あ/た/ま

聴く読む観る買うの備忘録

Metamorpho / Matteo Sabattini MSNYQ

2012-08-21 | 音楽
METAMORPHO
クリエーター情報なし
FRESH SOUND NEW TALENT


 リーダーのMatteo Sabattiniは初めて聴くが、Aaron Parks, Mike Moreno とくれば悪いはずがなかろうと予約購入。冒頭から予感させる通り2人の存在感が大きくアルバムの雰囲気を支配している感じで、まずは期待通りの出来。Matteo Sabattiniのクールな演奏と彼の手による現代的な楽曲も彼らの雰囲気に合っている。オリジナルが大半を占めるせいか楽曲のバラエティがややせまい感じもするが、演奏のクオリティは高く聴きどころの多いアルバム。

Matteo Sabattini (as),
Mike Moreno (g),
Aaron Parks (p),
Matt Clohesy (b),
Obed Calvaire (ds),
Chris Potter (ts on 4);
FSNT 401

01. Like a Butterfly
02. Tears Inside
03. Invisible Shield
04. Metamorpho
05. Painted Hills
06. Body & Soul
07. Yuna
08. Fooling the Mirror
09. Dreaming Loud
10. QQ

分身 / 東野圭吾

2012-08-20 | 
分身 (集英社文庫)
東野圭吾
集英社


 札幌で大学に通う氏家鞠子と東京でアマチュアバンドのヴォーカルをとる小林双葉。全く無関係の人生を送ってきた2人だが、それぞれのきっかけで自分の出生の秘密を追うことになり、自分とそっくりなもう一人の少女の存在を知る。
 不自然なほど瓜二つの二人という設定で、背景にある事実関係は概ね想像ができてしまうが、そうした事態に至るまでの当事者達の気持ちが、よく練られた構成で描かれることで、物語にひきこまれる。この辺の巧さはさすが東野圭吾というところだ。それだけにラストの顛末はやや雑な感じがして残念。本を読んだ後にしったが、長澤まさみ主演でドラマ化され、WOWOWで放送されていた模様。こちらも是非観てみたい。

Cubique / Pierre de Bethmann

2012-08-19 | 音楽
Cubique
クリエーター情報なし
Plus Loin Music


 熱い日が続くのでエレピの音が聴きたくなって、Pierre de Bethmann がエレピを操る本作を聴いてみた。相変わらず難しめの曲が多いがエレピの音色もあってポップな印象。Jeanne Addedのヴォイス(ヴォーカルというより楽器的な唱法)の存在感が大きいが、個人的な趣味としてはヴォイスを数曲に絞ってアクセントにするか、もう少し控えめにアレンジして演奏主体で聴きたかったなという印象。エレピを聴いて涼しくなりたい、の用には十分応えているが、Bethmannにはついつい、PrysmやMoutin Reunionのレベルを期待してしまう。そういえばそろそろ彼のピアノも聴いてみたい。

Pierre de Bethmann (rhodes),
Jeanne Added(voice),
Stephane Guillaume (as),
David el-Malek (ts),
Michael Felberbaum (g),
Vincent Artaud (b),
Franck Agulhon (ds)

01. Decale
02. Toutes ces choses
03. Ailleurs parfois
04. Cubique
05. Demens sapiens I
06. Demens sapiens II
07. Bat' carre
08. Vouloir, tout est là
09. Pardon
10. Si

Lie to Me - Season 3: 嘘の瞬間 ファイナル・シーズン

2012-08-18 | テレビ
ライ・トゥ・ミー 嘘の瞬間 ファイナル・シーズン DVDコレクターズBOX
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20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


 カル・ライトマン博士(Tim Roth)が人の顔に一瞬浮かぶ表情で嘘を見抜き、事件を解決していくTVシリーズ。相棒のジリアン・フォスター博士(Kelli Williams)目当てに観続けて来たが、ファイナルシーズンはネタ切れの苦しさが目立つ。謎を解く武器が表情だけという縛りがキツすぎたか最後はマンネリ気味。せめて登場人物間の人間関係にラストらしい盛り上がりがあるかと最後まで観てみたが、いつものように謎を解きやや唐突に終わってしまった。アメリカのTVシリーズは視聴率が取れる内は引っ張れるだけ引っ張って、力尽きたら打ち切りというケースがあるが、これもそのパターンか。ま、Kelli Williamsは最後まで魅力的だったからいいけど。

The ACT Jubilee Concert

2012-08-14 | 音楽
Act Jubilee Concert
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Act 20


 好きなアーティストの多いACTレーベルの設立20周年を記念して開かれたコンサートの模様。看板スターが顔を揃えて、曲毎にメンバーを入れ替えつつ色々な表情の曲を披露しているで楽しめる。大好きなピアニストのLeszek Mozdzer参加の冒頭3曲がいきなり素晴らしく、これだけでも聴いて良かったと思わせるが、ほぼ出ずっぱりのLars Danielssonの活躍や、Wolfgang Haffnerのスピード感のあるドラミング、Nils Landgrenのtbなど聴きどころ満載。これまであまり聴く機会のなかったNguyen Leのアグレッシブなギターもなかなか魅力的。

ACT Family Band:
Nils Landgren (tb, vo),
Céline Bonacina (bs),
Verneri Pohjola (tp),
Michael Wollny (p),
Nguyen Le (g),
Lars Danielsson (b),
Wolfgang Haffner (ds),

Special Guests:
Cecilie Norby (vo),
Leszek Mozdzer (p)

1-1. Pasodoble (Mozdzer & Danielsson)
1-2. Sleep Safe And Warm (Mozdzer)
1-3. Svantetic(Mozdzer & Wolly)
1-4. The Tears of Blllie Blue - Claid de Lune (Norby, Le, Danielsson)
1-5. Stars in Your Eyes (Landgren, Wolly, Danielsson, Haffner)
1-6. Hymn (Norby)
1-7. This One Goes in Four (Pohjola)

2-1. Little Wing (Le & Danielsson)
2-2. Lonely Dancer (Bonacina, Wolly, Danielsson)
2-3. ZigZag Blues (Bonacina)
2-4. Solent Way (Haffner, Langren, Wolly, Danielsson)
2-5. Dodge The Dodo (Pohjola & Le)
2-6. Love Is Real (Norby & Langren)
2-7. Purple Haze (Norby, Le, Bonacina & Haffner)

阪急電車

2012-08-13 | 映画
阪急電車 片道15分の奇跡 [DVD]
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ポニーキャニオン


 宝塚から西宮を走る片道15分のローカル線に、それぞれ悩みを抱えながら乗り合わせた乗客達が偶然に出会い触れ合う物語。婚約者を寝取られたOL(中谷美紀)、彼氏のDVに悩む女子大生(戸田恵梨香)、大学で居場所を見つけられない学生、ママ友の雰囲気について行けない主婦(南果歩)、いじめられる小学生など、互いに声をかけながら元気になって行く。
 物語全体に大きな起伏がある訳ではないが、小さくも印象的なシーンが繋がり、全体としては温かく優しい物語になっている。多くの登場人物と関わるおばあちゃんを演じる宮本信子の役作りが見事。上品で気骨があり、孫を甘やかすこともなく、隣人には優しく、迷惑な大人には厳しい。それでいて少々可愛らしいところもある。彼女の演技が映画の雰囲気を作っている印象。

Beginners: 人生はビギナーズ

2012-08-12 | 映画
人生はビギナーズ [DVD]
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アミューズソフトエンタテインメント


 44年連れ添った妻に先立たれ、自身も癌を宣告された75歳の父(Christopher Plummer)が「私はゲイだ」と告白する。突然のカミングアウトに驚きつつも、ゲイとしての人生を謳歌する父を徐々に身近に感じていくオリヴァー(Ewan McGregor)。やがて最後の時が訪れ、大いなる喪失感を抱えたかれはフランス人の女優アナ(Mélanie Laurent)と出会う。
 大きな起承転結もなく淡々として地味な作品ながら、登場人物への温かい視線を感じる良作。観ていることが心地よく、温かい気持ちになれる。カミングアウト後の父のはじけっぷりとか、繊細に近づいていくオリヴァーとアナとか、登場人物はいずれも愛すべきキャラを持っているが、犬までも微笑ましく演技しているように見えるのが可笑しい。

Within a Song / John Abercrombie Quartet

2012-08-09 | 音楽
Within a Song
クリエーター情報なし
Ecm Records


 ECMからリリースされた John Abercrombie のバラード集。リーダーはAbercrombieだが、Joe Lovano の存在感が大きく、同じECMからのリリースでLovanoが参加していたSteve Kuhn の "Mostly Coltrane" を思わせる雰囲気の作品だ。ECM的な繊細さを湛えつつも、Lovanoのまったりと濃厚なSaxが夜の雰囲気を醸し出す。この、繊細さと濃厚さの塩梅が心地良い。"Mostly Coltrane" にも参加していたJoey Baron がここでも良い仕事をしている。

John Abercrombie (g),
Joe Lovano (ts),
Drew Gress (b),
Joey Baron (ds);
ECM 2254

1. Where are You
2. Easy Reader
3. Within a Song/ Without a Song
4. Flamenco Sketches
5. Nick of Time
6. Blues Connotation
7. Wise One
8. Interplay
9. Sometime Ago

Sleepr: Tokyo, April 16, 1979 / Keith Jarrett - Jan Garbarek - Palle Danielsson - Jon Christensen

2012-08-08 | 音楽
Sleeper-Tokyo April 16 1979
クリエーター情報なし
Ecm Records


 Keith Jarrett 率いるヨーロピアン・カルテットによる1979年に東京公演を収めたライブ盤。同ツアーの模様は1989年リリースの"Personal Mountains"にも収められているが、重複するテイクは無いようだ。30年以上前の音源を今更新譜としてリリースするのはどうなの?と思いつつもKeith だしねと早々に聴いてみたが、聴いた途端に認識を改めた。もっと早く聴きたかったとは思うが、本作品がこのままお蔵入りしなかったことをまずは喜びたい。Keith の手から零れるように繰り出される美しいフレーズ、切り裂くように鋭いGarbarekのSax、彼らを受け止めるリズムセクションの太い音色、4者が程よく拮抗して高いテンションを維持しているのが素晴らしい。尺の長い曲が多いのも、ライブのテンションを感じる上ではむしろ望ましい。未だにこのような未発表音源が出てくるKeith やECMの底力を感じさせる1枚。

Keith Jarrett (p,er),
Jan Garbarek (ts, ss, fl, per),
Palle Danielsson (b),
Jon Christensen (ds, per);
ECM 2290/91

1-1. Personal Mountains
1-2. Innocence
1-3. So Tender

2-1. Oasis
2-2. Chant Of The Soil
2-3. Prism
2-4. New Dance

アフロ田中

2012-08-07 | 映画
アフロ田中 [DVD]
クリエーター情報なし
Happinet(SB)(D)


 24歳になるまで彼女が出来たころがなく悶々と過ごしていた田中(松田翔太)の元に高校時代の親友から結婚式の案内状が届く。「誰かが結婚したら、それぞれの彼女を連れて集まろう」と5人で交わした約束を思い出して愕然とする田中。これは大急ぎで彼女を作らなくてはと焦る彼の隣の部屋にやけに可愛い女の子(佐々木希)が引っ越してくる。
 佐々木希目当てで鑑賞。期待の佐々木希の可愛さでは、「天使の恋」の方が上だった気がするし、物語と呼べるほどのストーリーもない本作であるが、男たちのバカっぷりには思わず笑ってしまう。あぁ息子と見ないで良かったという感じ。