして元気になったのかは省略するが、自粛の日々は、家事を以前よりしてくれるようになった。部屋を掃除機できれいに(最初は部屋を丸くかけていたが…)し、風呂掃除、食器洗い、ゴミ捨て(分別は、私がする)、時折のガラス磨き、ベランダの水やり、これらが夫の主な家事である。

 ゴルフのコースに出ないし、練習場へも滅多には行かないので、時間はたっぷりある。彼なりの思い付きで、普段は手を付けない細かいところの掃除もしてくれた。いつの間にか書類やガラクタが増えているので、少しずつの整理もしている。

 私はというと、所属している会や、友人との約束、それに何かしらの用事で出かけることが多かった。でも、外出はすっかり影を潜めて、家の中で過ごす時間の何と多くなったことか。夫がしてくれる家事以外、たとえば洗濯、トイレ掃除、日常品の買い物、食事作りなどは、私の担当である。

 夫はお酒が飲めないことと、現役時代に外食が多かったせいか、「家食」を好む。テイクアウトもしないので、私は朝・昼・晩の3食作りに気を配るしかない。慣れたと言えば恰好良いが、手抜きをどのようにするか。それが課題だ。

 以前よりテレビを見る時間も増えたので、夫は主にゴルフやスポーツ番組(自粛のため再放送が多い)を楽しむ。私は相変わらず嵐が出るミーハーな番組。タレント達のリモート出演を、夏用のマスク作りや、相変わらず小物作りをしながら観ている。

 ネットやユーチューブでは、様々なマスクの手作りの様子を載せている人が、まだまだ続いている。さらに見ていると真似をしたくなるような、料理のレシピや体の鍛え方を披露している人など、何かしら、自らの方法で情報発信することに、意義を感じているようだ。

 こうしたことには、関心事の持ち方で個人差のある見方になるのだが……。私たちは高齢者なので、自粛期間中の家での過ごし方に、大きな違和感はないが、テレワークで過ごす働き盛りの人たちは、家族・子供たちとの過ごし方に、少なからず問題が起きている人もいるようだ。

 5月25日の夕方、緊急事態宣言の発令から49日間で解除の表明がされた。事前に予測されるニュースが出ていたからか、一種のフライング解除にも相当するが、24日の日曜日は晴れた空のもと、海や公園、街にと出かける人達の、下手をすれば「3密」とも言えるような映像が流れていた。外出を我慢してきた人たちの気持ちが表れている。 

 25日の月曜日はまずまずのお天気となり、私たちはオスカーパークゴルフ場に出かけた。いつもなら8時半の集合時間だが、受付で密にならないために、9時半となった。駐車場にはすでに多くの車があり、他のグループも解除されることへのホッとした気持ちだろう。

 自粛解除といっても、「新しい生活様式」が待っている。人と人との間隔をあける、遊びも屋内より屋外で、会話の時は真正面を避ける、マスクの着用・手洗いの徹底、などが課せられているのだ。そんなわけで、私が参加している友人たちとの触れ合いの場は、まだまだ限られている。

 それも仕方がないだろう。今はともかく、涼しくなる秋口になってまた、新型コロナウィルスの二次感染、三次感染が起きるかも知れない。そんな悪夢を繰り返さないためにも、自分に合った生活の過ごし方で、何としても乗り切って行きたいものだ。


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