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スケッチブック

写真と文章で、日常を記録に残す

男たちの大和

2006-01-16 20:10:55 | 映画
最初K子さんのすすめがあって、つづいてa子さんの薦めもあった。加えて巷の噂も。今夜思い切って電車に乗って隣町のシネマコンプレックスまで行ってきました。

大勢の女性にも甚大な影響を与えたのになぜ「男たちの大和」なのか最初から疑問を抱いていた。ちょうど60年と9ヶ月前に戦艦大和はその使命を果たすことなく2500人の乗組員と一緒に海の藻屑と消えた。米軍艦載機約400機による波状攻撃を受け、爆弾6発と魚雷が10発以上の命中を受け、まるでなぶり殺しのようにして息耐えたのだった。

61年前と言えば。私は11歳だった。乗組員の幼年兵は15歳だったからほとんど同年代だ。彼らは「これ以上の同胞の死を食い止めるために」と志願して参戦していた。もちろん覚悟の上での死だ。

私は映画の上映中ずっと眼が涙で曇っていた。胸が張り裂けんばかりに痛く、こぶしに力が入った。対米戦争は真珠湾攻撃から始まっている。これは歴史上の事実だ。しかし私の涙は悔し涙だった。悔しく悔しくてたまらなかった。「よし、いっちょうやったろうじゃないか」という気さえ湧いた。今がだめなら、100年先、200年先に恨みを晴らそうじゃないかと思った。

しかし、帰りの電車の中で体が冷えて、時間の経過と共に冷静さを取り戻してきた。やはり戦争はしてはならない。若者を戦場に送ってはいけない。勉学や、体育に励み、科学技術の向上をはかり、それをもって見返してやろうじゃないかとおもうようになった。

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14 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
拍手! (sakura)
2006-01-16 20:38:15
なかなかお上手に書かれた文章で拍手です。

この映画は主人と観に行こうといいながら未だ行っておりません。

戦争はゴメンですね。子供時代は京都に住んでいて全く戦災にもあいませんでしたが、、

どうもお歳は同年のようで、、どうぞお宜しく、、
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立場によって (anikobe)
2006-01-16 21:23:14
違いはありますが、見返すというよりも、平和な世の中を当然と思うことなく、戦いの事実を知って、そこから戦争のない世の中を創っていく事、それを実行できる人つくり、社会つくりが大切だと今も思っています。

「若者を戦場に送ってはならない」ここで、合意ですね。
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sakuraさん、こんばんは (polo181)
2006-01-16 21:36:37
コメントを有難う。貴女と同年でしょうか。置かれた立場と育った環境によって、また男女の差によって、感想が全く違ったものになるでしょう。私は今のところは、上のような感想ですが、日にちがもっと経てばまた違った感想になるかもしれません。いまは悔しさでいっぱいです。ご主人の意見を拝聴したいなぁ。
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anikobeさん、こんばんは (ポロ)
2006-01-16 21:45:15
コメントを有難う。そうですね、まったくそうです。「若者を戦場に送ってはならない」という点では合致しますね。しかし、原爆を2発も落とされて、忘れろといわれたって、忘れられるものではありません。なに○ソこの野郎という気持ちは捨てることはできません。この映画を見てその気持ちがいっそう強くなりました。朝日新聞が協賛しているのに、その構成にはちょっと首を傾げます。
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見る予定です (こむぎ)
2006-01-16 22:58:37
おっとが見たいって言うし

私は先日 「ゼロ戦」や「回天」の本を読んだばかりです

事実は事実として 記憶に留めておかなければ・・

と、思います。

しかし きれい事や批判や そんな次元のものではない!

読んでいると 只々 涙が自然にあふれて来ます

映画で使われた戦艦大和のセットが 尾道の造船所で3月末まで公開されています

私の生まれ故郷の呉には 大和ミュージアムが出来ています

ぜひ 訪ねたいと思っています



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ヤマト・大和 (熊子)
2006-01-16 23:52:15
観ていただいたのですね。認知症で短期記憶障害の母も最初から最期まで泣いていました。可哀想だといいながら、心中はきっとポロさまと同じで悔しかったのだと思います。私も悔しかった。兄が見ていたら、握りこぶしで同感したことでしょう。末期的な戦略しかできなかった日本の現実ですね。敗れて目覚める、、、確かに戦後の復興はそうでした。悔しさをバネに生き抜いてこられた、ポロさま、母、そして兄たち戦争体験者のみなさま。散る桜、残る桜も散る桜、、ああ、また思い出してしまいました。
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こむぎさん、こんにちは (polo181)
2006-01-17 10:37:54
コメントを有難う。死んでいった若者は、ちょうど私の兄貴のような年齢です。正直いって、負けたことが悔しくて、いまだに心で引きずっています。戦艦大和が完膚なきまでやられたことが、悔しい。この映画を見る人の年齢や性別によって感想はちがってっ来るでしょう。もし見てきたらご主人の感想をお聞かせください。尾道や呉は訪れたいと思っています。
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熊子さん、こんにちは (ポロ)
2006-01-17 10:49:52
コメントを有難う。貴女のお勧めがあってから、ずっと気になっていました。見てきて良かったと思っています。同胞がむざむざと殺されたことが残念でなりません。悔しいの一語につきます。できることなら、やり返したい。復習をしたい。原爆をしかも実験をするごとく2度も投下されて、黙っておれるか。忘れてなるものか。火炎地獄の中で数十万の無辜の婦女子が焼かれた。千年、いや二千年経ても忘れるべきではない。
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う~ん (あまもり)
2006-01-17 12:36:03
私はこの映画を観ていないから何とも言えませんが。

戦争を起こすことの悲惨さより、悔しさを駆り立てるような映画なんでしょうか。

この思いはひょっとして、韓国や中国、フィリピン等といった日本軍に蹂躙された国々の日本に対する思いと共通するものなんでしょうか。

観ていない私が勝手な想像で偉そうに書いてごめんなさい。
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あまもりさん、こんばんは (ポロ)
2006-01-17 20:43:35
コメントを有難う。朝日新聞が協賛していますから、これは反戦映画だと思います。悔しさを駆り立てるような作り方はしておりません。この映画を見て、私は60年前の自分に戻りました。鬼畜米英一億玉砕の精神が戻ってきたのでしょうか。感想はきわめて素直に書いております。上にも書いていますが、この映画を見る人によって感想はまちまちでしょう。テーマの一つである、幼年兵(15歳)の戦死について、いまどきの15歳の少年たちの感想を聞きたい。



映画館を出てしばらくたってから、私の感想が変化していますね。たった今は、この映画は戦争の一場面であって全部ではない。加害者としての日本を見るとき、私は率直に謝罪すべきだし、平和の大切さを改めて強く認識するべきだと思います。あなたの「ごめんなさい」の一言は、できれば削除したい気持ちです。
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