カンター再契約

今オフ、サンダー最大の課題が終えました。

4年70milでカンターと再契約

思うところは色々ありますが、まずはこれで一安心。
これで来シーズンも安定したインサイドの得点が期待できます。

それでですよ。
「いくらなんでも高すぎる」
と言うのが世間の声ですね。
サンダーファンですらこの再契約に反対する声が多く聞こえます。

要は「実力はあるが、値段に見合っていない」という見解です。
今オフ契約した他のビッグマンの契約を見てみましょう。
(あくまで契約内容が開示されている選手になります)

デアンドレ・ジョーダン 4年88mil(1年22mil)
ケビン・ガーネット 2年16mil(1年8mil)
マーク・ガソル 5年110mil(1年22mil)
コスタ・クーフォス 4年33mil(1年8.25mil)
ラマーカス・オルドリッジ 4年80mil(1年20mil)
ロビン・ロペス 4年54mil(1年13.5mil)
エド・デイビス 3年20mil(1年6.6mil)
グレッグ・モンロー 3年50mil(1年16.6mil)
オマー・アシック 5年60mil(1年12mil)
ポール・ミルサップ 3年58mil(1年19.3mil)
ブランデン・ライト 3年18mil(1年6mil)
ケビン・ラブ 5年110mil(1年22mil)
タイソン・チャンドラー 4年52mil(1年13mil)
アミール・ジョンソン 2年24mil(1年12mil)
ブルック・ロペス 3年60mil(1年20mil)
サディーアス・ヤング 4年50mil(1年12.5mil)
アンソニー・デイビス 5年145mil(1年29mil)

エネス・カンター 4年70mil(1年17.5mil)

各チーム事情があるので一概に高い安い等の判断はできませんが、上記比較してみる限りは高く感じてしまうものです。
金額だけで言えば、実力はモンローよりも上でミルサップよりも下になりますのでそういった意味では妥当と感じてしまったりもしますが。
また、チーム内での金額比較はウェストブルックが1年16.6mil、イバカが1年12.25milなので、ここでは高く感じてしまいます。

ただ先ほど書いた通り各チーム必ず事情があります。
もちろんその中にはその事情を考慮しても明らかにおかしい契約のものもありますが、今回はそれを置いておいてサンダーの事情です。
サンダーが目論むは1つ
【来オフKD残留】
に他なりません。

もともと僕は値段云々ではなくカンターの再契約が今オフ最大の課題と考えていました。
プレスティーもどんなオファーがあっても必ずマッチすると公言していましたし、そこはあまり心配はしていなかったのです。
要は再契約はいいとしてその値段です。
十中八九MAXのオファーが来るとは予想していましたので、鍵はオファーを受ける前に契約をまとめることができるかどうかだったのです。
結論それには至らず、MAXで契約を果たしました。

ちなみにオファーを出してきたのは制限付きFAに高額を提示しまくることで有名なブレイザーズです(ファンの方すいません)
2009年オフには当時ジャズに所属していたミルサップに4年36milの提示。
当時はオールスターなんて考えられもしない選手でした。
また、2012年オフにはペイサーズのヒバートに対し4年58milのMAXオファーをだしています。
両選手とも所属チームがマッチしている為、残留となっていますが、これだけ見ると嫌がらせをしているとみられても仕方ありません。
(ファンの方本当にすいません)

で、今回のカンターでのオファーですよ。
とうとう来たか、と。
マッチすればいいんでしょ、マッチすれば、と。
正直そんな感じでした。

余談はさておき、サンダーのチーム事情続きです。
僕は少なくとも15年程ソニックス含めサンダーを見てきました。
その中でまともなセンターなんて誰1人もいなかったのです。
少なくともカンターを越える選手はいませんでした。
なので僕は周りがどんな評価をしようと、チームの歴史上最高のビッグマンだと思っていますし、多少ディフェンスができなかろうと目を瞑ります。
マッコイ、ドロブニャク、ジェローム・ジェームズ、ポタペンコ、ロバート、スウィフト、フォートソン、ヨハン・ペトロ、コール・オルドリッチ、サビート

どう考えてもカンターの方がいいです。
あくまで値段が高いという指標はそのチームの基準であり、サンダーにとってはこれくらいの価値がある選手なのです。
その上で来オフに向けてです。
来オフサンダーの大エースKDがFAとなります。
客観的にみて正直今のチーム状態では他のチームに行かれてしまっても致し方ない部分はあります。
もちろん内心絶対に移籍しないと確信していますが、客観的にみて・統計的にみて、あくまで数字上ですよ。
そういった場合、やはり最低限優勝はしておかないとサンダーへの魅力が薄まってしまうのです。
プレーオフに進出できないなんて以ての外です。

もちろん昨シーズンは怪我人に悩まされチーム自体万全の状態でなかったのは分かります。
しかし、そこへ舞い降りたのがチーム史上最高のビッグマン、カンターなのです。
引き止めないわけないでしょう。

サンダーの本気、プレスティの本気を感じます。
また数字の面でもそれは表れています。
サンダーは今まで何がなんでもラグジュアリータックス(贅沢税)の支払いを回避(正確には拒否)してきました。
その為、グリーン、ハーデン、ジャクソンと契約延長の度に放出をし、贅沢税の支払いを回避してきたのです。
しかし、今回カンターとの契約によりサンダーは初の贅沢税支払に踏み切りました。
オクラホマという小さなマーケットに正直そんなにお金があるとは思えません。
恐らく一か八かの大勝負でしょう。
少なくとも長続きはしません。
つまりKDがFAになる来オフ一点に標準を定めた作戦と言えるでしょう。
今までは将来のこと将来のことを見据えやってきましたが今はここしか見えていないようです。

僕もカンターにこの値段を払ってKDが残留してくれるならば万々歳です。
むしろ値段が低いのではないかくらいに思うほどです。
そういった意味でカンターの役割は、
まず第一優先にKDを残留させること
第二に優勝すること
となります。
極端な話、ベンチにずっと座って試合に出ずとも上記の事が叶えば文句はありません。
そうは言ってもやはりインサイドでの活躍が必須となります。
その為、KDと一緒にコートに立ったことがないことから克服し、気にいられるところから始めて欲しいものです。






はい、でここからが更に余談になるのですが、どうやらサンダーは贅沢税を支払わない方法と言うのが存在するらしいです。
まず2015-16シーズンのサラリーから。
キャップ 70mil
タックスライン 84.7mil

実はカンターの契約内容は正確に毎年17.5milではなく
1年目 16.4mil
2年目 17.1mil
3年目 17.9mil
4年目 18.7mil
という風に増えていくらしいです。

それをもとに現在のサンダーのサラリーを計算すると92.701milになります。
タックスラインを8milも超過しています。
サンダーらしくないですね。

ここから要はこの8milを減らせばいいわです。
それに該当する選手は
ウェイターズ 5.18mil
ノバック 3.75mil
PJ3 2.38mil
オーガスティン 3.0mil

シーズン開幕時この4人が全員チームにいることはまずないでしょう。
既にラムちゃんがトレードで放出されていますが、サラリー削減の為、KD残留の為仕方ありません。



最後にロスターを確認しておきましょう。

PG ウェストブルック/ペイン/オーガスティン
SG ロバーソン/モロー/ウェイターズ
SF KD/シングラー/PJ3
PF イバカ/コリソン/マクゲイリー/ノバック
C カンター/アダムス

HC ビリー・ドノバン

青=新加入
赤=再契約