小さな市役所でたった一人の“おみおくり係”として働く牧本の仕事は、人知れず亡くなった人を埋葬すること。しかし故人の思いを大切にしようとするあまり、事務的に物事を進められず、周囲からは少々迷惑がられる存在に。そんなある日牧本は、すぐ近くに住んでいた蕪木という老人が、身寄りのないまま亡くなったと知らされる。しかし彼の部屋から娘と思しき少女の写真を発見する。相前後して“おみおくり係”の廃止が決まり、蕪木の一件が最後の仕事となることに。そこで牧本は、写真の少女を探し出すとともに、一人でも多くの人に葬儀に参列してもらうべく蕪木の人生を辿り、彼のかつての友人や知人を見つけては訪ねていくのだったが…。
映画館 ★★★★
2013年の英伊合作のハートフル・ストーリー「おみおくりの作法」をリメイクしたものですが、単純にコメディとは言えず、現代日本の「孤独死」の問題を少しコミカルではありますが。真面目に取り上げていると思います。
この映画の出来は主演の阿部サダヲのキャラによるものが多いとは思います。昭和のいるコイルのギャグのパクリはちょっといただけませんが、「ちょっと良い人すぎる」主人公は周りにも色々と迷惑をかける・・・って言っても、周りが変なのか、彼が変なのか判断がとても難しいところです。彼は職業としての公務員なわけで、ボランティアではありません。なので少々おせっかいを焼きすぎる民生委員のようにも見えます。
不思議なもので、給与をもらっては出来ないけれどボランティアだとできることってあるんですね。私も長年町会の役員をしていますが、それこそもう何時間活動したかわからないくらい・・・計算できませんよね(笑)
途中の彼の一連の「作法」がいわゆるフラグだろうなぁって思ったら、結局そのとおりでした。しかし、ラストシーンでグッとこみ上げるものがあります。なかなかいい映画でした。
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