あ/た/ま

聴く読む観る買うの備忘録

Lua Ya / Yeahwon Shin

2013-11-29 | 音楽
Lua Ya
クリエーター情報なし
Ecm Records


 Aaron Parksの参加に惹かれて予約したものの、Vocal+アコーディオン+ピアノって、どな仕上がりなんだとうと半信半疑でリリースを待っていたアルバム。実際聴いてみると、初めて聴くYeahwon ShinのVocalは穏やかで楽器的で、この小編成の演奏に違和感なく馴染んでいるし、Parksのピアノも、NYのコンテンポラリーな面々との演奏とは雰囲気が異なるものの、ひんやりと美しい音色は十分楽しめる。すべての母子に捧げるという言葉が添えられている通り、子守唄のような穏やかな癒やしに満ちた1枚。疲れている時には心地良い。

Yeahwon Shin (vo),
Aaron Parks (p),
Rob Curto (accordion);
ECM 2337

01. Lullaby
02. Moving Clouds
03. Island Child
04. Mysteries
05. The Moonwatcher And The Child
06. The Orchard Road
07. Remembrance
08. Beads Of Rain
09. A Morning Song
10. Travel Blue
11. Beads Of Rain
12. The Orchard Road
13. Sunrise

All Your Life: A Tribute to the Beatles / Al Di Meola

2013-11-28 | 音楽
All Your Life: A Tribute To The Beatles
クリエーター情報なし
Inakustik


 評判を耳にしつつも、数多あるBeatles集の1枚かと思って気に留めてなかったのだが、ふとiTunesStoreで試聴してみたら、独特の雰囲気を気に入ってしまい、早々に手に入れた。聴き慣れているはずの楽曲ばかりだが、どの曲もをアコースティック・ギター1本で見事なほどドラマティックに料理されている。秀逸なのは#6"Elenor Rigby"、冒頭の"In My Life"もいい。録音も生々しくてこの作品にぴったり。

Al Di Meola (g)

01. In My Life
02. And I Love Her
03. Because
04. Michelle
05. I Will
06. Eleanor Rigby
07. Penny Lane
08. Blackbird
09. I Am The Walrus
10. Day In The Life
11. Being For The Benefit of Mr
12. With A Little Help From My Friends
13. If I Fell
14. She's Leaving Home

死神の浮力 / 伊坂幸太郎

2013-11-27 | 
死神の浮力
伊坂幸太郎
文藝春秋


 死神の千葉は、対象の人間を1週間観察して、「可」または「見送り」の判断を報告することを仕事にしている。娘を凶悪な犯罪者に殺された作家の元に送られた千葉は、復讐を誓う作家とその妻に随行し、時に頼られながら、今回も生真面目に彼は仕事を続ける。
 著者の初期の作品の続編。人の世に派遣された死神が主人公というあり得ないシチュエーションながら、「死神」千葉のトボけた魅力が印象的で、この新作は楽しみにしていた。台詞回しの軽妙さ、千葉の可笑しな間合いは健在。長編ということもあり、千葉と対象の夫妻との関わりが深いので、復讐を遂げようと必死な2人とクールな千葉のコントラストがより鮮明に感じられる。本作も十分面白いと思うし、実際楽しんだが、敢えて比べてなら連絡短編の構成で巧みに伏線を回収していった前作のフォーマットの方が、この題材にはより適しているようにも思われる。

Alive at the Vanguard / Fred Hersch Trio

2013-11-26 | 音楽
Alive at the Vanguard (2CD) [輸入盤]
クリエーター情報なし
Palmetto


 同じVillagen Vanguard でのソロライブでの美しい演奏が気に入ったので、トリオ演奏も聴いてみたが、こちらも素晴らしい。Fred Herschの奏でる美しい旋律はそのままに、トリオの緊密感を強く感じさせるタイトな演奏。2枚組の長尺の演奏ながら、ダレるところは全くなく、どこを聴いても思わず唸ってしまうような、ピアノトリオの醍醐味を感じさせる内容。これまで少々手薄だったが、Herschの作品を辿ってみたい気になってしまった。

Fred Hersch (p),
John Hebert (b),
Eric McPherson (d);
Recorded Live at the Village Vanguard, NYC

1-1. Havana (Hersch)
1-2. Tristesse (Hersch) (for Paul Motian)
1-3. Segment (Parker)
1-4. Lonely Woman (Coleman) Kobalt Music Pub/Nardis (Davis/Evans)
1-5. Dream of Monk (Hersch)
1-6. Rising, Falling (Hersch)
1-7. Softly As In A Morning Sunrise (Romberg, Hammerstein II)
1-8. Doxy (Rollins)

2-1. Opener (Hersch) (for EMac)
2-2. I Fall In Love Too Easily (Cahn, Styne)
2-3. Jackalope (Hersch)
2-4. The Wind (Freeman) /Moon and Sand (Wilder)
2-5. Sartorial (Hersch) (for Ornette)
2-6. From This Moment On (Porter)
2-7. The Song Is You (Hammerstein, Kern) /Played Twice (Monk)

Travel Guide / Ralph Towner - Wolfgang Muthspiel - Slava Grigoryan

2013-11-25 | 音楽
Travel Guide
クリエーター情報なし
Ecm Records


 ECMからRalph Towner の新作が出ると聴いてクレジットを確認すると、数年前に3人の頭文字を取ったMGT名義でアルバムをリリースした顔ぶれのギタートリオ。Towner の12弦、Muthspirlのエレキ、Grigoryanのクラシックと三者三様のギターが織りなす淡いコントラストが実に美しい。前作も気に入っていたが、ECMからのリリースの本作は録音も一段と素晴らしく、更に美しい仕上がり。これからのひんやりとした空気に馴染みそうな1枚。

Ralph Towner (g),
Wolfgang Muthspiel (g),
Slava Grigoryan (g);
ECM 2310

01. The Henrysons 
02. Father Time 
03. Windsong 
04. Duende 
05. Amarone Trio 
06. Travel Guide 
07. Die Blaue Stunde 
08. Nico und Mithra 
09. Tarry 
10. Museum of Light

眉山

2013-11-24 | 映画
眉山-びざん- (2枚組) [DVD]
クリエーター情報なし
東宝


 父は死んだと教えられて母子家庭に育った咲子(松嶋菜々子)は、母(宮本信子)の入院を知らされて故郷の徳島に戻り、担当医に末期癌で余命1年足らずと聞かされて愕然となる。何でも独りで決めてしまう母に寂しさを覚えていた咲子は、意を決して父との真相を母に質そうとする。
 「あまちゃん」で宮本信子の演技に感嘆し、やはり彼女が老いた母を演じている本作を手に取った。期待通り、気丈で粋な母親の素敵な役作りといい、重要な場面で見せる繊細な演技といい、圧巻の存在感である。母娘の恋人を演じる夏八木勲、大沢たかお等、脇を固める俳優陣のキャスティングもいい塩梅。クライマックスに阿波踊りの場面を持ってくる演出・映像美も印象的。

Trainspotting: トレインスポッティング

2013-11-24 | 映画
トレインスポッティング [Blu-ray]
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角川書店


 ヘロイン中毒のレントン(Ewan McGregor)は、不況に喘ぐスコットランドで同じような仲間たちと、軽犯罪を繰り返しつつ、クラブ通いとナンパ、ドラッグで憂さを晴らす自堕落な毎日を送っていた。一度はドラッグを止めてまともな生活を志すレントンだが、いつの間にか仲間が集まってきて元の生活に戻ってしまう。
 オレンジのカバーアートが印象的で評判も良かったが、何故か見逃していた作品。確かに独特の世界観というか、印象を残す作品ではあるが、彼らの退廃を表現する為の汚い映像がちょっと苦手。音楽の使い方は確かに格好いい。

True Romance: トゥルー・ロマンス

2013-11-23 | 映画
トゥルー・ロマンス [DVD]
クリエーター情報なし
東芝デジタルフロンティア


 誕生日をB級映画を観て過ごしていたクラレンス(Christian Slater)は、ビデオショップの店長がプレゼント代わりに送ったコールガールのアラバマ(Patricia Arquette)に出会い、恋に落ちる。アラバマに足を洗わせようとポン引きの家に向かったクラレンスは、行きがかり上ポン引きを殺した挙句、彼女の荷物と間違えてマフィアのヘロインを持ち去ってしまい、2人の逃避行が始まる。
 物語は至って無軌道で、それ自体感動を呼ぶようなものではないのだが、随所に印象に残るシーンがある。特に、クラレンスを父親を演じた Dennis Hopper とマフィアの Christopher Walken の対話の格好良さは秀逸。ラスト間際、羽舞い散る中の銃撃戦も美しい。アラバマ役のPatricia Arquetteは容貌がずば抜けて美しい訳でも無いが、この役は魅力たっぷり。

12 Monkeys: 12モンキーズ

2013-11-23 | 映画
12モンキーズ [DVD]
クリエーター情報なし
松竹ホームビデオ


 20世紀末に突如蔓延したウィルスによって人類の99%が命を落とし、残された人々は地下での生活を余儀なくされていた。タイプスリップを活用して事態の打開を図ろうとした未来の過科学者達は、服役囚の中からコール(Bruce Willis)を選ぶ。1996年に送られ、人類滅亡の元凶として「12 Monkeys」というキーワードを教えられたコールは、誤って送られた1990年の精神病棟で出会ったジェフリー(Brad Pitt)が12 Monkyesを率いていることを知っる。
 荒廃した未来の作り込みと印象的な音楽で、作品の独特の世界観に引き込んでいく。特にテーマ曲のバンドネオンの旋律が非常に印象的。冒頭は構造が分かりにくいが、幾つかの符号が繰り返されるうちに意味を変えていく物語の運びも巧みで面白い。

Lucky People / Moutin Factory Quintet

2013-11-23 | 音楽
Lucky People
クリエーター情報なし
Naxos


 Reunion Quartetの一連の作品が抜群に格好良かったMoutin 兄弟の新作は新バンド、Moutin Factory Quintet名義だ。兄弟以外のメンバーは入れ替わっているが、やはりオリジナル全曲を手がける兄弟の存在感は大きく、アルバムの雰囲気は継承されている。今回も現代的でアグレッシブな演奏が貫かれ、特にFrancoisのベースが秀逸。恒例の兄弟Duoも格好いい。

Francois Moutin (b),
Louis Moutin (ds),
Manu Codjia (g),
Thomas Enhco (p),
Christophe Monniot (as)

1.Lucky People
2.Dragon Fly
3.Soul
4.Otnette's Medley
5.Relativity
6.Forgiveness
7.A Busy Day
8.Moving On
9.You'll Be Fine
10.Conflict